台湾、香港、中国本土など中華圏での仕事歴20年
(うち半分の10年は中国暮らし)
自称!日中友好大使の小松拓也です。

画像: 小松拓也

小松拓也

前回の記事、「第2のディーン・フジオカ?日本人俳優が中華圏に進出するなら台湾?香港?中国本土なら北京?上海?」というテーマを引き継いで今回も記事を書きます。
もし日本人タレントで中華圏進出を目指す!という人がいる場合、最も適しているのはどこか?
前回は、ディーン・フジオカ君が台湾で長く過ごしたことや台湾に有能な人が多い点を参考点に挙げました。
今回は在住するならば、日本人にとって住みやすい環境と仕事しやすい環境は?という視点からの個人的見解を書きたいと思います。
(これは留学などである一定期間を過ごすなら中華圏のどこが良いか?という基準にも繋がるかもしれません。)

画像: 台北の街並み https://retrip.jp/articles/3683/

台北の街並み
https://retrip.jp/articles/3683/

まず、中華圏で1番広く使われている言語が北京語になります。
北京も上海も台湾も北京語を共通言語とするのに対し、香港だけは広東語になります。
香港でも北京語を勉強する環境はありますし、香港人も北京語を話せますが、日常会話はほぼ例外なく広東語が使用されます。
そのため、中華圏全体で通用する言語である北京語習得には向かないので、今回のテーマから香港は外し、香港の優位性などはまた違う機会に説明したいと思います。

画像: 香港の街並み http://www.yakei-kabegami.com/cgi-bin/kabegami/10888.html

香港の街並み
http://www.yakei-kabegami.com/cgi-bin/kabegami/10888.html

では次にディーン・フジオカ君だけじゃなく、僕自身も過ごした経験もある台湾という場所はどうか?を掘り下げていきましょう。
台湾には北京語のほかに、台湾語というローカル語がありますが、基本的に北京語が話せれば会話には困りません。
また、治安も良く都市として洗練されていて空気も良く、上記都市の中では1番東京に近い雰囲気を持った都市だと個人的には感じています。
非常に親日な方が多く、日本の芸能や文化や食事などを好きな台湾人も多く、そういった環境も含め多くの日本人が暮らしている場所でもあります。
日本人にとって居心地の良さや違和感が少なく飛びこみやすい環境という点を考えると台湾という場所は1番安心して向かいやすい都市かもしれません。
ただ、北京や上海に比べて現地で活躍する日本人の芸能人が多く、北京語も話せて現地にしっかり根ざした活動をしている彼らと日本人枠の中で競争していくのは決して簡単なことではないでしょう。
台湾には日本ではあまり一般的に知られていないだけで、結構日本人タレントが活動しているので競争率も激しいんですよ。

画像: 台湾で高い知名度を誇る日本人女優の田中千絵さん http://wahuunews.blog.jp/archives/1291092.html

台湾で高い知名度を誇る日本人女優の田中千絵さん
http://wahuunews.blog.jp/archives/1291092.html

加えてもう1つ!
台湾で活動していることが同じ中華圏である中国本土の北京や上海に直結するか?というと、ほとんどの場合がそうはいきません。
現在台湾では有名な日本人タレントは現存しますが、そんな彼らの活躍や知名度が中国本土ではほとんど知られていません。
中国本土のパイプを築いたり、仕事を増やす!といったことを目指すのならば、必ず中国本土との直接的なパイプやチャンネル作りをしなければいけないし、まずは中国本土での知名度を上げるなどの努力が必須です。
台湾は豊かな地域ではありますが、人口2000万人超の都市という規模も含めて、経済に関して今では中国本土の持つ勢いには及びません。
そういったことも含めて、台湾の有名タレントが中国本土へ活動の場を移す!という人が増え続けている現状です。
これは、台湾で十分稼ぎのあるトップタレントであっても中国本土での稼ぎは台湾の数倍から数十倍という市場が中国にあるからです。

画像: 中国本土でも高い知名度を誇る台湾出身の司会者小S http://ent.enorth.com.cn/system/2010/03/18/004546775.shtml

中国本土でも高い知名度を誇る台湾出身の司会者小S
http://ent.enorth.com.cn/system/2010/03/18/004546775.shtml

じゃあ、台湾ではなく最初から北京や上海に行った方がいいのかな?
これは一概には言い切れませんし、そもそもあなたの最終目標が何を目指しているのか?ということによっても変わってくる問題なのだと思います。
仮にあなたの目標が、第2のディーン・フジオカを目指す!だとするならば、個人的にその環境を1番開きやすいのは台湾だと思います。
何故なら台湾は、親日な文化の下地も含め、日本人として芸能活動しやすい環境やエンタメの歴史があるだけでなく、中国本土と比べ比較的日本人が簡単に飛び込みやすいだけでなく、少なくとも日本と台湾との政治問題で個人の活動に影響が出るようなケースはまずあり得ないからです。
この点は中国本土との活動において、確実に大きな違いの基準の1つでしょう。
次回以降のコラムでは今回紹介した台湾との比較も含め、中国本土である北京や上海での活動メリット、デメリットをお伝えしていきたいと思います。

小松拓也
1977年生まれ。
高校を卒業するとともに金城武のような多言語を操る国際的な俳優を目指し、台湾へ語学留学。
2003年に台湾でリリースした北京語CDアルバム「一萬個為什摩」は二万枚のセールスを記録。2007年に中国の国民的テレビオーディション番組「加油!好男児」に参加をし、約八万人の応募者の中からトップ20位に残った唯一の外国人ということで大きな注目を浴び、番組終了後は数多くの中国のテレビやイベント、雑誌などに出演するほか、数社の企業広告のイメージキャラクターを務め、日本の音楽を紹介する「音楽物語in Japan」のMCを務めるなど幅広く活動。
また、国家プロジェクトである上海万博の開幕式への参加や、世界中の華僑を台湾に集めて台北小巨蛋をステージに行われた四海大同では、2万人を前にイベントのテーマソングを歌うなど、その功績を中国からも認められている数少ない日本人の1人。

小松拓也オフィシャルブログ
http://profile.ameba.jp/takuyashanghai/

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