シネフィル新連載「北島博士のおもしろ映画講座」第2回 清水崇監督『7500』
第2回 『7500』
前回に、太西洋上を飛んでいた飛行機から、乗員乗客が姿を消すという「レフト・ビハインド」を紹介したが、今回の作品はLA発東京行きの飛行機内で、怪奇現象が起きるという「7500」。
7500とはフライトナンバーのことで、「呪怨」シリーズの清水崇監督がアメリカで撮った、三作目に当たる(全編をアメリカで撮ったのはこれが初めて)。
飛行機映画の定石通り、空港の搭乗受付のシーンから始まり、乗員・乗客の名前とキャラクターが観客に紹介される。
乗り込んだ乗客は新婚夫婦とその友人夫婦、全身にタトゥーのある女、怪しげな木箱を機内に持ち込んだ見るからに怪しげな男、妊娠したのではないかと不...