米TIME誌の年末恒例企画「Top 10 Everything of 2015」のランキングが他とは違う、視線で選んでいて面白いです。
1位は、やはりアカデミーでも最有力候補の『スポットライト 世紀のスクープ』ですが、2位以下は、完全に独断のベストテン。ここには、リドリースコットもスピルバーグもタランティーノもいない---。ランキングされている作品を見ると、自由奔放。
アサイヤス監督の『アクトレス 女たちの舞台』やら各国映画祭で話題の『Mustang』などのヨーロッパ系映画や、ニューヨークのオシャレおばあさんを追ったドキュメンタリー映画『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』。
3位には、ブライス・ダナー主演の老女が新しい人生を見つける、映画『I’ll See You In My Dreams』など大きく商業的に拡大しなかった映画を取り上げエンタメ系ではもっか急浮上の『クリード チャンプを継ぐ男』と予想外と言っては失礼だが『コードネーム U.N.C.L.E.』。インディペンデント系では、『タンジェリン』と『Ex Machina』という独特のランキングを構成しております。
1.「スポットライト 世紀のスクープ」(トム・マッカーシー監督)
2.「あの日のように抱きしめて」(クリスティアン・ペッツォルト監督)
3.「l 、ll See You in My Dreams(原題)」(ブレット・ヘイリー監督)
4.「アクトレス 女たちの舞台」(オリビエ・アサイヤス監督)
5.「アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー」(アルバート・メイズルス監督)
5位以下のチャートは
6.「Mustang」(デニズ・ガムゼ・エルグバン監督)
7.「タンジェリン」(ショーン・ベイカー監督)
8.「クリード チャンプを継ぐ男」(ライアン・クーグラー監督)
9.「コードネーム U.N.C.L.E.」(ガイ・リッチー監督)
10.「Ex Machina」(アレックス・ガーランド監督)
こういう、独自の判断のランキングは、映画界にとっては嬉しくもあり、特にメジャーで影響力のあるTIME誌であるという事が、貴重です。映画の見方は振り幅があった方がいいですよね---。