11 月 26 日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開となります オムニバス映画『ワタシの中の彼女』は、孤独や不安を抱える日々のなかで、 ささやかな希望や人と人との繋がりが描かれる 4 つの物語。
2020 年に短編映画として発表した『4人のあいだで』が大阪アジアン映画祭で Japan Cuts Award を受賞し、ニューヨークの Japan Cuts 映画祭など数々の国内外の映画祭で話題になったのをきっかけに、新たに短編 3 作を製作。四編のオムニバス映画として誕生しました。
一人になってしまっても、ひとりぼっちじゃない。
大きく変わってしまった日常。孤独や不安を抱えながらも、ひとすじの光を求めて生きる4人の女たちを一人 の女優・菜 葉 菜(『夕方のおともだち』)が演じる。
第1話『4人のあいだで』
20年ぶりに連絡を取り合った大学時代の同級生40代男女3人の一晩の物語。
元演劇サークルの3人は、それぞれの場所からZoomのリモートで語り合う。
行動制限により自宅待機の夫と息子を持て余す専業主婦・ナナエに菜 葉 菜。事務職をしながらパートナーと暮らすフサエに占部房子(『偶然と想像』)。生活苦だが役者を続けているコウジに草野康太 (『モルエラニの霧の中』)。もう一人のサークル 仲間で今宵不在のサヨコへの想いが飛び交う。
第2話『ワタシを見ている誰か』
孤独を抱える在宅勤務のOL・メイとフードデリバリーでアルバイトを する写真家・カズヤが織りなす男女二人の物語。
注文料理を届けたカズヤは、メイから「この料理、食べてくれない?」と頼まれ、躊躇するも彼女の前で豪快に食べる。そんな注文を重ねたメイは、カズヤの食べっぷりにだんだんと癒されていくが・・・。孤独を癒す二人の男女の姿を描いた物語。
メイには菜 葉 菜。カズヤにはお笑いコンビ・井下好井の好井まさお(Netflixドラマ「火花」)が扮する。
第3話『ゴーストさん』
2021年、路上生活者の女性が殴られ死亡した実際の事件をもとに描かれた物語。
20代後半の風俗嬢・サチは、毎晩、帰宅する帰り道のバス停にいる60代の女性を秘かに“ゴーストさん”と呼んでいる。サチは、ふとしたことでその女性・カヨコがコロナ禍で仕事を失い、路上生活する身になったことを知る。自分と似た境遇だった二人は、お互い一時の救いを見出すが・・・。
サチには菜 葉 菜。そして、路上生活者となるカヨコを浅田美代子が演じる。
第4話『だましてください、やさしいことばで』
盲目の40代の女性とオレオレ詐欺を目論む青年との物語。
足の悪い母と暮らすトモコの元に、弟の同僚と名乗るタケオが現れ「弟が入院するからお金を工面してくれ」と いう。彼女が視覚障害者だと気づいたタケオは、差しだされた貯金通帳と印鑑をくすねようとするが、トモコの本心に触れ、心が揺らぐ。
菜 葉 菜が全盲の女性に初挑戦。タケオには上村侑(『許された子どもたち』)。
「ワタシの中の彼女」予告
四編の脚本・監督を務めたのは、ドラマとドキュメンタリーの境界を越えて常に斬新な作品を世に送り出し、 国内外の映画祭で高い評価を受けている中村真夕。
最新長編映画『親密な他人』では、孤独なシングルマザーの女性とオレオレ詐欺に手を染める青年との不思議な関係を描いた心理サスペンス作品で注目を集める(全国公開中)。
『4人のあいだで』 菜 葉 菜 占部房子 草野康太
『ワタシを見ている誰か』 菜 葉 菜 好井まさお
『ゴーストさん』 菜 葉 菜 浅田美代子
『だましてください、やさしいことばで』 菜 葉 菜 上村侑
脚本・監督:中村真夕
企画:中村真夕 齋藤浩司
プロデューサー:浅野博貴
撮影監督:辻智彦 録音:菅沼緯馳郎 古谷正志
制作:姫田信也 紫木風太
グレーディング:池田圭
衣装:越中春貴
ヘアメイク:升水彩香
製作・配給:ティー・アーティスト
©️T-artist
2022年/日本/カラー/ステレオ/1:1.78/DCP/69分
公式twitter:watakano40 ハッシュタグ:#ワタシの中の彼女