あと、3年で米市場を越えて世界一に?
2015年、中国で上映された映画は686本に上り、興行収入は440億6900万元(約8160億円)となった。2014年は296億元(約5480億円)だったことから前年比での成長率48,7%だった。
そして、映画館に足を運んだ人数はなんと12億人を突破。
世界第2位の映画市場となった中国だが、北米を抜いてトップに立つ日はいつ来るのか? 昨年、北米映画市場の興行収入は110億ドル(約1兆3300億円)を突破し、これを人民元に換算すると600億元強となる。もし中国市場が現状のスピードを維持したまま成長すれば、3年後には抜き去ることができると予想されている。
今年中国で1番のヒットとなった『捉妖記』
インディペンデントな映画もヒット『烈日灼心』
国産アニメも大ヒット「西遊記之大聖帰来」
合作映画の増加 ジャン・ジャック・アノー監督『神なるオオカミ(狼図騰)
拡大するマーケットを支える4つの要因
1、国産映画の盛況。
歴代総合興収ランキングのトップ20に登場する国産映画は計13本だが、うち7本は今年公開の作品。
2、観客の好みの多様化。
著名監督、豪華スター競演作に人気が集中していたものが、今年は新人監督作品、低予算の文芸ものなども注目された。具体例はツァオ・バオピン(曹保平)監督の「烈日灼心」で、6月の上海国際映画祭で評判となり、3億元(約56億円)超えのヒット作となる。
3、国産アニメの異例のヒット。
「西遊記之大聖帰来」(西遊記 ヒーロー・イズ・バック)は、興収が9億5000万元(約184億円)を突破。国産アニメのクオリティーの高さが見直された。
4、合作映画の増加と好調さ。
ジャン・ジャック・アノー監督の中仏合作映画「狼図騰」をはじめ、米国や韓国との合作映画が激増し、ヒット作を生み出してた。