この度、10月25日(火)より開催される第29回東京国際映画祭オープニング作品として選ばれた本作で、メリル・ストリープが来日し、記者会見を実施いたしました。
絶世のオンチなのに、カーネギーホールを満員にし、今なお人々を魅了する伝説の歌姫マダム・フローレンス。
笑いと涙に包まれたこの実話でフローレンスを演じるのは、『マンマ・ミーア!』などで“歌ウマ女優”として知られるメリル・ストリープ。アカデミー賞に19回ノミネートされ、そのうち『クレイマー、クレイマー』(79)、『ソフィーの選択』(82)、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(11)で3度受賞。
今後も記録を更新し続けると全世界の映画ファンから信じられている<ハリウッドの生ける伝説>のメリルが、『イントゥ・ザ・ウッズ』(15)のPR以来の来日を果たしました。
東京国際映画祭オープニングへの参加は“初”となり、アカデミー賞女優堂々の公式会見を始めとしたイベント登場ということで、この日、海外メディアを含む約150名程のマスコミが集まりました。
ハリウッド最高峰の女優でありながらその気さくな振る舞いとウィットに富んだ回答に会場には笑いが溢れ、終始和やかなムードで会見は行われました。
映画『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』来日記者会見概要
■日時:10月24日(月)
■会場:六本木アカデミーヒルズ゙49Fタワーホール
■登壇者(敬称略):メリル・ストリープ
<来日記者会見レポート>
日本の秋にちなみ、紅葉したバラ科のナナカマドを飾った会場にメリルが登場するとメディアの数の多さに驚きながら
「みなさんこんにちは。非常に暖かい歓迎をどうぞありがとうございます。また日本に来ることができて嬉しいです。前回来たときよりも(マスコミの数が)二倍は多いんじゃないかしら(笑)」と挨拶。
東京国際映画祭のオープニングを飾る作品として、明日のイベントを前にしての気持ちを問われると
「東京国際映画祭のオープニング作品として選ばれたこと、大変光栄に思います。この映画を誇りに思っています。今回、フリアーズ監督やヒュー・グランドは仕事が忙しいのでわたしだけ暇だったのでこうして来ることが出来ました(笑)」とコメント。
歌上手で知られるメリルが、オンチな歌姫を演じることでも話題の本作。
さらに、実在した人物を演じるにあたっての苦労を問われると
「フローレンスは歌はあまり上手ではありませんでしたが、歌や音楽を心より愛していて、NYの音楽シーンにとても貢献した人物です。パトロンの方には結構多いものですが、彼女は心の中ではずっと歌手になりたかったんですね。今回、2カ月ものトレーニングで、オペラのアリアをちゃんと歌えるようにして、最後に二週間で歌い方を崩しました。」と明かしました。
その後は、質疑応答の時間が設けられました。
Q,フローレンスはポテトサラダが好きで、映画の中で大量のポテトサラダを振る舞う姿が印象的でしたが、
メリルさんは食に対するこだわりはありますでしょうか?
メリル:美味しいお寿司が大好きなの!いつも食べていたいけど日本でしかそれは食べられないから
そうしょっちゅは食べられないわね。
昨日京都にいったら豆腐をが出てきたのですが、アメリカに豆腐は一種類しかないので、何種類も出てきて驚きました。
フローレンスは自分で料理をしない人で彼女のアパートメントにはキッチンがなかったんです。
彼女の食べるものは、サンドイッチとポテトサラダのみという非常に特異な方でした。
Q,ヒラリー・クリントンはもし自分が映画になるとしたら、自分をメリル・ストリープに演じてほしいと発言していました。
もしオファーが来たらどんなアプローチをされますか?
メリル:すごいびっくりです!とても光栄ですね。
どういう風なアプローチをするかということに関しては、わかりません。彼女が偉業なしどけるのはこれから。未来のことですから。
Q,自分の演技をみて驚くことはありますか?
メリル:はじめて出来上がった作品を見るときは、共演者の素晴らしさにいつも驚きます。
演じているときは主観的にみていますが、最初のスクリーニングのときは客観的に監督視点でみてしまいますね。
それがとても楽しいです。
Q.夢を叶えるお話でもありますが、すでに他の人からみたら夢を叶え続けていらっしゃるような人生を
歩まれている印象ですが、これから叶えたい夢などありますか?
メリル:今でも私は歌手になる夢はもっています。だけど、あまり上手ではないので努力しければですね。
Q.これまでも色々実在の演じてこられたメリルさん、トランプ氏に扮したことが日本でも報道されていましたが、
今回の大統領選についてどうお考えですか?
メリル:みんな重荷に思っていることだと思うので、早く終わって欲しいです(笑)
Q.夫婦の絆が素晴らしいと思いましたが、メリルさんご自身もとても家族を大切にされ
仲良くされている印象です。夫婦円満の秘訣は?
メリル:夫はとても理解のあるひとで、彼がアーティストという職業であることも助かっていると思います。
生活のスタイルや仕事へのコミットが共有しやすいからです。
フローレンスとシンクレアは芸術と音楽が好きという共通点があって、2人で同じ夢を共有していたわけです。
なのでそういった同じ夢を共に追いかけられる相手はいいですね。
Q,今回は映画祭へのご参加ですが、2020年に国際的イベントとして東京オリンピックが開催されます。
東京でのオリンピックに期待されることはありますか?応援に再び来日していただけますか?
メリル:私は人が多いのが苦手で、実は一度もオリンピックは観に行ったことがないんです。
2020年を待たずともその前に日本にはまた来ると思います(笑)
最後に、「今日は温かく迎えてくださってありがとうございました。
是非映画を楽しんでくださいね!」とメッセージを寄せ、会場を後にしました。
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『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
【ストーリー】
世界が憧れる音楽の殿堂 “カーネギーホール”。ここで、今なお“伝説”として語り継がれる一夜がある。
1944年、フローレンス・フォスター・ジェンキンスの公演回だ。
NY社交界のトップ、マダム・フローレンスの尽きない愛と財産は、夫のシンクレアと音楽に捧げられていた。
ソプラノ歌手になる夢を追い続けるフローレンスだが、
彼女は自分の歌唱力に致命的な欠陥があることに気づいていない。
愛する妻に夢を見続けさせるため、夫のシンクレアは、マスコミを買収して、
信奉者だけを集めた小さなリサイタルを開催するなど忙しく献身的に立ち回っていた。
しかしある日、フローレンスがカーネギーホールで歌うと言い出して―。
持病を抱えながらも音楽に生きる彼女の命がけの挑戦に、シンクレアも一緒に夢をみることを決める。
今、笑いと涙で包まれた奇跡の公演の幕があがる!
『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
■監督:スティーヴン・フリアーズ『クィーン』『あなたを抱きしめる日まで』
■出演:メリル・ストリープ『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』、
ヒュー・グラント『ラブ・アクチュアリー』、サイモン・ヘルバーグ
■原題:FLORENCE FOSTER JENKINS
■配給:ギャガ
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