新ロマンポルノ マニフェスト
・総尺80分前後 ・10分に1回の濡れ場
・製作費は、全作品一律
・撮影期間は、1週間
・完全オリジナル作品
・ロマンポルノ初監督
・R18+
『風に濡れた女』 塩田明彦監督
出演:永岡佑、間宮夕貴
都会の喧噪を避け、過去から逃げるように山小屋で暮らす男・高介は、生命力を持て余し、野性味溢れる魅力を放つ女・汐里との出会いによって、欲望の渦に巻き込まれていくはめに…。欲を捨ててきたはずの男と、欲に純粋な女。塩田明彦監督が、オフビートな笑いをゆるりと織り交ぜ、本能むきだしでヒートアップする男と女の♥バトルを軽妙に描く。
『牝猫たち』 白石和彌監督
出演:井端珠里、真上さつき、美知枝
池袋の夜街を漂う3人の女。呼び出された男たちと体を重ね、また夜が明ける。ネットカフェ難民、シングルマザー、不妊症…それぞれの悩みを抱えながら、明日に向かって性活する女たちとそれを取り巻く男たちの可笑しくて、ほろりと切ない群像ドラマ。ロマンポルノで描かれ続けた逞しく生きる女性たちの現在(いま)を白石和彌監督が活写する。
『アンチポルノ』 園子温監督
出演:冨手麻妙
小説家兼アーティストとして時代の寵児となった女・京子。極彩色の部屋に籠もり、マネージャー典子が伝えるスケジュールを分刻みでこなす毎日。寝ても覚めても終わらない悪夢。私は京子なのか?京子を演じているのか?虚構と現実の狭間で、京子の過去の秘密が暴かれていく―。園子温監督が表現の壁をぶち壊す!アナーキーで過激な美しき問題作。
『ホワイトリリー』中田秀夫監督
出演:飛鳥凛、山口香緖里
傷ついた過去を慰めあうように寄り添い生きてきた二人の女・はるかと登紀子。彼女たちの秘密に踏み込んできた男・悟によって、それぞれの愛が暴走をはじめるー。助監督としてロマンポルノの世界で映画を学び、その遺伝子を受け継ぐ、ホラー映画の名匠・中田秀夫監督が、レズビアンの世界に挑み、歪んだ愛の果てにある女同士の究極の純愛を描く。
『ジムノペディに乱れる』 行定勲監督
出演:板尾創路、芦那すみれ、岡村いずみ
1週間―。撮れない日々が続く映画監督の古谷は、鬱屈とした気持ちを抱えながら、肌のぬくもりを求めて女たちの隙間を彷徨っていた。仕事、名声、そして愛…全てを失った男が、辿り着いた先に見つけたものとはー?ラブストーリーの名手・行定勲監督が、切なく不器用な大人の愛を、美しい映像にのせ官能的に描いた入魂の一作。
白石和彌監督の[ロマンポルノ]初作品は名匠・田中登をオマージュ!
白石和彌監督の初ロマンポルノ作品が『牝猫たち』に決定。ロマンポルノの名匠・田中登監督の1972年の作品『牝猫たちの夜』にオマージュを捧げた、白石監督自身の脚本による完全オリジナル作品。田中登監督は、映画としても傑作と名高い『(秘)色情めす市場』の監督で、白石監督は自身の長編デビュー作『ロス・トパラダイス・イン・トーキョー』で本作をオマージュしていたほど。田中登監督の『牝猫たちの夜』は、新宿を舞台に風俗嬢の日常を描いた傑作。白石監督の『牝猫たち』は、池袋で働くデリヘル嬢たちの物語を軸に描かれる群像劇で、ネットカフェ難民、シングルマザー、不妊症…それぞれの悩みを抱えながら、明日に向かって性活する女たちとそれを取り巻く男たちの可笑しくて、ほろりと切ないドラマに仕上がっている。
デリヘル嬢の一人で、主人公を演じるのは、気鋭の女優・井端珠里。白石監督は、約10年前の師匠・若松孝二監督の『17歳の風景』の助監督としてついていた際、井端を若松監督に推薦していた。10年後の再会で運命的なものを感じ、主演に抜擢した。
井端は、濡れ場にも果敢に挑戦し、さらにロマンポルノの女王・白川和子の前で亀甲縛りの姿も披露している。ロマンポルノで描かれ続けてきた逞しく生きる等身大の現代女性の心情を描いた本作が映画初主演となった。
あの白川和子も出演!
本作にはロマンポルノの女王・白川和子が、SMクラブのマダム役としてカメオ出演。
白川和子は、日活ロマンポルノの記念すべき第一作目『団地妻 昼下がりの情事』に出演し、日活ロマンポルノのトップ女優に。白石監督の『凶悪』にも出演しており、白石組は2作目となる。先生(リリー・フランキー)と須藤(ピエール瀧)によって殺害される第一の被害者、牛場悟(ジジ・ぶぅ)の妻・牛場百合枝を演じ強烈な印象を残していた。今回、白石和彌監督の脚本を読んで「脚本(ホン)が素敵だったから、私が若い頃にこの脚本と出会っていたら主演をやりたかったな。」と絶賛している。