映画『EDEN』
『あの夏の子どもたち』で国際的に注目を集めたフランスの新鋭女性監督ミア・ハンセン=ラブが、ダフト・パンクを中心とするフレンチ・ハウス黎明期を題材に描いた青春ドラマ。
監督の実兄であるDJのスベン・ハンセン=ラブをモデルにミアとスベンが共同で脚本を執筆し、世界的エレクトロ・ミュージック・デュオ、ダフト・パンク誕生の様子も実際のエピソードを交えて再現しながら、人気DJにのぼりつめた青年の栄光と挫折、愛と友情を時代と共に描く。
エレクトロ・ミュージックがフランスの音楽シーンを席巻しつつある1990年代パリ。
その頃に台頭したムーブメント、フレンチ・ハウスに渦巻く熱気を映し出す。『愛について、ある土曜日の面会室』などのポーリン・エチエンヌ、『やさしい人』などのヴァンサン・マケーニュらが出演。いやぁ、音楽に大興奮!! カッコイイ!!
ダフト・パンクのファンのための映画といっても良いんじゃないか。
物語は仏映画らしく淡々として、そして131分と長い…。せっかく良い音響で名曲揃いなのに音楽がただのBGMみたいになってるのがもったいないな…。主人公の20年くらいなんだけど、若さ故の無計画さや無茶さが痛々しく、挫折していくのが切ない…。それにしてもドラッグとオンナにハマり過ぎだよ…。明るい未来が垣間見えるラストは良かったかな。
音楽だけでなく、セットや小物、シンプルでベーシックなファッションもカッコイイ。
監督はじめ制作陣のクラブカルチャーへの愛情とそれを真っ直ぐに伝えようという真摯な態度にとても好感。
アナログレコードでのDJプレイはやっぱりカッコイイよね。クラブイベントかなんかで上映しても面白そうだなあ。特にエレクトロとか好きな人にオススメ!!
シネフィル編集部 あまぴぃ