『シーヴァス 王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語
(原題: Sivas)』

トルコ東部・アナトリア地方の広大な自然を背景に少年と闘犬の関係を軸に描く壮絶なヒューマンドラマ。

画像: 『シーヴァス 王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語 (原題: Sivas)』

敗北を喫し放置された闘犬を救った主人公とその後不死鳥のようによみがえる闘犬との日々を描き切る。これが長編1作目の新鋭カアン・ミュジデジ監督が手がけ、第71回(2014年)ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。同年の第27回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門でも上映されている(映画祭上映時タイトル『闘犬シーヴァス』)。

目力が印象的なドアン・イズジが主役に抜擢され、トルコ原産のカンガール・ドッグが彼の良き相棒となる闘犬として登場。
彼らのタフで毅然とした姿が目に焼き付く。弱虫イジメられっコの主人公が闘犬で負けた犬に自己を投影して共に這い上がって行くというボクの大好きなジャンルの作品。

こういうのは男のコにとっては普遍的なんじゃないかしら。主人公を演じた少年の瞳や目力、黒い睫毛といい、表情が豊かで感情を自由に表現していて素晴らしいね。すごく自然だよ。

この少年の存在と少年と闘犬との関係が映画全体を引っ張ってるのかな。少年の背中を映した画面にもグッと来るし、少年と闘犬のツーショットの画面にもドキッとする。そして監督の演出はただただ寄り添うだけだ。何も押し付けてこないし、余計な説明もすることはない。

闘犬はカンガルー・ドッグという犬種ですごく大きい。闘争心剥き出し(に見える)の大きな犬たちの闘犬シーンはものすごい迫力でリアリティあり過ぎ…。
厳しい生活だろうことを想像させるけれど、アナトリア地方の風景も素晴らしいね。男のコゴコロを忘れてないオトナたちにオススメかな。

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画『シーヴァス』オフィシャル予告編

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