時代映画の巨匠・伊藤大輔監督晩熟期の代表作 『反逆児』(1961)|京都文化博物館フィルムシアター
京都文化博物館フィルムシアター、映画にみる戦国時代。6月27日は『反逆児』(1961)。
時代映画の巨匠・伊藤大輔監督晩熟期の代表作。群雄割拠の戦国時代、徳川家康の子として武田の大軍をさんざんに打ち破り、若くして武名の誉れ高い三郎信康。
妻は織田勢、母は今川勢、実父は家康、やがて信康は血の相克にぶつかる。
割拠する勢力が政略結婚で結ばれ、野望と保身のためには、わが子の血も辞さない時代、それに真っ向からぶつかる若き信康の純真な人間性、苦悩を悲壮美あふれるタッチで格調高く描いた。
#ミニシアター http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film.html
京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive
京都文化博物館フィルムシアター、映画にみる戦国時代。6月27日は『反逆児』(1961)。
時代映画の巨匠・伊藤大輔監督晩熟期の代表作。群雄割拠の戦国時代、徳川家康の子として武田の大軍をさんざんに打ち破り、若くして武名の誉れ高い三郎信康。妻は織田勢、母は今川勢、実父は家康、やがて信康は血の相克にぶつかる。割拠する勢力が政略結婚で結ばれ、野望と保身のためには、わが子の血も辞さない時代、それに真っ向からぶつかる若き信康の純真な人間性、苦悩を悲壮美あふれるタッチで格調高く描いた。
#ミニシアター http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film.html
『反逆児』
1961(昭和36)年東映京都作品/110分・カラー
『反逆児』
1961(昭和36)年東映京都作品/110分・カラー
製作:大川博 企画:辻野公晴、栄井賢、小川貫也 原作:大佛次郎(「築山殿始末」より) 監督・脚本:伊藤大輔 撮影:坪井誠 照明:和多田弘 録音:中村茂二 美術:桂長四郎 音楽:伊服部昭 編集:宮本信太郎 装置:木津博 装飾:中岡清 美粧:林政信 結髪:桜井文子 衣裳:三上剛 擬闘:足立怜二郎 和楽:望月太朗吉 舞踊振付:藤間勘五郎 装飾考証:高津年晴 衣裳考証:甲斐荘楠音 美術考証:鈴木孝俊 風俗考証:佐多芳郎
出演:中村錦之助(三郎信康)、桜町弘子(花売り娘しの)、岩崎加根子(徳姫)、杉村春子(築山御前)、佐野周二(徳川家康)、月形竜之介(織田信長)、東千代之介(服部半蔵)、進藤英太郎(渋河四郎兵衛)、北沢典子(お初)、安井昌二(天方山城)、河原崎長一郎(小金吾)、河野秋武(針医減敬)、原健策(羽柴秀吉)、三津田健(平岩親吾)、片岡英二郎(久米新四郎)、香川良介(大久保忠世)、明石潮(配井忠次)、風見章子(楓)、松浦築枝(望月)、喜多川千鶴(小侍従)
群雄割拠の戦国時代に、徳川家康の子として生まれ、武名の誉れ高い、三郎信康という若者がいた。だが、今川義元の血をひく母・築山御前と、織田信長の娘であり妻の徳姫との強い反目の狭間で、彼は苦悩の毎日であった。
築山御前は、今川が織田に滅ぼされて以来復讐の鬼と化し、ついに信康を抱き込んで武田方に内通。それを知った徳姫は、父信長に謀略を知らせた。
かねてから信康の台頭を快く思っていなかった信長は、家康を呼んで断罪始末を命じた。保身の為、信長の厳命に従った家康は、妻を処刑し、わが子信康に切腹を申しつける・・・。
時代映画の巨匠・伊藤大輔監督晩熟期の代表作。
大佛次郎による原作は、尾上松緑の家康を主人公に舞台劇として書き下ろされた。
伊藤監督は同じ松緑主演で映画化を松竹に提案したが企画は流れ、その9年後、東映に映画化を持ち込む。東映側は主人公を若手に変えるという条件で映画化を承諾し、中村錦之助の信康を主人公にした『反逆児』が誕生することになる。
群雄割拠の戦国時代、徳川家康の子として武田の大軍をさんざんに打ち破り、若くして武名の誉れ高い三郎信康、織田陣営に一躍名をあげる若き武将を待っていたのは血の相克であった。
伊藤監督は、割拠する勢力が政略結婚で結ばれ、野望と保身のためには、わが子の血も辞さない時代、そして、それに真っ向からぶつかる若き信康の純真な人間性、苦悩を悲壮美あふれるタッチで格調高く描く。
(キネマ旬報賞第6位作品)
京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive