映画監督市川崑の世界。5月31日は藤村志保デビュー作『破戒』(1962)。@京都文化博物館フィルムシアター

京都文化博物館フィルムシアター、映画監督市川崑の世界。本日5月31日は『破戒』(1962)。
藤村志保デビュー作。当時23歳、藤村志保の芸名は、この役名に因んでつけられた。

「主人公・丑松自身にひそむ人間的な弱さをきびしく一般化して、今日的課題に発展させようと思う。これは青春の魂のさすらい物語である」

自分の身上を隠さざるをえない人々が負わされる苦悩を流麗でダイナミックな映像表現と的確な構成で映画化する。
‪#‎ミニシアター‬ http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film.html

画像: 京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film.html

京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive

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京都文化博物館フィルムシアター、映画監督市川崑の世界。5月31日は『破戒』(1962)。
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『破戒』1962(昭和37)年大映京都作品

1962(昭和37)年大映京都作品/118分・モノクロ
製作:永田雅一 企画:藤井浩明 監修:松本治一郎 原作:島崎藤村 脚本:和田夏十 監督:市川崑 撮影:宮川一夫 録音:大角正夫 照明:岡本健一 美術:西岡善信 音楽:芥川也寸志 編集:西田重雄 装置:梶谷輝男 音響効果:倉嶋暢 助監督:中村倍也、渡辺実 製作主任:橋本正嗣

出演:市川雷蔵(瀬川丑松)、長門裕之(土屋銀之助)、船越英二(風間敬之進)、藤村志保(お志保)、三国連太郎(猪子蓮太郎)、中村鴈冶郎(蓮華寺住職)、岸田今日子(猪子の妻)、宮口精二(校長)、加藤嘉(丑松の叔父)、杉村春子(奥様)、早明凡太郎(牧夫)、潮万太郎(高柳利三郎)、浜村純(丑松の父)、嵐三右衛門(地主)、加茂良子、北原文枝、浦辺粂子(鷹匠館女将)、伊達三郎、寺島雄作、夏木章、里水三郎、玉置一恵、小松みどり、南部彰三、岩田正、菊野昌代士、沖時男、浜田雄史

画像: ©京都文化博物館フィルムシアター、映画監督市川崑の世界。 http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film.html

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飯山の小学校教員瀬川丑松は、十年ぶりに訪れた生家で、父の遺体にこう語った。
「お父さん、私は隠せと言う戒めを決して破りません。例え如何なる目に遭おうとも・・・」

亡き父に誓った彼は、被差別部落の出身であることをひたすら隠し通した。尊敬する部落解放運動家の猪子蓮太郎に問いつめられても真実を語らなかった。
だが、丑松の出生についての噂が流れ、やがて校長の知るところとなった。
その頃、町会議員の応援演説にやって来た猪子が、ライバル候補の壮漢の凶刃に倒れた。変わり果てた師の姿を前にし、丑松は・・・。

この映画の前年に、市川と和田夏十は同じ原作を元に、市川染五郎主演でテレビシリーズ化している。
映画化にあたり市川崑監督は原作へのアプローチを次のように語る。
「主人公・・丑松自身にひそむ人間的な弱さをきびしく一般化して、今日的課題に発展させようと思う。これは青春の魂のさすらい物語である」。

市川は原作を批判的に読み解き、現代的な視点で再構成した。
本編冒頭、黒く大きな種牛が捕らえられようとして、必死にもがく、その牛から発散する怒り、おびえ、そして悲しさ。

冒頭から、市川監督の映像言語が炸裂する。
自分の生まれを隠す意識、ひいては自分自身を偽る行為がいかに人の心を、そして人間関係を歪曲してゆくか。
市川監督は自分の身上を隠さざるをえない人々が負わされる苦悩を、流麗でダイナミックな映像表現と、的確な構成で映画化する。
(キネマ旬報賞第4位作品)

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京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive

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