ノーベル文学賞受賞作家、アニー・エルノーの実体験を基に描いた傑作小説『事件』を原作にした『あのこと』が12月2日(金)よりBunkamura ル・シネマ 他にて全国順次公開されます。

画像: 原作者アニー・エルノー、ノーベル文学賞受賞!原作者自身からの手紙が公開!ヴェネチア国際映画祭 ポン・ジュノ率いる審査員満場一致で金獅子賞受賞-『あのこと』

1時間40分、あなたは彼女となり
〈あのこと〉の一部始終を体感する。鮮烈な映画体験!

『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞4冠に輝いたポン・ジュノ監督が、審査員長を務めた2021年ヴェネチア国際映画祭での最高賞受賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻した本年度最大の話題となっている衝撃作『あのこと』がついに日本上陸!舞台は1960年代、法律で中絶が禁止され、処罰されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生の アンヌが、自らが願う未来をつかむために、たった一人で戦う12週間が描かれる。この作品の特別なところは、本作と対峙した観客が、「観た」ではなく「体験した」と、それもアンヌと身も心も一体化して、「恐怖と怒りと情熱」を体感したと語ること。全編アンヌの目線で描かれる本作は、観ている者の主観がバグるほどの没入感をもたらし、溺れるほどの臨場感であなたを襲う。
タイムリミットが迫る中、闇をくぐり抜け、アンヌがたどり着く光とは?
身を焦がすほどの映画体験をあなたに──。

祝!アニー・エルノー氏、ノーベル文学賞受賞!! 本作を鑑賞したエルノー氏から届いた手紙とは
フランス現代文学を代表する女性作家アニー・エルノーが若き日の実体験をもとにして描いた、傑作小説「事件」を映画化した本作。日本時間の昨日10月6日、そのアニー・エルノーのノーベル文学賞受賞が発表されました。

自らの経験をもとに、女性の“性”に焦点をあてた数多くの自伝小説を発表してきたエルノーは現在82歳。長い執筆人生の中で様々な賞を受賞し、ここ数年間では毎年ノーベル賞受賞の噂が立っていたが、今回ようやく受賞を果たすこととなった。ノーベル賞選考委員会は「個人の記憶の中にあるルーツ・疎外感・集団的な抑圧を明らかにする勇気と客観的な鋭さを評価した」と、彼女でしか描くことのできない赤裸々で正直な作風が受賞に値したとコメントしている。

代表作のひとつ「シンプルな情熱」ではエルノー自身と既婚年下男性との愛を描き、フランス人女優レティシア・ドッシュと、ウクライナ出身の世界的バレエダンサー、セルゲイ・ポルーニン主演で映画化され、日本でも昨年公開を迎え話題となった。

そして今年の12月に公開となる本作『あのこと』は、作品集「嫉妬」の中に収められた「事件」という短編が原作となっ ているが、そこで描かれるのはエルノーが実際に経験した想像を絶する“違法な中絶”の現実。未来の夢のために中絶 を選んだ少女の12週間の生々しい体験を淡々と語る作風はそのまま映画でも受け継がれ、さらに観客自らが体験して いるような錯覚に陥る臨場感をもって描かれる究極の“体験型映画”となっている。

そしてこの度、映画を見たアニー・エルノーが映画へ向けて送った手紙中身を公開!
そこには賞賛の言葉があふれており、いかにこの体験が彼女の人生において大きな出来事となっているかを物語っている。さらにメガホンをとったオードレイ・ディヴァン監督については、「あなたは真実の映画を作った」、「彼女にはその残酷な現実をすべて見せる勇気がありました」と褒め立てている。

また今回のノーベル文学賞受賞を受け、原作本「嫉妬/事件」が早川書房より11月2日に発売決定しました。映画公開前に手に取り楽しむことができる。そして今もっとも注目すべき作家が手放しで絶賛する映画『あのこと』は12月2日より公開。ぜひこの機会に劇場でー。

≪アニー・エルノーからの手紙≫

映画『あのこと』を鑑賞し、私はとても感動しています。オードレイ・ディヴァン監督に伝えたいことはただ一つ。
「あなたは真実の映画を作った」ということです。

ここでいう真実味というのは、法律で中絶が禁止され、処罰されていた1960年代に、少女が妊娠することの意味にできる限り、真摯に近づいたという意味です。この映画は、その時起こったことに、異議を唱えるわけでも判断を下すわけでもなく、事実を劇的に膨らませているわけでもありません。オードレイ・ディヴァンには、1964年のあの3ヶ月間に私に起きた残酷な現実のすべてを、臆せず見せる勇気がありました。また、「23歳の私自身」でもあるアンヌを演じるのは、 アナマリア・ヴァルトロメイ以外には考えられません。当時のことを覚えている限りでは、彼女はとてつもなく忠実かつ正確に演じています。

20年前、私は本の最後に、1964年のあの3ヶ月間に私に起きたことは、私の身体があの時代と当時のモラルを「総合的に経験」した結果だと書きました。中絶が禁止されていたあの時代から、新しい法律の制定へ。私が描いた真実を、オ ードレイ・ディヴァン監督は、映画の中で余すことなく伝えてくれました。

アニー・エルノー 【PROFILE】

1940年、フランス、ノルマンディーのリルボンヌ生まれ。両親はカフェ兼食料品店を営んでいた。ルーアン大学、ボルドー大学で学び、卒業後、教員となり高校や中学で教える。1974年、「Les Armoires vides」(原題)で作家デビュー、 以後の全著作を名門出版社ガリマールから上梓する。性の欲望をテーマにした「シンプルな情熱」でセンセーションを巻き起こし、「場所」でルノードー賞、「Les Années」(原題)でマルグリット・デュラス賞とフランソワ・モーリアック賞を受賞。
2017年に全作品に対して、マルチメディア作家協会からマルグリット・ユルスナール賞を授与される。ほとんどが自伝的な小説で、オートフィクションの作家と呼ばれ、本作の原作 「事件」は、「嫉妬」(早川書房)に併録されている。

映画『あのこと』本予告

画像: 映画『あのこと』本予告【12月2日(金)全国順次公開】 youtu.be

映画『あのこと』本予告【12月2日(金)全国順次公開】

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1960年代、中絶が違法だったフランス。大学生のアンヌは予期せぬ妊娠をするが、学位と未来のために今は産めない。選択肢は1つー。

アンヌの毎日は輝いていた。貧しい労働者階級に生まれたが、飛びぬけた知性と努力で大学に進学し、 未来を約束する学位にも手が届こうとしていた。ところが、大切な試験を前に妊娠が発覚し、狼狽する。 中絶は違法の60年代フランスで、アンヌはあらゆる解決策に挑むのだが──。

監督:オードレイ・ディヴァン
出演:アナマリア・ヴァルトロメイ『ヴィオレッタ』、サンドリーヌ・ボネール『仕立て屋の恋』 原作:アニー・エルノー「事件」
配給:ギャガ
2021/フランス映画/カラー/ビスタ/5.1ch デジタル/100 分/翻訳:丸山垂穂
© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS - FRANCE 3 CINÉMA - WILD BUNCH - SRAB FILM

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12 月 2 日(金)より Bunkamura ル・シネマ 他に て全国順次ロードショー

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