2023年に旗揚げ10周年を迎える映画監督・渡辺紘文と映画音楽家・渡辺雄司による映画制作集団 大田原愚豚舎の最新映画『テクノブラザーズ』が7月8日より新宿ケイズシネマで 公開されることが決定した。
また、『テクノブラザーズ』の公開にあわせ、大田原愚豚舎全作品の特集上映“大田原愚豚舎 の世界 10th Anniversary”の開催も決定。
渡辺紘文監督のデビュー作『そして泥船はゆく(2013)』から、東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門グランプリ受賞作『プールサイドマン(2016)』、東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門監督賞受賞作『叫び声(2019)』、世界最大の博物館・米・スミソニアンで特別上映された『地球はお祭り騒ぎ(2017)』『普通は走り出す(2018)』『わたしは元気 (2020)』など大田原愚豚舎がこの10年間に制作した映画全11作品が一挙上映される。
『テクノブラザーズ』は正体不明のミュージシャン・テクノブラザーズがレコード会社と契約するため、冷酷なマネージャー氷室と共に東京を目指すミュージカルコメディー。
今年4月にイタリアで開催された第25回ウーディネ・ファーイースト映画祭のコンペティ ション部門でワールドプレミア上映され、現地の映画ファンの間で熱狂的な反響を呼んだ。
テクノブラザーズを演じているのは俳優としても精力的に活動する映画監督の渡辺紘文と映画音楽家・渡辺雄司兄弟。 テクノブラザーズのマネージャー氷室を新人女優の柳明日菜が演じている。
最新作『テクノブラザーズ』を含む全11作品を上映する“大田原愚豚舎の世界10thAnniversary”は7月8日より新宿ケイズシネマで4週間に渡り開催。
期間中キャスト・スタッフ・ゲストを招いてのトークショーや、来場者プレゼント等も予定されている。
【出演者・スタッフ・コメント】
1つの作品に触れる時、なにか新しい価値観を見れる気がしてとてもワクワクします。
テクノブラザーズの脚本を初めて読んだ時、電車に乗っていました。
読みながら、変だなぁと思いました。
こんなにも否定的ですが好きなものを心から表現することができている台詞に何度も心打たれ、人の目を気にしながら、クスクス笑いました。
大田原愚豚舎作品の創り方は、他の創作者には真似できない温かさがあります。
私も渡辺監督のように作品を創る人になりたいと思っていますが、テクノブラザーズのようなどんな圧にも負けない素晴らしい実力をつけたいです。
ー柳明日菜(女優)
撮影期間中、撮影スタッフである自分も自然と映画の中に入り込んでしまう様な錯覚を覚えました。
出演者、スタッフの他にも撮影現場の公園で遊ぶ子供達や行き交う車や通行人、川遊びをしている家族連れも知らず知らずのうちに出演者となり、このまま大田原市のほとんどの人達が映画に参加してしまうのではないかと思う程でした。
そんな大田原愚豚舎の映画製作の情熱が心地よく伝染し、完成した映画にもそれが溢れ出ています。
それは「テクノブラザーズ」は勿論、「生きているのはひまつぶし」にも言えることです。
是非、映画館にご来館いただき、大田原愚豚舎の新作映画を体感して下さい。
ー渡部友一郎(『テクノブラザーズ』撮影監督)
10年前、渡辺兄弟と一緒に変な映画を創った。
10年後、渡辺兄弟は変な映画を創り続けている。
こんな奇妙でおかしな奴等、世界中どこを探したっていやしないし、こんな奇妙でおかしな映画、世界中どこへ行っても観られやしない。
大田原愚豚舎10周年おめでとう。
また一緒に映画創ろうぜ。
ーバン・ウヒョン(大田原愚豚舎・撮影監督)
大田原愚豚舎十周年の特集上映が開催されます。
時間にしてみれば、10年というのは長いのですが、何だかあっという間に過ぎてしまった感のある映画作りの日々でした。
10年間で作ってきた作品のどれもがその瞬間瞬間に自分の持てる力を使って作ってきた大切な作品です。
全ての作品に思い出や思い入れがあります。
この機会にぜひその作品を体験していただければ、作り手としてこれ以上嬉しいことはありません。
皆様のご来場、心よりお待ち致しております。
ー渡辺雄司(大田原愚豚舎・作曲家・映画音楽家)
大田原愚豚舎旗揚げ十周年と聞いてもまるで実感が湧かない。
十年間、映画のことを考えない日、映画に触れない日、映画を創らなかった日は一日たりともなかったんじゃないか。
だからなのか分からないけれど、デビュー作『そして泥船はゆく』のクランクイン前夜のような奇妙な高揚感と絶望感がこの十年毎日続いているように感じる。
怒涛の十年だった。
ただひたすらに、ただ我武者羅に、ただ一生懸命、地道に、誠実に、愚直に、泥臭く、自分たちの創りたい映画を、自分たちの創るべきだと思う映画を、家族と、友人と、仲間たちと自由に創ってきた十年だった。
映画を創り続ける中で、いいこと、悪いこと、兎に角色々なことがあった。
天国もみれば地獄もみたし、奇跡のような出会いや悲しい別れもあった。
そして11本の大田原愚豚舎作品がここに残った。 ぼくたちの映画を観たことがある人、ぼくたちの映画を観たことがない人、ぜひこの機会に大田原愚豚舎作品に触れて欲しい。
ぼくたちの映画を映画館で体験し、何か感じ、何か考え、何か語り合って欲しい。
ぼくたちの創ってきた映画のどれか一つが誰かにとって大切な作品になってくれたらとても嬉しい。
一緒に映画をつくった全ての皆様、映画をみてくださったすべての皆様、いつも応援してくださるすべての皆様、これまでの十年、本当にありがとうございました。
これからの十年、あらためて宜しくお願い致します。
そしてまだ出会っていない皆様、これから出会うかもしれない皆様、この機会に映画館で会いましょう。
ー渡辺紘文(大田原愚豚舎・映画監督)
【大田原愚豚舎について】
映画制作集団 大田原愚豚舎は、2013年、映画監督の渡辺紘文と映画音楽家 渡辺雄司兄弟 によって旗揚げされた映画制作団体。
渡辺兄弟の故郷、栃木県大田原市を拠点に独自の映画創作活動を展開し、旗揚げ以来、精 力的に作品を製作・発表・上映し続けている。 渡辺兄弟が製作した長編映画『そして泥船はゆく(2013)』『七日(2015)』『プールサイド マン(2016)』『地球はお祭り騒ぎ(2017)』は、史上初となるデビュー以来四作連続での東 京国際映画祭への正式出品を果たし、『プールサイドマン』では東京国際映画祭 日本映画ス プラッシュ部門の最高賞である作品賞を受賞。さらに世界最大の日本映画際ニッポンコネクションにおいて、ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞NIPPON VISIONS JURY AWARD 2017を受賞するなど、その作品は国内外で高い評価を受けた。
2018年、ロックバンド・トリプルファイヤーとコラボレーションしたMOOSIC LAB 2018長編部門出品作品『普通は走り出す(2018)』を製作。 渡辺紘文が監督・主演を務めた『普通は走り出す』はMOOSICLAB2018審査員特別賞を 受賞し、数々の国際映画祭で上映された。
2019年、『叫び声(2019)』を製作。 養豚場で働く孤独な男とその祖母との生活を描いた『叫び声』は、第32回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門 監督賞を受賞するなど国内外で高い評価を受けた。
2020年、『わたしは元気(2020)』を製作。
日本の地方都市に暮らす小学3年生の女の子の日常を描いた『わたしは元気』は、イタリア で開催された第22回ウーディネ・ファーイースト映画祭に正式出品され話題を呼び、同年、 アメリカ・ワシントンD.C.の世界最大の博物館・スミソニアン博物館において【Get To Know Hirobumi Watanabe】と題された特集上映が開催されると“近年の日本映画における最大の発見”と絶賛を浴びた。
2021年はMOOSIC LAB 2021-2022において新作映画『地図にない海』『ヴェクサシオン』 をスニークプレヴューで上映。好評を博す。
2022年にはコロナ禍の映画監督の生活を描くドキュメンタリー映画『生きているのはひま つぶし』、初の全編カラー映画となる『テクノブラザーズ』を制作。
2023年、『テクノブラザーズ』『生きているのはひまつぶし』の2作品がヨーロッパ最大の アジア映画祭 ウーディネ・ファーイースト映画祭に出品。 コンペティション部門に出品された『テクノブラザーズ』は現地映画ファンの熱狂的な反響 を呼び起こした。
団体名の“大田原愚豚舎”は日本映画界の巨匠 今村昌平監督の長男 天願大介氏が命名した。
映画『テクノブラザーズ』+“大田原愚豚舎の世界 10th Anniversary ”予告編
出演者
テクノブラザーズ、柳明日菜、井野勝美、久次璃子、戸田古道、磯清峰、黒崎宇則、渡辺雄司、渡辺紘文
脚本・監督:渡辺紘文
音楽監督:渡辺雄司
撮影監督:渡部友一郎
演奏:テクノブラザーズ