俳優や映画監督など多様な分野で活躍した故・伊丹十三さんを顕彰して創設された「伊丹十三賞」の第8回受賞者に、映画監督の是枝裕和が選ばれた。
ITM伊丹記念財団(松山市)によって14日に発表された。
意外にも、映画監督としての受賞は初となった。
是枝監督は「伊丹十三という名前は僕にとっては特別なものです。伊丹さんご自身もその志に共感して深く関わられていたテレビマンユニオンに僕も27年在籍していましたし、伊丹さんがそこで今野勉さんたちと作られたテレビ史において特筆に値する斬新で、軽妙で、それでいてテレビの本質を鋭くえぐった番組群は、僕自身がテレビについて考える上での最大の指針になりました。今回、その特別な名前のついた賞を頂けるのは大変光栄ですし、作品そのものだけではなく、それと向き合う姿勢や、組織のあり方も含め、評価を頂いたのが、何より嬉しいことで、周りのスタッフも共に喜んでくれると思います。本当にありがとうございました」とコメント。
財団では「構想、脚本、キャスティング、演出、編集までを一貫して手放さない、映像作家としての姿勢と成果」などを授賞理由とした。
今までの受賞者は、
第1回 - 糸井重里
第2回 - タモリ
第3回 - 内田樹
第4回 - 森本千絵
第5回 - 池上彰
第6回 - リリー・フランキー
第7回 - 新井敏記
授賞対象 伊丹十三が才能を発揮した分野において、優秀な実績をあげた人に贈る
(エッセイ、ノンフィクション、翻訳、編集、料理、映画、テレビ番組、CM、俳優、イラストレーション、デザインなど)
選考委員は周防正行 中村好文 平松洋子 南伸坊が務めている。