画像: 現代の桃源郷とも言えるMIHO MUSEUMで『極(きわみ) 大茶の湯釜展-茶席の主―』開催!

緑の景観が美しい、現代版桃源郷とも言えるMIHO MUSEUMで、6月4日~7月31日まで、2016年夏季特別展、「極(きわみ)大茶の湯釜展 -茶席の主―」が開催されています。
本展覧会では、茶席において、重要な役割を担う、茶の湯釜の名品約100点を堪能することができます。
「茶の湯釜」の研究者、原田一敏氏(東京藝術大学大学美術館教授、元東京国立博物館金工室長)の監修により、奈良時代から近世までの茶の湯釜の歴史をたどります。
重要文化財に指定されている9点が初めて一堂に会し、織田信長や、豊臣秀吉、千利休らが愛でたと伝わる茶の湯釜も勢揃いします。

茶道にご興味がある方はもちろん、歴史好きの方も、是非この機会に、日本の金属工芸品の「美の極」をご鑑賞ください。
また、初夏のMIHO MUSEUMの緑の自然の美しさと、近代的な建物の美しさも充分、楽しんでいただけると思います。
では、今から簡単に、展覧会のご案内をさせて頂きます。

① 茶の湯釜以前

湯を沸かすための容器は縄文土器に遡りますが、土器より熱伝導のよい金属の釜が、奈良時代より存在していました。
本展で展示されているの「鉄三足釜」と、「鉄鍋」は、平安時代のもので、現存するそれぞれの最古の遺品となっています。

② 芦屋釜

画像: 重要文化財「霰地松梅図真形釜」大江宣秀作 芦屋 室町時代 永正 14年(1517) 根津美術館

重要文化財「霰地松梅図真形釜」大江宣秀作 芦屋 室町時代 永正 14年(1517) 根津美術館

鎌倉時代、禅宗とともに、抹茶を飲むことが武家にも広まり、「芦屋釜」という筑前国芦屋(福岡県遠賀郡芦屋町)で鋳造された釜が流行していました。
芦屋釜の特徴は、真形(しんなり)と呼ばれる端正な形、鯰肌(なまずはだ)といわれる滑らかな肌、文様を表すことを特徴としています。
芦屋釜は、植物、動物、七宝の幾何学など様々な地模様があり、写真のものは霰地(あられじ)で、両横に松や梅が描かれ、正面に文字が書かれています。
「浜松図」といって、洲浜と松林が描かれている風景図は最も多く、様々な表現が見られます。
「浜松図」には、芦屋の浜、和歌の浦のような海浜の風景、太鼓橋が描かれた住吉大社を現したものもあるようで、関西出身の私にとっては、懐かしい感じがしました。

③ 天明釜

画像: 「責紐釜」天明 室町時代 個人蔵

「責紐釜」天明 室町時代 個人蔵

天明釜は、形そのものは多種多様で、常張釜(じょうはりがま)、責紐釜(せめひもがま)、笠釜(かさがま)、提灯釜(ちょうちんがま)などが、代表的な形です。
町民のあいだで、用いられ、文様はなく、ごつごつした、凹凸のある岩のような肌、ひび割れた肌などが、特徴です。

④ 初期京釜

画像: 「阿弥陀堂釜」 与次郎作 桃山時代 個人蔵

「阿弥陀堂釜」 与次郎作 桃山時代 個人蔵

芦屋釜、天明釜は、室町時代を通じて見られますが、『茶具備討集』(ちゃぐびとうしゅう)
には「京釜」の名が見られ、京釜も使用されていたようです。
京釜は千利休が、京の三条釜座の釜師、辻与次郎に自分がデザインした釜を作らせてから、急速に普及しました。
与次郎の釜は、阿弥陀堂(あみだどう)、雲竜(うんりゅう)、尻張(しりはり)、四方(よほう)などが代表的です。

⑤ 江戸時代の釜

画像: 「鶴の釜」 大西浄清作 江戸時代 大西清右衛門美術館

「鶴の釜」 大西浄清作 江戸時代 大西清右衛門美術館

江戸時代には名越家、西村家、大西家が隆盛となります。
形は真形(しんなり)もあれば、独創的な形もあり、変化に富んでいます。
地肌は光沢のある滑らかなもの、ちりめん風のもの、はじき肌など様々な表現がなされています。

会場には、茶室を使った展示もあり、茶席の主になったような気分になれます。
まさに、日本芸術美の極、茶の湯釜の世界を心行くまで、味わってください。
また、MIHO MUSEUMは、琵琶湖の南、緑の自然あふれる湖南アルプスの山中にあります。建築設計は、ルーブル美術館のガラスのピラミッド、ワシントンのナショナルギャラリー東館などで世界的に有名なI.Mペイ氏によるものです。
明るい太陽光がガラス屋根から降り注ぐ、美しい空間です。
レストランPeach Valleyでは、自然農法食材のランチもございます。
カフェPine Viewや、ミュージアムショップ、常設展もありますので、一日ゆっくり、お寛ぎいただけます。
是非、初夏のMIHO MUSEUMをご堪能ください。

画像: レストランPeach Valley 自然食ランチ

レストランPeach Valley 自然食ランチ

展覧会概要

会場:MIHO MUSEUM (ミホミュージアム)
   〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
   電話:0748-82-3411  
 
期間:2016年6月4日(土)~2016年7月31日(日)
 
料金:大人 1,100(900)円/高大生 800(600)円/小中生 300(100)円
    ※()内は20名以上の団体料金  
定休日:月曜日休館(但し国民の休日と重なった場合は翌日休館) 

極(きわみ) 大茶の湯釜展 ─茶席の主─  @滋賀  cinefilチケットプレゼント

下記の必要事項、読者アンケートをご記入の上、「極(きわみ) 大茶の湯釜展 ─茶席の主─」チケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、ご本人様名記名の招待券をお送りいたします。
記名ご本人様のみ有効の、この招待券は、非売品です。
転売業者などに入手されるのを防止するため、ご入場時他に当選者名簿との照会で、公的身分証明書でのご本人確認をお願いしております。

☆応募先メールアドレス  info@miramiru.tokyo
*応募締め切りは2016年7月17日 24:00 日曜日

記載内容
1、氏名 
2、年齢
3、当選プレゼント送り先住所(応募者の電話番号、郵便番号、建物名、部屋番号も明記)
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  当選無効となります。
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