昨年、全米で公開され話題になった映画の中で、日本では公開されずに幻の作品になるかもしれない作品がある。
その作品は、日本でもヒットした『マレフィセント』の主演でブラッド・ピットと結婚したオスカー女優アンジェリーナ・ジェリーが監督した『Unbroken』だ。
この作品を巡っては、かなり前から話題になっていたものの、
反日映画だと言う評判に、配給会社を躊躇させたとも聞く。
対してアンジェリーナ・ジョリーは読売新聞にコメントし、
また映画評論家町山智浩がこの問題を説明し、話題となっている。
在米の映画評論家・町山智浩氏が今年1月の段階で「完全に間違った情報によって叩かれている」と指摘していた。ラジオ番組『たまむすび』(TBS系)のなかで『アンブロークン』を取り上げた町山氏は、こう解説している。
「『アンブロークン』っていうタイトルは、『不屈』『くじけない』という意味なんです」
「ザンペリーニさんは、日本軍から開放された後、アメリカに帰国するのですが、長い間拷問されていたので、憎しみが渦巻いて、もう悪夢の中で何度も何度も拷問した軍曹を殺す夢を見るんです。でも、その憎しみから解放されるには、結局、相手を赦すしかない。敵を赦すしかないんだ、という結論に彼は達した」
「映画では最後、ザンペリーニさんが、日本の人たちに拍手されながら、長野オリンピックで、聖火ランナーとして走る映像が出てきます。だから、これは別に日本が悪いという映画でもなんでもない。本当に強い男は敵を赦す。そういう話なんです」
もちろん、アンジー自身も読売のインタビューで、こう答えている。
「ルイスは日本を愛していた。長野冬季五輪の聖火を運んだことを人生で最も誇れる瞬間の一つだと語った。映画を見る機会があれば、そう判断できるだろう」
町山氏は、『アンブロークン』でザンペリーニ氏を虐待する日本人軍曹と、大島渚監督作品『戦場のメリークリスマス』で坂本龍一扮するヨノイ大尉のルックスが瓜二つであることに触れ、こう語っている。
「『戦場のメリークリスマス』って日本兵による捕虜虐待を描いた映画だったんですが、83年に公開された時には、別に上映中止を求める騒ぎはなかった。『反日』だと騒いでいる奴はいなかったので。時代は変わったな、と思うんです」
この問題を大きく解説しているリテラ
町山氏が発言したラジオによると、見てない人たちが騒ぎ立てた結果だともコメント
『Unbroken』海外版予告
本当に、幻になってしまうかもしれないこの作品が日本で上映される可能性はあるのだろうか---?