今年生誕80周年を迎えるフランスの映画作家クロード・ミレールの特集上映「クロード・ミレ ール映画祭」を9月23日(金・祝)より開催することが決定いたしました。

このたび解禁となったポスタービジュアルは、ミレール監督の代表作『なまいきシャルロット』の女優シャルロット・ゲンズブールが見せる魅力的な表情のカットを使用。デザインを担当したのは、『君の名前で僕を呼んで』『わたしは最悪。』などのアートワークを手がけた石井勇一。赤とブルーの組み合わせが鮮烈な印象を与え、普遍的な魅力を湛えている。

画像: © TF1 FILMS PRODUCTION–MONTHYON FILMS–FRANCE 2 CINEMA

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ロベール・ブレッソン、ジャン=リュック・ゴダール、ジャック・ドゥ ミ、フランワ・トリュフォーら映画史に燦然と輝くフランス映画の 巨匠たちの助監督を務めたクロード・ミレール。1942年2月20 日、パリに生まれたミレールは、多くの巨匠を輩出する名門映画 学校IDHEC(フランス高等映画学院、現FEMIS)で映画を学ぶ。卒業後、マルセル・カルネ監督『マンハッタンの哀愁』(1965)の助監督として映画界入り。以降、ロベール・ブレッソン監督『バルタザー ルどこへ行く』(1966)、ジャン=リュック・ゴダール監督『ウィークエンド』(1967)、ジャック・ドゥミ監督『ロシュフォールの恋人たち』(1967)などの助監督を経て、『暗くなるまでこの恋を』(1969)から 『アメリカの夜』(1973)までのフランソワ・トリュフォー作品の製作主任を務めた。

映画監督としては、34歳のときに『いちばん上手い歩きかた』(1976/原題:LE MEILEURE FACON DE MARCHER/日本未公開)で長編監督デビュー、セザール賞6部門(主演男優賞、監督賞、作品賞など)にノミネートされた。後に『アンダー・サスピション』としてリメイクされることになる尋問サスペンス『勾留』(1981/原題:GARDE À VUE/日本未公開)や、当時14歳のシャルロット・ゲンズブールを主演に『なまいきシャルロット』(1985)を撮り、シャルロットはデビュー作にして史上最年少でセザール賞の有望若手女優賞を受賞することとなる。その後、トリュフォーの遺稿シナリオ をもとに撮影した『小さな泥棒』(1988)、ロマーヌ・ボーランジェを主演に迎えた『伴奏者』(1992)、フィリップ・グランベールによるベストセラー小説をセシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリックといった当時の若手実力派を揃えて映画化した『ある秘密』(2007)などがある。

“ヌーヴェル・ヴァーグの正統な後継者”と呼ばれるミレールは、巧みな演出術で、俳優たちの魅力を最大限に引き出した。とりわけ好んで撮ったのは、『なまいきシャルロット』に代表される、繊細でありながらエ ネルギッシュに生きる若者の心情を描いたドラマ、そして『勾留』に代表される、人間の心の奥に潜む闇の部分を描いたサスペンス。状況によって揺れ動く人間の心理を独自の作家性で描きながらも、観客との共感を常に意識し映画を作り上げてきた彼は、短編を含む20本の作品を世に残し、2012年に70歳で生涯を閉じた。

今回の特集上映では、『なまいきシャルロット』ほか本邦劇場初公開となる作品を含む4本をHDリマスター版で上映。映画を誰よりも知り尽くし、それを手中にしたミレールの映画作家としての偉業を振り返る。

上映予定作品
※作品の詳細については8月下旬に発表いたします。

『なまいきシャルロット』
原題:L’EFFRONTEE1985年/フランス/96分
『勾留』
原題:GARDE À VUE1981年/フランス/84分★日本劇場初公開
『伴奏者』
原題:L'ACCOMPAGNATRICE 1992年/フランス/107分
『ある秘密』
原題:UNSECRET 2007年/フランス/110分

© TF1 FILMS PRODUCTION–MONTHYON FILMS–FRANCE 2 CINEMA

主催・配給:ノーム

9/23(金)~10/13(木) 新宿シネマカリテにて開催! ほか全国順次公開

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