映画『イニシエーション・ラブ』

ベストセラーを記録した乾くるみの小説を実写化した異色のラブストーリー。
原作は最後の2行に仕掛けられたどんでん返しが評判を呼び、発表から10年以上を経て130万部を超えるベストセラーになった話題作。

画像1: 映画『イニシエーション・ラブ』

映画は1980年代後半の静岡を舞台に、奥手で恋愛経験のない大学生・鈴木が、合コンで知り合った女性マユとの日々を通して変化していく姿を描く「Side-A」、就職先の会社で東京本社に転勤することになった鈴木がマユを置いて上京し、本社の同僚・美弥子との出会いで心が揺れる「Side-B」という2つの物語が並行しながら、原作とは異なるエンディングを迎える。

監督は『SPEC』『TRICK』『20世紀少年』シリーズなどの堤幸彦。
主人公の男女を『ライアーゲーム』シリーズなどの松田翔太と『もらとりあむタマ子』などの前田敦子が快演。他に木村文乃、木梨憲武、手塚理美、片岡鶴太郎らが共演。

ラスト5分でラブロマンスからミステリーに転じる作風に意表を突かれる。うーん、いやあ、そんなに観客バカじゃないだろ?と思ったりして…。
東宝のロゴから80年代の曲が流れる冒頭で一気に引き込まれた。ボクの青春ですわよ、80年代。
あの頃の曲がいっぱい、メイク、ファッション、文化、小道具などなどが何から何まで懐かしい…。おまけにブーツ型グラスや会話などで『男女7人…』を思わせておいての手塚理美、片岡鶴太郎ですものね。粋ですのよ。
前田敦子も小悪魔っぽくて昭和っぽくて可愛い。松田翔太も上手いねえ。木村文乃もどこか当時っぽくて良かった。キレイですごく好きなタイプだなあ。

原作の“叙述トリック”をどうやって映像化するのか?っていうところがボク的ポイントだったんだけれど、その部分は「そう来ましたかあ」と感心しつつ、笑ったよ。
テレビ的な演出(クドいというか、わざとらしいというか)が邪魔臭いと感じるところもあったけれど、そのままあっさり終わってくれれば観客の頭に「?」が浮かんでまだ良かったのにさ…。最後の最後に種明かしというか、巻き戻してすべてダイジェストで見せるというオチ。
驚いたわ…。エンドロールの「80's図鑑」が楽しい。カセットテープ知らない世代が観るのかと思うとボクどんだけ歳なんだと…。

シネフィル編集部 あまぴぃ

「イニシエーション・ラブ」予告

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