画像: 映画 『生きない』 W主演!
高木勝也さん&久獅さん
特別インタビュー

蓮田キト監督の初監督作品『生きない』(2023年11月4日より劇場公開)の主演のお二人、高木勝也(たかぎ かつや)さん、久獅(ひさし)さんにインタビューをさせていただきました。
お二人の人となり、役者としての意識、作品についてなどいろいろなお話をお届けします。

とにかく表現がしたかった(高木勝也)

画像: とにかく表現がしたかった(高木勝也)

高木
「小さい頃には子役などもやっていたこともあるんですけど、俳優という仕事にきちんと向き合う気持ちになったのは17~18くらいだったと思います。

とにかく表現がしたかったんでしょうね。人前で何かを行うことに興味があったんだと思います。音楽バンドを組んで、ロック・レゲエ・ヒップホップなどの音楽をやっていたこともあります。

20代はとにかく小劇場に出まくっていました。
ほぼ毎月、舞台に立っていましたね。

ほとんど俳優の経験がなかった自分を培ったのは小劇場の経験かもしれません。
何せ、「上手」「下手」もわからないところからはじめていたので(笑)。
27か28歳くらいの頃、舞台から映像に俳優活動の場を変えていこうと思っていたタイミングで『仮面ライダーアマゾンズ』が決まって、本格的に映像の仕事にシフトチェンジしていった、という感じです」

映像は心躍る場所(久獅)

画像: 映像は心躍る場所(久獅)

久獅
「中学生くらいの頃から、芸能界にはミーハーな憧れはあったと思います。友達で写真撮って事務所に応募しようか、なんてやっていましたね。結局出しませんでしたけど・・・証明写真代がなくて・・・(笑)

高校生の時にジュノン・スーパーボーイ・コンテストを受けたんですけど、自分の思うような結果にならず・・・悔しい気持ちがありました。
役者にきちんと興味を持ちはじめたのはそのころだと思います。

19歳の時に上京して2年間養成所に入りました。

その後、入った事務所が舞台中心だったので2年ほど舞台をしっかりとさせていただきました。
舞台もとても勉強にはなったのですが、やはり映像の仕事にも憧れがあり一旦舞台の活動をリセットして、現在の事務所に移籍してからドラマなどに出させていただくことが多くなりました。
舞台も大好きなんですけれど、今はカメラ前でどう演じるか、どう表現するか、ということにとても興味があります。

カメラ前の演技は舞台とはまた違った脳みその使い方になりますよね。あまり映像の経験値がないこともあり苦労しますけれど、俳優として生きられる映像や映画は、自分にとって心躍る場所のような気がします」

作品の一部であること、役者の生き様が作品に現れる

久獅
「役や作品に対して思い入れがあるほど、そのこだわりや思い入れとのズレやギャップは感じることはあります。

でも自分は、できる限り自分のエゴを出さずに・・・やはり誰でも自分がかっこよく見えたりとか、できる限り多くカメラに映りたいとか、エゴがあると思うんです。
自分はできるだけ、そのエゴを出さずに作品の一部であること、作品がよりよく見えることを考えて演技をしていきたいと思っています」

高木
「役者が『普段、何を考えて、どういう風に生きているか』は役に出てくるものだ、と思うんです。
役者の生きてきた生き様、みたいなものは必ず役に反映されるでしょうし、演じる人によってそれぞれオリジナルの作品になる、と思います。
そこに魅力を感じています。

僕は俳優活動を通じて、頑張って生きている姿がみなさんに伝わるようだったら嬉しいな、って思っています」

画像: 作品の一部であること、役者の生き様が作品に現れる

役のために実生活から全てを変える

高木
「僕は役にあたっては、実生活を全部変えます。『ウルトラマントリガー』の隊長役の時は絶対に悪いことしないし子供たちに優しく毎日を過ごしたり。

だらしない役だったら普段もだらしなく・・・本来の性格ではとても掃除好きなんですけどあえて部屋の掃除しないとか(笑)

強面の役だったら、実生活もそういう風にふるまうとか・・・。
1作品毎に疲弊しますけど。

今回の作品『生きない』のキンジロウ役では、夜の街を徘徊したり、部屋の電気を点けなかったり、食事も減らしたり。明るいところで生きるキャラクターではないと思ったので、光をなるべく見ずに生きていました。
できる限り神経をとがらせた状態で作品に挑みました」

久獅
「自分はリサーチをまめにするほうですかね・・・実生活や経験にない役をいただいたときにそのリサーチをしっかりとしてから現場に挑む感じです。
統合失調症の男の子の役をいただいた時には、映像を見たり施設に伺ってお話訊いたりなど積み重ねで役に近づいていきましたけど・・・。
勝也さんのアプローチ、すごいすね。実生活からなりきるって」

高木
「自分に自信がないからだと思います。
現場でばちっと切り替える自信がないから普段からその役になっていたほうが安心、という感じだと思います。そのほうが楽だから。現場で集中がそがれたとしても役がぶれないと思いますから」

画像: 役のために実生活から全てを変える

本読みから、キンジロウとタマオの関係

高木
「最初の本読みの際に久獅はやりやすいっていう言い方はちょっと失礼ですけど、一緒に構築していけるな、という感じを受けましたね。提示に対してただ受けっぱなしでなくて返してくる。切磋琢磨できるという第一印象でした」

久獅
「自分は長編映画初主演で相手役が勝也さんでよかったなと思っています。自分も最初の本読みから勝也さんをリスペクトすることができましたし、ゆだねることができました。
キャラクターとしてもそうですけど、役者としてこの二人の関係性ができていないと、と思って。画面に嘘が出てしまうこともあると思うのでとにかく最初から勝也さんを愛して(笑)、挑みました」

高木
「そうね、キンジロウとタマオの関係はね、お互いにリスペクトしながらね。
撮影中は、たわいもない話も役についてもいろいろと飲みに行って話しました。
俳優として生きることとか。
今も行きますね。
キンジロウとタマオの関係が続いているみたいです」

久獅
「人としてとか・・・熱い話で・・・たまに面倒くさい(笑)」

画像1: 映画『生きない』場面写真|©︎ SmokeyLampStudio

映画『生きない』場面写真|©︎ SmokeyLampStudio

キト演出

高木
「蓮田キト監督はもともと俳優としても活動されているんですね。だから、俳優の気持ちがよりわかるので現場ではとても助かりました。
常に『俳優ファースト』という考えを貫いて下さっていて、集中出来る環境を毎シーン整えて下さっていたと思います。

舞台的な演出も多く・・・キト節(笑)
動きがすごく舞台的な部分もありましたよね。そんな部分も楽しみながら撮影に挑めました。

和気あいあいとした現場でありながらも、カメラ回るときっちりと空気が変わる、そんな現場だったと思います。
現場が和やかだったのは、久獅の人間性も大きかったと思います。
自分が強面の役だったし、役に入るタイプなのでキンジロウ役で映画に参加している本作の現場ではみなさんから距離をとったりやりにくい部分もあったかもしれません。
そんな現場を和ませたのは久獅だと思うし・・・感謝ですよね」

画像2: 映画『生きない』場面写真|©︎ SmokeyLampStudio

映画『生きない』場面写真|©︎ SmokeyLampStudio

映画『生きない』

久獅
「この映画は、僕にとって心が躍る場所を見つけることができた大切なものです。
長編映画初主演でこんなに恵まれた環境を与えていただいたことを感謝しています。
愛のある作品です。監督も役者も全て愛があります。一人でも多くのお客さまに観ていただけたら、と思います。舞台挨拶も毎日、参加していきたいですし、多くの人に映画を届けていけたら、と思います」

高木
「現場の撮影だけではなく、宣伝ビジュアルも僕ら二人のアイディアを聞いてくれたり、様々な意見を取り入れていただきながら創られた作品です。新宿K’s cinemaさんの後は、大阪・シアターセブンさん、愛知・刈谷日劇さんなどの上映が決まっています。ぜひ劇場でご覧いただけましたら嬉しいです」

画像: 映画「生きない」予告編 youtu.be

映画「生きない」予告編

youtu.be

【インタビュー後記】
まるで映画のキャラクターそのままの関係性のお二人、高木勝也さんと久獅さんの関係性を垣間見られる時間でした。
蓮田キト監督の優しさと現場の雰囲気がとても伝わるお二人のお話でした。

映画『生きない』
監督:蓮田キト|2023年製作|83分|G|日本
2023年11月4日(土)より新宿K's cinema はじめ全国劇場公開
https://www.smokeylampstudio.com/

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