13歳の監督デビューから5年の沈黙を破って描いた、米軍基地の移設問題を、テーマにした20歳の仲村颯悟監督の「人魚に会える日。」の公開記念トークに女優の樹木希林(73)が3日参加して、激励していたことがわかった。
樹木は、「出演している人たちが新鮮で、いきいきとしていて、いろんな意味で触発されるところがあった」と作品を評価。
また、仲村監督が20歳ということで、「映画はお金がかかるもの。もうかると、周囲の人に振り回されるようになって、捨てられるような人を何人も見ているので、気をつけて」とアドバイスを送った。
監督をはじめとする主要スタッフはすべて沖縄出身の大学生。
本作の監督を務めたのは、日本最年少映画監督として「やぎの冒険」を当時13歳で発表した仲村颯悟。
彼の長編2作目となるのが、本作『人魚に会える日。』だ。
仲村監督は大学進学のため約2年前に上京した際に、初めて沖縄の外の世界を見て衝撃を受けた。
「本当の沖縄のことなんか、誰も知らない。ならば、伝えなければいけない。」
伝える手段として選んだもの。それは「映画」だった。
前作を公開以降「もう撮らない」と思っていた仲村監督が、5年の沈黙を破ってまで描きたかった沖縄とはー。
「楽園」と呼ばれる地元・沖縄はいま、基地問題で揺れ動いている。
みんなが「平和」に暮らせ、“そこにあるもの”を守っていきたいだけ。
本作の「沖縄の若者のまっすぐな思いを世界へ」というコンセプトに賛同した歌手のCoccoら沖縄県内外で活躍するタレント・アーティストが出演し、主題歌はMONGOL800のUezu Kiyosakuが手がけるなど、世代を超えて沖縄から発信したい”思い“が集結した。
”今の沖縄“で生まれ育った若者が感じている日々の葛藤が注ぎ込まれた唯一無二の作品。