映画『Dearダニー 君へのうた(原題: Danny Collins)』

ジョン・レノンが新人アーティストに宛てた励ましの手紙が、数十年の時を経て本人に届いたという実話から着想を得たドラマ。

画像: 映画『Dearダニー 君へのうた(原題: Danny Collins)』

曲を作るのをやめた往年の人気アーティストがジョン・レノンが43年前にまだ駆け出しだった自分宛てに送っていた手紙を読んだのを機に人生を見つめ直す。
監督は『塔の上のラプンツェル』などの脚本を手掛けたダン・フォーゲルマン。
主演を務めた名優アル・パチーノを筆頭に、アネット・ベニング、ジェニファー・ガーナー、クリストファー・プラマーら実力派が結集。
全編で流れるジョン・レノンの楽曲も作品に彩りを添えている。

いやぁ、心に沁みた…。ずーっと涙が出っぱなし…。
大スターの光と影を描いた前半から家族ドラマ、そして難病モノへと進んでいく展開は多少強引にも思えるけれど、笑いあり、涙あり、語り口は穏やかで滑らか、気の利いたエピソードも多い。
ラストも良く練られていて感動だよ。身勝手で欠点だらけのダメ男をユーモアたっぷり、茶目っ気たっぷりにノビノビと演じたアル・パチーノは貫禄十分でセクシーでカッコイイったらありゃしない。ライブパフォーマンスも堂に入って、歌声も渋い。そしてアネット・ベニングやクリストファー・プラマーらベテラン役者陣とのやりとりも大人の味わいで素晴らしい。子役のジゼル・アイゼンバーグは奔放でとにかく愛らしく、メリッサ・ブノワはずっと笑顔でとにかくかわいい。

使用許可が中々下りないジョン・レノンの楽曲ももったいないほど随所に(「ビューティフル・ボーイ」や「コールド・ターキー」、「イマジン」など 9曲)使われて心に沁みた。
最初から最後まで涙を流しっぱなしでいろいろなことに共感したり、考えさせられたり…。自分に甘いけどそれ以上に他人に優しく寄り添う姿はカッコイイね。イイ歳して今さら人としての生き方に気付いて、まだまだ人生を輝かせたいと思うボクの背中を押してくれたような。
「まだ間に合う」。そんなことを思えた感動的な素晴らしい作品。

シネフィル編集部 あまぴぃ

9.5公開 映画『Dear ダニー 君へのうた』予告編

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