映画『ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン
(原題: Mr. Dynamite: The Rise of James Brown)』

「ファンクの帝王」として音楽界に君臨し、アーティストとしてだけでなく、ビジネスマン、黒人の権利を求める活動家としても活躍したジェームス・ブラウンの足跡を綴ったドキュメンタリ。

画像: 映画『ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン (原題: Mr. Dynamite: The Rise of James Brown)』

本作では彼の権利を管理する「ジェームス・ブラウン・エステート」の全面協力により、これまで未公開だった映像や写真が多数登場。さらにメイシオ・パーカーらバンドメンバーなどの関係者や、「パブリック・エナミー」のチャックDらジェームス・ブラウンに影響を受けたアーティストたちのインタビューなどからジェームス・ブラウンの人物像に肉薄していく。

伝記映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男』に引き続き、ミック・ジャガーが製作を担当。監督は『ヤバい経済学』『ゴーイング・クリア サイエントロジーと信仰という監禁』など社会派ドキュメンタリを数多く手掛け、『「闇」へ』で第80回(2008年)アカデミー賞で長編ドキュメンタリ映画賞を受賞したアレックス・ギブニー。
未公開映像を含むジェームス・ブラウンのパフォーマンスやビジネスでの手腕、黒人の公民権運動への影響力に圧倒される。

おお、これは素晴らしいドキュメンタリ作品。
JBのサウンドの秘密やソウルからファンクへの音楽的変遷に焦点を絞りつつも、音楽ビジネスマンとしての革新性や偉大さ、公民権運動など社会的側面までをも網羅し、JBの魅力を余すところなく描いていてすごく良くできてる。

広くて、深い。お見事。ふわっとしか知らなかったけど改めてすごい人なんだなあってライブ映像やインタビュー映像満載で教えてくれる。70年代中盤まででまとめてる潔さも良い。
強烈に自分を貫くエネルギーはやっぱりハングリーさから生まれたのかな。

もうこんな人出てこないのかな…。バンドメンバーからJBへの愛や憎しみの言葉の数々。
そこには一緒にすごいことやったんだという自信や誇り、そしてJBへの尊敬が溢れててさ。あのスタイルはバンドのメンバーも一緒に作ってたんだなあと。なんか泣けちゃったな…。
実際の映像だから言葉や動き、想いがビシビシ来るんだよね。JBの容赦ない生き様がボクらの魂に「生きるとは?」と突き付けてくる。至宝のドキュメンタリ作品。
ライブシーンたくさんなので是非音響の良い劇場で!!生々しい熱気まで伝わってくる。

シネフィル編集部 あまぴぃ

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