園子温監督から「行ってこい!」と背中を押され、念願叶った!
女優・冨手麻妙が、初の主演映画『アンチポルノ』をひっさげ国際映画祭デビュー!
園子温監督が、オリジナル脚本で挑んだ最新作はロマンポルノで『アンチポルノ』。
主演を務めるのは、本作が長編映画の単独初主演となる女優・冨手麻妙。
2015年に公開された園作品のほぼ全てに出演するなど、園子温監督が今もっとも期待する若手女優。今回、園監督に背中を押され、撮影中の多忙なスケジュールの合間をぬって映画祭へ参加しました。園監督作品で映画祭に参加したいという念願が叶い、初めての国際映画祭の舞台となりました。
本映画祭のHidden Dragon部門に招待を受けている本作は、12月9日にカジノやショッピングモールを内包する複合施設、ギャラクシー内の会場にてアジアプレミア上映を実施。
クリスチャン・ルブタンのヒールに、ディースクエアードの深紅のドレスで登壇した冨手は「海外の映画祭に来たのは初めてですが、海外映画祭の参加は私の夢だったし私がもっとも大好きな園監督の作品で映画祭に来られた事が本当に嬉しいです。」とコメント。
今回スケジュールが合わずマカオ行きを断念した園監督からのビデオメッセージも流されました。
上映中、思いがけない展開と極彩色の映画の世界観にのめり込み、固唾をのんで見守っていた観客は、エンドロールで冨手の名前が表示されると拍手喝采、上映後には、冨手に「とてもよかった」「あなたは素晴らしい女優だ」と伝えるなど、高揚した観客の温かいエールに包まれたアジアプレミアとなりました。
今年、第1回を迎えるマカオ国際映画祭は、日本からは、コンペティション部門に矢口史靖監督の『サバイバルファミリー』、特別招待ガラプレミア枠で、三池崇史監督『土竜の唄』が招待されています。
【第1回マカオ国際映画祭】 開催期間12月8日〜12月13日
マカオで初めて開催される国際映画祭。立ち上げとなる第1回目ということで世界の映画関係者も注目する。国際コンペ部門や、コンペ外となるガラ部門があり、最優秀作品賞など8つの賞が設けられている。「クロスファイア部門」では、12人の東アジアの映画監督が、自分が影響を受けたジャンル映画から東アジア以外の作品を1本選んで上映する。12人の監督の中には、ジョン・ウーやパク・チャヌクなどアジアの巨匠監督が並ぶ中、日本からは園子温、黒沢清、三池崇史の3監督が参加している。(3監督の選定作品は、園子温監督「吸血鬼ドラキュラ」(テレンス・フィッシャー監督)、黒沢清監督「顔のない眼」(ジョルジュ・フランジュ監督)、三池崇史監督「殺しが静かにやって来る」(セルジオ・コルブッチ監督))
冨手麻妙 コメント
私は園監督の映画で、初めての主演、初めての海外映画祭をずっと目標にしてきたので、それが実現して本当に嬉しいです。
主演作が日本以外の国で上映されて、お客さんと一緒に観るという体験をできて、目標が達成できたことを実感できました。
今日は、女性のお客さんがたくさんいたのが特に嬉しいです。日本では「ロマンポルノ」は男性が観に行くものだという認識がいまだにありますが、海外はひとつの作品として、園監督の作品としてお客さんが見に来てくれているのが伝わって嬉しかったし、これから日本で公開されるときにも、そんな見方をしてもらえたら嬉しいです。園監督からは、とにかく楽しんでこいと言われました。本当は監督と一緒に来たかったのですが、園監督が、私をマカオに行かせるために今撮影している作品のスケジュールを無理矢理空けてくれて、「行ってこい!」と背中をおしてくれたので、今回ここに登壇する事が出来ました。監督は私が海外の映画祭に行くのは初めてで、ずっと行きたいと言っていたのを知っていたので、自分の作品で行かせてあげようと思っていてくれたようです。朝からLINEで飛行機のラウンジの使い方など、細かい事を色々教えてくれています。
園子温監督 映画祭用のビデオメッセージからのコメント抜粋
アンチポルノはいろんなものに関するアンチの映画で、ポルノに対するアンチだけじゃなくて、政治や、映画だったりに対するアンチだったり、とにかく今まわりでどうもおかしいと思う者に対するアンチテーゼをした映画です。
マカオは素晴らしい街だし、いつかマカオで映画を撮りたいと思っている街のひとつなので、そこで上映されるということ、そしてマカオでどんな感想を持たれるかがすごく興味深いし、今回行けなかった事がすごく残念です。今は別の作品を撮っていて行けませんが、来年こそ、マカオに行きたいと思います。マカオの人々とたくさん作品について語り合えるのを楽しみにしています。
監督・脚本:園子温
冨手麻妙 筒井真理子
不二子 小谷早弥花 吉牟田眞奈 麻美 下村愛 福田愛美 貴山侑哉
2016/日本/78分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル/R18+