戦後70周年特別番組として、広島テレビで昨年に放送され話題となった『いしぶみ~忘れない。あなたたちのことを~』が、劇場公開版として再編集し是枝裕和監督によるドキュメンタリー『いしぶみ』として、7月下旬から東京・ポレポレ東中野、大阪・第七藝術劇場、広島・八丁座ほか全国で公開されることとなった。
もともと、この企画は約半世紀前、1969年に広島テレビが制作した松山善三監督が構成し、杉村春子が朗読をした原爆ドキュメンタリーの名作『碑』を現代によみがえらせたリメイクの作品。
当時、この作品は芸術祭優秀賞などを受賞した。
杉村春子が担当した朗読は『海街daiary』に続いて綾瀬はるかが、参加し是枝監督と再タッグを組む。
爆心地からわずか500mの川土手で、建物疎開の作業中に全滅した旧制県立広島二中の1年生321人。被爆して重傷を負い、やがて死に至るまでの行動と最後の言葉を、遺族が記録した手記を通して読み語る朗読劇。広島出身で国民的女優の綾瀬はるかが切々と、静かに読み上げていく。