まもなく開催の第73回ヴェネツィア国際映画祭は現地時間8月31日から9月10日まで。
なお、コンペティション部門の審査委員長はサム・メンデスが務めることになっている。
また、審査員は中国の女優ヴィッキー・チャオ、英女優ジェマ・アータートン、仏女優キアラ・マストロヤンニ、米女性アーティストのローリー・アンダーソンら多くの女性が審査員として選出されています。
作品で注目なのは、オープニングのデミアン・チャゼル監督の『La La Land』をはじめにトム・フォード、フランソワ・オゾン、ヴィム・ヴェンダース、テレンス・マリック、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、エミール・クストリッツァ、マルティン・コールホーベンなどの世界の映画祭で名のある監督の新作が並んでいます。
今年のメインヴィジュアル
ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門作品を一堂に紹介します。(全20作品)
『Une Vie』(仏・ベルギー) 監督:ステファーヌ・ブリゼ
『Frantz”(仏・独) 監督:フランソワ・オゾン
『The Beautiful Days of Aranjuez』(仏・独) 監督:ヴィム・ヴェンダース
『Brimstone』(オランダ・独・ベルギー・仏・英・スウェーデン) 監督:マルティン・コールホーベン
『Piuma』(伊) 監督:Roan Johnson
『Questi giorni』(伊) 監督:ジュゼッペ・ピッチョーニ
『Spira mirabilia』(伊・スイス) 監督:マッシモ・ド・アノルフィ&マルティナ・パレンティ
『On the Milky Road』(セルビア・英・米) 監督:エミール・クストリッツァ
『Paradise』(ロシア・独) 監督:アンドレイ・コンチャロフスキー
『The Woman Who Left』(フィリピン) 監督:ラヴ・ディアス
『The Light Between Oceans』(米・オーストラリア・ニュージーランド)監督:デレク・シアンフランス
『Voyage of Time』(米・仏・独) 監督:テレンス・マリック
『La La Land』(米) 監督:デミアン・チャゼル
『The Bad Batch』(米) 監督:アナ・リリー・アミールポアー
『Nocturnal Animals』(米) 監督:トム・フォード
『Arrival』 (米) 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
『La región salvaje』(メキシコ・デンマーク) 監督:アマ・エスカランテ
『El ciudadano ilustre』(The Distinguished Citizen)”(アルゼンチン・西)監督:マリアノ・コ ーン、ガストン・ドゥプラット
『El Cristo ciego』(チリ・仏) 監督:クリストファー・マーレー
『Jackie』(米・チリ) 監督:パブロ・ラライン (順不同)
現在わかる範囲での予告とヴィジュアルをあげていきます。
オープニング作品となるのが、『セッション』のデミアン・チャゼル監督の最新作。
デミアン・チャゼル『LA LA LAND』
『セッション』で世界を震撼させた、デミアン・チャゼル監督の最新作。
LAを舞台にしジャズピアニストと女優の恋模様を今度はミュージカルで描く。
トム・フォード『NOCTURNAL ANIMALS』
著名なファッションデザイナーのトム・フォードが、『シングルマン』以来7年ぶりの映画監督として発表する監督第2作。出演はエイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホールのスリラー映画。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ『ARRIVAL』
『ボーダーライン』も高い評価を集めたヴィルヌーヴ監督。2017年の『ブレードランナー』の続編を前に、発表のSF映画。主演はエイミー・アダムス。
デレク・シアンフランス『THE LIGHT BETWEEN OCEANS』
ベストセラー小説の映画化!
『ブルー・バレンタイン』などのデレク・シアンフランス監督。
主演はマイケル・ファスベンダーにアリシア・ヴィキャンデル、レイチェル・ワイズなどが出演。
テレンス・マリック『VOYAGE OF TIME』
急に多作となったことでも話題になっているテレンス・マリック監督。宇宙の誕生を描いたドキュメンタリー作『VOYAGE OF TIME』が出品。今までの情報では ブラッド・ピットが40分のIMAX版を、ケイト・ ブランシェットが35ミリの長尺版のナレーターを務めるということなので、今回は後者のケイト・ブランシェット版では---テレンス・マリックは、3大映画祭制覇がかかっています。
エミール・クストリッツァ『ON THE MILKY ROAD』
『アンダーグラウンド』でカンヌのパルムドール、『アリゾナ・ドリーム』でベルリン銀熊賞。そしてここヴェネツィアで『黒猫・白猫』で監督賞を受賞している、名匠エミール・クストリッツァ。
9年ぶりの長編劇映画となる『ON THE MILKY ROAD』は、モニカ・ベルッチを主演に迎えている
フランソワ・オゾン『FRANTZ』
現代フランスを代表する監督の一人となったフランソワ・オゾン監督。今回はモノクロで第一次大戦中のお話し。
アンドレイ・コンチャロフスキー『PARADISE』
アンドレイ・タルコフスキー作品の脚本家として活躍してきた、アンドレイ・コンチャロフスキー
ヴェネツィアでは2002年『Dom durakov』で審査員大賞、2014年は『白夜と配達人』で銀獅子賞を獲得。父親は作家のセルゲイ・ミハルコフ、弟は同じく映画監督のニキータ・ミハルコフである
ラヴ・ディアス『THE WOMAN WHO LEFT』
フィリピンの怪物と呼ばれているラヴ・ディアス監督。
今年のベルリンで8時間にも及ぶ作品を発表した彼が、ここでも新作を発表する。
ヴィム・ヴェンダース『THE BEAUTIFUL DAYS OF ARANJUEZ』
ヴェネツィアは、『ことの次第』で金獅子賞を獲得している、ヴィム・ヴェンダース監督。
昨年の『Every Thing Will Be Fine』に続いて本作も3Dの劇映画だという。
ステファン・ブリゼ『UNE VIE』
フランスの映画監督ステファン・ブリゼ監督は自身初の本格歴史劇に挑む。
また、意外にもカンヌ以外の三大映画祭への挑戦は今回が初めてだという。
アマ・エスカランテ『LA REGION SALVAJE』
2013年のカンヌ国際映画祭初の三大映画祭挑戦となった『エリ』で監督賞を受賞したメキシコの映画監督アマ・エスカランテ。長編作品で挑む。
パブロ・ラライン『JACKIE』
『NO』でアカデミー賞外国語映画賞ノミネート、『THE CLUB』でベルリンの審査員大賞を受賞しているチリの監督パブロ・ラライン。ナタリー・ポートマンがケネディ大統領の妻ジャクリーンを演じていて話題だ。
ジュゼッペ・ピッチョーニ『QUESTI GIORNI』
現地イタリアの代表としては、ジュゼッペ・ピッチョーニ監督が選出。2001年のヴェネツィアで、男優賞・女優賞のW受賞を果たした『ぼくの瞳の光』日本でも公開された『ローマの教室で 〜我らの佳き日々〜』などが有名。
マリアーノ・コーン&ガストン・デュプラット『EL CIUDADANO ILUSTRE』
近年、評価が上がっている南米監督のなかでも異彩を放つコンビ、マリアーノ・コン&ガストン・デュプラット監督新作『EL CIUDADANO ILUSTRE』がアルゼンチン代表選出。
アナ・リリー・アミールポアー『THE BAD BATCH』
『ザ・ヴァンパイア〜残酷な牙を持つ少女〜』での独特なセンスでびっくりさせた女性監督アナ・リリー・アミールポアー監督の“ディストピアン・ラブストーリー”『THE BAD BATCH』。
出演はジェイソン・モモア、ジム・キャリー、キアヌ・リーブス、スキ・ウォーターハウスなど
マッシモ・ド・アノルフィ&マルティナ・パレンティ『SPIRA MIRABILIS』
ロアン・ジョンソン『PIUMA』
マルティン・コールホーベン『BRIMSTONE』
ダコタ・ファニング、ガイ・ピアースが出演するマルティン・コールホーベン監督作品。
クリストファー・マーレー『EL CRISTO CIEGO』
チリの砂漠で、友人を治療したことからキリストと言われた機械工のお話し。
3大映画祭参加は初めて。これが長編第2作となる。
以上20作品でのコンペティションとなります。