シャルロット・ゲンズブールが主演を務めるミカエル・アース監督最新作『午前4時にパリの夜
は明ける』が4月21日(金)より、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほかにて全国順次公開されます。
出演にシャルロット・ゲンズブール、エマニュエル・ベアールやフランスを代表する名優たちが名を連ねるなか、圧倒的な存在感をもって物語のキーパーソンとなる少女を演じるのは期待の新星、ノエ・アビタ。
大きな瞳に吸い込まれる…!北京、リュミエール、セザール――
国内外の映画賞で注目を集める期待の新人女優ノエ・アビタの出演作をご紹介!!
本作は80年代のパリを舞台に、結婚生活が終わりを迎え、シングルマザーになったエリザベート(シャルロット・ゲンズブール)が、深夜放送のラジオ番組の仕事に就くことをきっかけに、それまで悲観していた人生を見つめ直していく物語だ。そんなエリザベートと家族に影響を与える、謎めいた家出少女・タルラを演じるのは現在24歳の女優ノエ・アビタ。外で寝泊まりし、薬に手を出してしまう脆い部分を持ちつつも、落ち込んでいるエリザベートに寄り添い、映画館で見た『満月の夜』に感動する、感受性豊かな少女を演じきっている。エリザベートの息子マチアス(キト・レイヨン=リシュテル)もタルラの登場に心が揺らぎ……2人の若手俳優が瑞々しく演じる、思春期の淡い恋模様にもぜひ注目してほしい。
ノエ・アビタは1999年フランス生まれ。18歳のとき『アヴァ』(17)でレア・ミシウス監督に見出され、以降同監督の『ファイブ・デビルズ』(21/レア・ミシウス監督)などに出演。『スラローム 少女の凍てつく心』(20/シャーリーン・ファヴィエ監督)で北京国際映画祭最優秀女優賞とリュミエール賞有望女優賞を受賞、セザール賞有望若手女優賞にノミネートされた。
インスピレーションを与えてくれる俳優としてロマン・デュリスとロミー・シュナイダーを挙げ、『ベティ・ブルー』(86/ジャン=ジャック・ベネックス)が一番お気に入りの映画だという彼女。
本作で初共演したシャルロット・ゲンズブールが「(彼女は)経験の豊かさを感じさせる、気負いのない演技をしていました。彼女の個性と儚さ、そして演じるキャラクターにとても感動しましたが、エリザベートが彼女に対して抱いている愛情の神秘性を保つために、その感情を抑える努力をしました。」と語るなど、大女優をも唸らせる存在感に、今後の活躍への期待が高まる。
ノエ・アビタ出演作品
【1】『午前4時にパリの夜は明ける』(22)
深夜ラジオがつなぐ、愛おしく大切な7年間の物語。
1981年、パリ。結婚生活が終わりを迎え、ひとりで子供たちを養うことになったエリザベートは、深夜放送のラジオ番組の仕事に就くことに。そこで出会った少女、タルラは家出をして外で寝泊まりしているという。彼女を自宅へ招き入れたエリザベートは、ともに暮らすなかで自身の境遇を悲観していたこれまでを見つめ直していく。同時に、ティーンエイジャーの息子マチアスもまた、タルラの登場に心が揺らいでいて……。
夫との別れ、新たな出会い、子供たちの成長―― 訪れる様々な変化に不安や戸惑いを覚えながらも1歩ずつ前へと進んでいくエリザベートの姿が、観るものの胸を打つ。
【2】『アヴァ』(17)
視力を失いつつある少女の「目が見える最後の夏」―
レア・ミシウス監督、衝撃のデビュー作。
海辺でヴァカンスを過ごす13歳の少女アヴァ。視力の低下が早く進行し、完全に視力を失う日が近いことを医師から宣告されていた。彼女の母はアヴァと共に人生でいちばん美しい夏を過ごそうと、まるで何事もないかのように振る舞っているが、アヴァは自分なりのやり方で運命に向き合おうとしていた。そして、お尋ね者の若い男が飼っている大きな黒い犬を連れ去る…。2017年カンヌ映画祭「国際批評家週間」に出品され、高い評価を得た。日本では第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルにて配信された。
【3】『スラローム 少女の凍てつく心』(20)
一流スキークラブの鬼コーチによって精神的にも肉体的にも追い詰められる…
異色のフランス産スポーツスリラー。
フレンチアルプス地方で暮らしていた15歳の女子高校生リズはスキーの才能を認められて、未来のプロスキーヤーを育成することを目的にした寄宿制スキークラブに所属。そこで彼女を指導する元一流スキーヤーのフレッドは、リズを徹底的に鍛え上げようと情熱を燃やす。しかし、あまりにも厳しい練習や常軌を逸したハラスメントの連続に耐えかねたリズは肉体的にも精神的にも疲弊。クラブから逃亡したいと願い始めるが果たして……。U-NEXTで絶賛配信中。(2023年4月現在)
【4】『ファイブ・デビルズ』(22)
“香り”の能力で母の封じられた記憶に飛び込む、禁断のタイムリープ・スリラー
嗅覚に不思議な能力を持つ少女ヴィッキーは、大好きな母ジョアンヌの香りをこっそり集めている。ある日、謎めいた叔母ジュリアが現れたことをきっかけに、ヴィッキーのさらなる能力が開花。ヴィッキーは自分が生まれる前の母と叔母の過去にタイムリープしてしまう。『パリ13区』などの脚本を手掛けたフランスの新鋭レア・ミシウスが、監督デビュー作「アヴァ」に続いて撮りあげた長編第2作。ノエ・アビタはウェイトレス役で出演している。U-NEXTで絶賛有料配信中。(2023年4月現在)
ノエ・アビタ出演最新作『午前4時にパリの夜は明ける』予告
監督・脚本:ミカエル・アース(『アマンダと僕』)
共同脚本:モード・アメリーヌ、マリエット・デゼール
プロデューサー:ピエール・ギュイヤール
撮影:セバスチャン・ブシュマン 編集:マリオン・モニエ 音楽:アントン・サンコ
出演:シャルロット・ゲンズブール、キト・レイヨン=リシュテル、ノエ・アビタ、メーガン・ノータム、エマニュエル・ベアール
2022年/フランス/カラー/111分/R15/ビスタ/原題:LES PASSAGERS DE LA NUIT/字幕翻訳:高部義之
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