著書が5回にわたって芥川賞の候補に選出されているパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」の主宰戌井昭人の2011年に発表した小説『俳優・亀岡拓次』が映画化される。
主演は、近年、多くの映画に出演し、個性派俳優として、評判の劇団ユニット「TEAM NACS」メンバー安田顕。全国規模で公開する映画では初の主演となる。
安田演じる亀岡は、地味な役者生活が、数々の事柄から急転していくという物語。
劇中では、泥棒やチンピラ、ホームレスなど、「七変化」。
メガホンを取るのは『ジャーマン+雨』で日本映画監督協会新人賞を授賞後、松山ケンイチ主演の『ウルトラミラクルラブストーリー』など女流監督で注目を浴びつづける横浜聡子。
6年ぶりの長編映画最新作となります。
また、音楽は「あまちゃん」で注目された大友良英が手掛けます。
横浜聡子監督コメント
亀岡は、何かを声高に叫んだり、熱く演技論を語ったりはしません。不器用ながら与えられた役をひたすら一生懸命やり、大好きな酒を呑み、いい女を見れば恋をする、それだけと言えばそれだけの男です。
亀岡が出演する映画は、青春もの、コメディ、時代もの……と多岐にわたります。毎日違う映画をつくっているかのような慌ただしい撮影の日々でしたが、振り返ると安田さんはいつも、現場の輪の中にごく自然に立っていて、何を言うわけでもなく、すうっとその世界へ入ってゆかれました。それはまさに俳優亀岡拓次そのもの、でした。
そして、安田さんの呑む酒は、とても美味そうに見えます。
人生色々あるんだろうけど、いつも幸福そうに酒を呑んでいる亀岡拓次が、私は大好きです。