かつて「アジアの美脚」と称された映画『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』のヒロインである美しい幽霊・聶小倩を演じた台湾出身の女優ジョイ・ウォン(王祖賢)だが、実は当初ヒロインを演じる予定ではなかったことがこのたび分かった。
本作でメガホンを取ったツイ・ハーク(徐克)監督によると、少し陰のあるアンニュイさと、内に熱い情感を秘めている女性が監督が思い描くヒロイン像であったため、監督のイメージにぴったり重なるキャスティングとして日本の歌手の中森明菜を熱望していたとのこと。
だが、出演交渉が上手くいかず結局、中森明菜の起用は断念。その後の出演交渉を香港のアイドル女優だったメイ・ロー(羅美薇)に打診したものの、それもスケジュールの都合で成立することがなく、最後に白羽の矢が立ったのがジョイ・ウォンだったという。
だが簡単に出演が決まったわけではなく、ツイ・ハーク監督とプロデューサーにジョイ・ウォンが直訴したことで衣装をまとってのカメラテストを受けるきっかけを手に入れ、結果としてそのチャンスを手中に収めたのだとか。
結果として映画は大ヒットを記録し、ジョイ・ウォンはアジアのトップスターに君臨することとなったが、彼女の当時の熱意がその結果を生み出したのだという新たなニュースは往年のファンには意外な事実かもしれない。