映画『風に立つライオン』。
ケニアで医療ボランティアに従事した実在の医師・柴田紘一郎氏の話にさだまさしが着想を得て作った楽曲から生まれたヒューマンドラマ。
さだまさしによる同名曲のファンである大沢たかおが小説化と映画化を熱望し、自身の主演で、様々なジャンルの作品を世に送り出してきた三池崇史監督により映画化が実現。
ケニアの病院で働くことになった日本人医師が心と体に深い傷を負った患者たちと向き合っていく。共演に『幕末高校生』などの石原さとみ、『さよなら渓谷』などの真木よう子ら。
医療のあり方を見つめた物語に加え、ケニアの雄大な風景も観る者の胸を打つ。泣けた!!
最後の最後、手紙に書き切れなかった想いを曲が伝えて、映画のすべてがフラッシュバック。
やがて重なる「アメイジング・グレイス」。
主人公の想いが曲と共に心に染み入ってきて泣けた、泣けた。
さだまさしの曲、声、唄い方にやられたのかな。
冒頭、安っぽいCG、エキストラとおぼしき素人丸出しの演技、早いカット割りに雑に思える編集…でなかなか入り込めなかった…。
その後も真心とか誠意とか美徳とかボクらが忘れたものたちを見せ付けられてちょっとね…。
でも控え目な演出(とは言っても銃撃シーンや手術シーンは三池監督っぽい)でしっかりと話を重ねて(若干盛り込み過ぎかしらね)、ボクの中に少しずつ感動を呼び起こして、最後、曲で爆発ですワ。やられたなあ。
139分と映画も長いけど最後さだまさしが唄う「風に立つライオン」は約9分と負けてない。
オトナ向けだけど若者たちにも観て欲しい作品。