映画『鏡は嘘をつかない(原題: Laut bercermin)』

『枕の上の葉』などのインドネシアを代表するガリン・ヌグロホ監督がプロデューサーを務め、娘のカミラ・アンディニが本作で長編初監督に挑んだインドネシアの海域ワカトビを舞台にした母子のドラマ。

画像: 映画『鏡は嘘をつかない(原題: Laut bercermin)』

海の民バジョ族が生活する美しい珊瑚礁の島を舞台に、父親を待ち続ける娘とその母親、そして外からやって来た青年が織り成す人間模様を描く。

母と青年以外の出演者は全て地元のバジョ族の人々。美麗なワカトビの風景と人々の生活に魅了される。何だか不思議な作品だなあ。素晴らしい作品だなあ。
詩的な世界観に美しい映像。きらめく鏡、透明感ハンパない海、自然、水面の揺れる感じなどスクリーン映えがすごい。とにかく美しい。そんなに照明も使ってないんだろうドキュメンタリみたいな映像なんだけどね、本当に美しいんだよね。物語的にはこれといって大きな起伏はないんだけどさ。インドネシアの島というかほとんど海の上で暮らす標海民バジョ族の暮らしが丁寧に描かれてて、どこか昭和の風景に重なるのかなんとなくノスタルジックな気持ちになって、彼らの食べてるものや着ているものや暮らしぶりすべてが興味深くってね。

海と空、解放された日常とそこにたゆたう時間に“生きる”ことを思ったり。屈託のない大らかで可愛らしい子どもたちの表情や歌声が素晴らしくてね。そんな姿に“豊かさ”って何だろうと思ったり。そばにいる少年が少女にいつでもユーモアや優しさをもたらしててあったかいんだよね。
現代なのにどこか神話的で、とっても豊かな気持ちになれる作品。

シネフィル編集部 あまぴぃ

画像: 『鏡は嘘をつかない』予告編 youtu.be

『鏡は嘘をつかない』予告編

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