1958年に製作され、日本初のフルカラー長編アニメとして世界で評判をとった「白蛇伝」が東映アニメーションの創立60週年を記念して、「創立60周年公式YouTube公式チャンネル」で、期間限定で無料配信中だ。
宮崎駿監督が、この作品を見たことからアニメの世界に入らせたという逸話もある今作。
公開日は1958年(昭和33年)10月22日。
当時、日本では長編アニメ映画制作のシステムが確立されておらず、スタッフ達は他国のアニメの研究からアニメーターの養成、アニメ用撮影機材の開発などまで着手しつつ、2年がかりで作りあげていった。
声の出演者は森繁久彌と宮城まり子。彼らの台詞を劇作家の矢代静一が執筆。
また、人物の動きをトレースしてアニメ化する手法「ライブアクション」のために、水木襄、松島トモ子や、当時東映に入社したばかりの佐久間良子らが起用されていたという。
海外でも評判を呼び、第9回ベルリン市民文化賞、ベニス児童映画祭グランプリ、メキシコ名誉大賞などを受賞している。
「創立60周年公式YouTube公式チャンネル」は、その他にも東映アニメーションのシンボルキャラクターとなっているペロが活躍する長編映画「長靴をはいた猫」「ながぐつ三銃士」「長靴をはいた猫 80日間世界一周」なども同時に配信中。
今でこそ、「ドラゴンボール」や「ワンピース」「プリキュア」シリーズなど、多数の人気アニメを製作する老舗のアニメ制作会社になった東映アニメーションの原点を見れると同時に、日本の文化として定着したアニメの歴史を知る上でも、価値ある配信だ。