創立70周年を迎える映画配給・興行を手がける東京テアトルが、09年公開の「南極料理人」以来7年ぶりに映画製作の事業も再開する。
2016年の第1弾ラインナップを発表した。7年ぶりに製作プロダクションとして企画製作を手がける「ディストラクション・ベイビーズ」を含む5作品が並ぶ。
先陣を切るのは、阿久根知昭監督、広末涼子主演でベストセラーの実話エッセイを映画化する「はなちゃんのみそ汁」(12月19日テアトル新宿&福岡県内で先行公開、16年1月9日から全国公開)。以降、沖田修一監督のオリジナル脚本で松田龍平を主演に迎えた「モヒカン故郷に帰る」(3月広島で先行公開、4月全国公開)、新鋭・真利子哲也監督の商業デビュー作「ディストラクション・ベイビーズ」(初夏公開)が続く。その後も、故佐藤泰志氏の芥川賞候補作を山下敦弘監督×オダギリジョーの顔合わせで描く「オーバー・フェンス」(晩夏公開)、クラウドファンディングで熱い支援を集めて製作決定した、こうの史代氏原作×片渕須直監督の長編アニメーション「この世界の片隅に」(秋公開)と、注目作が目白押しだ。
第一弾ラインナップ 公開順
『はなちゃんのみそ汁』 阿久根知昭監督
『モヒカン故郷に帰る』 沖田修一監督
『オーバーフェンス』山下敦弘監督
『海炭市叙景』(2010年)、『そこのみにて光輝く』(2014年)と続いてきた、不遇の作家・佐藤泰志の小説を原作とする「函館3部作」の最後を飾る作品は、山下敦弘監督の映画『オーバー・フェンス』オダギリ ジョー、蒼井優、松田翔太……現在の日本映画を代表する豪華キャストが名を連ねている。
『ディストラクション・ベイビーズ』 真利子哲也監督
真利子哲也監督の商業映画デビュー作「ディストラクション・ベイビーズ」。
出演は柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎という若手実力派俳優たちが一同に出演している。
真利子哲也監督コメント(公式ページより)
偶然、松山にある呑み屋で興味深い人と知り合い、取材をはじめ脚本を書き進めて、およそ3年かかりましたが、ようやくここまできました。
オリジナルの題材で困難はあったものの今このタイミングでしかできないこともたくさん盛り込んで、集まった役者やスタッフをはじめ、愛媛で知り合った仲間たちも混じえて、ゼロから作り上げた手応えがあります。目下、痺れるような仕上がりになるように完成まで油断せずやっていこうと思う次第です。
『この世界の片隅に』 片渕須直監督
こうの史代氏原作×片渕須直監督の長編アニメーション。
どこにでもある 毎日の くらし。
昭和20年、広島・呉。
わたしは ここで 生きている。