映画『ボヴァリー夫人とパン屋(原題: Gemma Bovery)』
イギリスの小説家サマセット・モームが“世界の10大小説”のひとつに挙げたギュスターヴ・フローベールの最高傑作であるフランス文学の古典「ボヴァリー夫人」をモチーフにした絵本作家ポージー・シモンによるグラフィックノベルを『ココ・アヴァン・シャネル』『美しい絵の崩壊』などのアンヌ・フォンテーヌ監督が映画化。
隣に暮らすイギリス人夫人の不倫現場を目にしたパン屋主人がその動向を見つめる。
『危険なプロット』『屋根裏部屋のマリアたち』などのファブリス・ルキーニ、『ランナーランナー』『アンコール!!』などのジェマ・アータートンらが結集する。
舞台となるノルマンディーの風景に加え、ユーモラスで官能的な語り口にも注目。
官能モノを想像して試写に臨んだボクを恥じています…。ごめんなさい…。
エロティックなユーモアは散りばめられてるんだけれど、もっと明るくて爽やかで現代的なコメディな感じなんです。でもところどころにエロさはあって…。
フランス語とイギリス英語がごちゃ混ぜな会話がなんかエロいんだよね。
妄想に耽るファブリス・ルキーニの円熟味を増した感じがグッド。トボケた感じとか、勝手な妄想とか、真面目さが余計に滑稽っていうかね、いいね。
ジェマ・アータートンは魅力炸裂な感じだね。
パンを捏ねるシーンのエロいこと、エロいこと。
ボクも彼女に捏ねられたいワ!! パンを頬張ってるときの仕草や表情もエロいんだもん。
ハマり役だよ。
終盤、修羅場なのになぜか笑えちゃう感じも良いね。なんでしょう、どことなくウディ・アレンを思うような…三谷幸喜を思うような…。
スクリーンから香りが漂ってきそうなほどの本場フランスのパンたちの美味しそうなことったら、もう…。そりゃあ、香りを嗅ぐのもあんなエロい感じになるわなあ。
アンヌ・フォンテーヌ監督、男はみんなダメっぽいキャラクターにするんだなあ、厳しいなあ。
シネフィル編集部 あまぴぃ