一本のアニメ作品が話題になっています。
今から12年前(2004年)に書かれた絵本『戦争のつくりかた』を元にした7分40秒のこの作品。
すでに、多くのメディアにも取り上げられているので、ご存知の方もいるかも---。

画像1: 『戦争のつくりかた』スクリーンショット

『戦争のつくりかた』スクリーンショット

画像2: 『戦争のつくりかた』スクリーンショット

『戦争のつくりかた』スクリーンショット

内容はと言うと、戦争になる前は、こんなことが起きてきますよと解いた作品なんだが、この作品が評判を呼んでいるという時点で、戦後という言葉がいつのまにか遠ざかり、戦前であるかのような空気感だということに、恐ろしさを感じてしまいます---。

かたや、ショートフィルムやアニメで、色々なメッセージがSNS等で簡単に表現できる時代になっているなかで、私たちは、多くの事柄をどれだけ真剣に受け止めたとしても、次から次へと流れる情報の中で、数日で忘れ去られていくことも事実です。
そういう意味では、個人個人が一つの情報や意見で、興味があったものがあった場合、どう自分の中で選択し、自分が社会の中でその事柄と関われるかを、さらに深く考えていくことも大切なことなのではないでしょうか---。

画像: 「戦争のつくりかた」アニメーションプロジェクト-What Happens Before War?- youtu.be

「戦争のつくりかた」アニメーションプロジェクト-What Happens Before War?-

youtu.be

みなさま、『戦争のつくりかた』という絵本は知っていますか?
これは2004年、この国が戦争へと近づいていくのではないかと気づいた人たちによっ­て制作された「絵本」です。
しかし、この絵本をいま開くと、驚くべきことに、いまの日本や私たちの日常はその絵本­に描かれている「戦争へと導かれていく国」の姿へと日々近づいているように思えます。
終戦70周年を迎えた2015年、新たに戦争の悲しみと不条理を繰り返してはならない­と考えた私たちは、この物語を広く伝えるためにアニメーション映像化しようと考えまし­た。
3.11の東日本大震災とそれにまつわる福島原発事故をきっかけに立ち上げられた映像­作家やアーティストたちの集団「NOddIN(ノディン)」が中心となって、日本の数­多くのアニメーション作家と共に「絵本の言葉をリレー形式でアニメーション化する」と­いう自主制作のプロジェクトが始動し、構想期間を含めのべ1年以上の制作期間を経てこ­の短編映画を完成することができました。
私たち日本に住む国民は、約70年、直接には戦争を経験していない国の中で生きてきま­した。しかしこのまま行けば、次の世代が戦争を経験することになってしまうかもしれな­い。
戦争を知らない世代が、自分たちの都合や責任感の無さによって、次の世代に戦争を押し­付けてしまうことになるかもしれないのです。
わたしたちはそれぞれにいろんな立場があります。
でも、どんなに政治的な議論をしても、それぞれの解釈を持ってしても、「戦争をしては­ならない」という想いだけは、誰もが疑いなくイエス!と言えるものであると思っていま­す。
憲法で戦争を放棄すると決めた国、日本。
大きな犠牲のもとに築かれたこの平和な70年という遺産を、次の世代にきちんと手渡し­できるかは、私たちひとりひとりが一歩を踏み出せるかどうかにゆだねられているのです­。
この作品に協力してくれた数多くの人々に感謝を込めて。
そして、この物語が、多くの人の心に触れ、平和の礎の一つになることを願って。
2015年10月2日
チーム 一同


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