「ジョン・ウィック」「ボヴァリー夫人とパン屋」

10月公開!キアヌ・リーブス完全復帰主演の新作「ジョン・ウィック」

キアヌ・リーヴス復活!『ジョン・ウィック』本予告編

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10月に公開されるキアヌ・リーブス主演の新作「ジョン・ウィック」を早くも見ることができた。これは徹底したアクション映画。最強の殺し屋と伝説になったジョン・ウィック(キアヌ)は引退し、結婚した。だが、最愛の妻に病気で先立たれる。

傷心のウィックに、妻は子犬を届ける手配をしていた。ウィックは69年のムスタングを愛用している。ロシアマフィアの息子がこれに目をつけ、奪おうとして夜中にウィックの家を襲う。ウィックをボコボコにしたうえ、愛犬も殺してしまう。

さあ、ウィックは怒った。息子を殺すべく付け狙う。親はウィックの元の雇主だったので、その恐ろしさはわかっている。用心棒に息子を守らせ、ウィックの親友の殺し屋(ウィレム・デフォー)に200万ドルでウィック殺害を命じる。

ロシアマフィアのドンを演じているのが、ミカエル・ニクヴィスト。「ドラゴン・タトゥの女」で記者を演じていた。

こういう名優が出てくると、ハチャメチャなアクション映画にも1本筋が通る。
ガンファイトとロシア式の格闘技は、あきれるほどたっぷりと仕込まれ、最初から最後まで口を開けて見ていた気がする。

ポニーキャニオン配給。10月16日公開。

「ボヴァリー夫人とパン屋」はアンヌ・フォンテーヌ監督のフランス映画


「ボヴァリー夫人とパン屋」はアンヌ・フォンテーヌ監督のフランス映画。
パリの雑誌社に勤めたマルタン(ファブリス・ルキーニ)はノルマンディーに戻り、父親のパン屋を継ぐ。

ある日、マルタンの隣家にイギリス人の夫婦が引っ越してくる。
妻の名前がジュマ・ボヴァリー(ジュマ・アータートン)。
日頃小説「ボヴァリー夫人」を愛読しているマルタンは、不倫して自殺する小説のボヴァリー夫人にジュマを重ね合わせ、ドキドキするばかり。

実際、ジュマは魅力的で、目が離せない。ところがジュマは美青年の大学生(ニールス・シュナイダー)といつの間にか恋仲になっていた。

下心があっても行動はできない初老の男マルタンは、ジュマがボヴァリー夫人と同じように自殺するのではないかと気が気ではない。

そのあたりのジタバタした駆け引きが笑いを誘う。
エスプリが効いた映画とはこのような映画を指すのか。
悲劇を通り越したラストは、すごく笑える。

コムストック・グループ配給。7月上旬シネスイッチ銀座

コラム~野島孝一の試写室ぶうらぶら~シネフィル篇
野島孝一さんてこんなひと
■略歴
1941年、新潟県柏崎市の自宅で助産婦にとり上げられ誕生。
1964年、上智大学文学部新聞科卒業。毎日新聞社に入社。
岡山、京都支局を経て東京本社社会部、学芸部へ。
なんと、映画記者歴約25年!
2001年、毎日新聞定年退職。
その後、フリーの映画ジャーナリストになって大活躍。
■現在
日本映画ペンクラブ幹事
毎日映画コンクール選定委員、毎日映画コンクール諮問委員
アカデミー賞日本代表作品選考委員
日本映画批評家大賞選定委員
■著書
日本図書館協会選定図書
映画の現場に逢いたくて
ザ・セックスセラピスト THE SEX THERAPIST
野島 孝一 著

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