ヴィム・ヴェンダース監督といえば『パリ・テキサス』や『ベルリン・天使の詩』などのドラマ作品はもちろんだが、ドキュメンタリーでも『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』やオスカーにノミネートされた3Dダンス・ドキュメンタリー『Pina /ピナ・バウシュ踊り続けるいのち』など幅広い、実績を残している監督。

画像: http://okorinbonoamoreto.blog33.fc2.com/blog-entry-519.html

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作家性の強い監督だが、今回ここで彼が挑んだのが、本当に日常のドラマを、彼なりの解釈で3Dを駆使した作品『Every Thing Will Be Fine』をつくりあげた事。
元来、彼はハリウッド的な、CGを多用した3D映画には批判的であり、今回のアプローチはこの3Dをいかに心理描写や人間の感情を表すテクニックとして使えないかというアプローチから製作している。ヴェンダース曰く---

「3Dは、2Dの映画とはまったく異なる方法で物語を描くことが可能です。この作品において、私は撮影、編集、役者の見え方の全てにおいてこれまでと違う方法をとりました。クリエイターも、観客も、この映画を通じてそれまでとは違う体験をします。そう考えると、従来のドラマ映画も、まったく新しいものになると思いませんか?それを証明するために、この映画を撮りました。もし、映画製作において新しい発見ができなくなったら、それは私が監督業をやめる時です」。

そして、技術的にも新たなアプローチをしている。

エレメントをスクリーンから飛び出させるためにすべてに焦点を当てる一般的な映画の 3D効果とは異なり、観客をドラマに引き込む、逆の効果を持ったシネマライクなルックと雰囲気を残したいとヴェンダース監督は考えていた。「同作には、通常の劇場映画と同様に、被写界深度が浅くフォーカスの合っていないエレメントが多くあったのです。」オーガサ氏は続ける。「フッテージからデジタルなルックを消すためにプリント LUTを使用しただけでなく、Reso lveの Power W indows機能を使って、両目の映像を同時にトラッキングしました。特定のエレメントにはシャープニングやブラーも使用しました。これは非常に複雑な作業でしたが、同時に、従来の撮影方法による映像の美しさを残しつつ、ステレオ効果のバランスを最大限に調整するという、非常に面白い作業でした。」

Every Thing Will Be Fine - Official Trailer I HD I IFC Films

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物語は、妻のサラ(レイチェル・マクアダムス)と関係がうまくいってない小説家のトーマス(ジェームズ・フランコ)が、ある日雪の中、車を走らせるとそりに乗った子供が突然飛び出してきてひいてしまう。
そこから、11年間に渡る葛藤と人生を描いているという。
飛び出してきた子供の母親がシャルロット・ゲンズブール。トーマスの小説を出版をしている編集者がピーターー・ストーメア。

日本で公開は、決まっていないかと思うが、3Dでの公開は難しいんでしょうね---。

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