メル・ギブソンは役者として『マッド・マックス』以降も『リーサル・ウェポン』シリーズなどでも有名になったが、監督としても1995年の『ブレイブハート』でアカデミー監督賞を受賞し、2004年には、私財30億円を投じてイエス・キリストが処刑されるまでの12時間を描き問題作となった『パッション』やマヤ文明をベースにした『アポカリプト』などを発表してきている。
今作『Hacksaw Ridge』ではメル・ギブソンが監督を務め、「アメイジング・スパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールドが主演させ、第二次世界大戦の沖縄での戦線に行った一人の衛生兵の実話を映画化した。
沖縄戦に参加したデズモンド・ドスが、敵味方に関係なく多くの命を救った実話を描く。
彼自身、プロテスタントの一派の熱心な信徒であったことから、宗教的信念を理由に兵役を拒否し、ライフル隊や武器輸送といった人殺しの仕事は拒否する一方で、衛生兵としては危険な現場に自ら赴く。そして沖縄での日本軍との戦いでは、ひとりも殺すことはなく、多くの人々を助けたという。
良心的兵役拒否者としてはアメリカ初の名誉勲章受勲者となった実在の人物を描いている。
『ブレイブ・ハート』での監督賞と作品賞のダブル受賞から、『パッション』や『アポカリプト』と話題作を続々と監督するも、ハリウッドから事実上干されていた噂もあったメル・ギブソン。
来年のアカデミー賞などの賞レースでは、再び注目されそうです。
『Hacksaw Ridge』の公開日が2016年11月4日に決定。