普段、我々が気軽に登録している個人情報が知らないうちに特殊詐欺のための名簿として売買されている実態をリアルに描いたクライムムービー『JOINT』。
刑務所から出所した半グレの石神は、個人情報の「名簿」を元手に、特殊詐欺用の名簿ビジネスを再開する。真っ当に生きたいと望む彼はベンチャービジネスに介入し投資家へ転身を図るも、裏稼業から足を洗うのは至難の技だった。そんな石神の周囲でうごめく、関東最大の暴力団と外国人犯罪組織の影。それぞれの抗争に挟まれた石神。白か黒か曖昧な世界で、“何者か”になろうともがく石神は、いかなる決断を下すのか―――。
監督は、本作が長編監督デビューとなる新鋭・小島央大。そして主人公・石神を演じるのは、本作が俳優デビューとなる山本一賢。小島監督は、現代の東京で身近に起きている詐欺犯罪の闇を描くにあたり、徹底したリサーチを実施。また、ドキュメンタリーに近い生っぽさにこだわり、役者陣には演技経験よりも“個性”や“ルック”を重視したキャスティングを敢行。インディペンデント映画ながら商業映画と遜色ない圧倒的なリアリティと、アートフィルムとしての作家性が融合した新感覚のジャパニーズ・ノワールを生み出しました。
この度、各界の著名人8名から絶賛コメントが到着しました! 俳優でアーティストの窪塚洋介さんからは「背中から撮られるその横顔たちが印象的だった」、俳優の磯村勇斗さんは「主人公石神の魂の葛藤が画面を震わしていた」など、演技未経験者がほとんどながら圧倒的な存在感を放つ俳優たちに着目したコメントが寄せられる一方、漫画家の新井英樹さんからは「情緒と肉感的な描写に陶酔、舌を巻く」、元警察官で犯罪ジャーナリストの小川泰平さんからは「暴力団と半グレの関係、外国人犯罪組織のアジト、名簿の作り方、驚く程のリアリティー」などリアルを徹底追求した犯罪描写を称賛するコメントも到着。
ドキュメンタリーのような生々しさ。淡々と、しかし容赦ない物語。名もなき男たちの生き様が超格好い いぜ!!冷たい東京に生きる熱い男たちの息遣いをリアルに感じられる映画です。
赤ペン瀧川(映画プレゼンター)
「凄え!」早朝に観終えて部屋でひとり思わず声に出してた。映し出される見知らぬリアルな顔・体に興 奮。流れる静寂緊張躍動の空気、リズム・パワーに胸踊り、スピード感溢れる展開、情緒と肉感的な描写 に陶酔、舌を巻く。『JOINT』堂々たる煌めき!
新井英樹(漫画家)
あらゆるところに隠れている「個人情報」が、 いつの間にか闇の世界へと漏れている恐ろしさ、裏社会の実態を裏側から描くこの作品は、 ドキュメンタリーのように僕らを引き込んでいく。
一度足を突っ込んだら抜け出せないのか...
主人公石神の魂の葛藤が画面を震わしていた。
ダークヒーローとは呼べないが、泥臭くその背中が美しかった。
磯村勇斗(俳優)
恐いぐらいリアルに撮られている映画。名簿の売買、半グレ、特殊詐欺、暴力団、外国人組織犯罪、抗争事件と、裏社会のキーワードがテンポよくドキュメンタリー的に描かれている。
暴力団と半グレの関係、外国人犯罪組織のアジト、名簿の作り方、驚く程のリアリティー。
最近流行りの刑事ドラマとは一味違う!
観て損はなし。一見の価値あり!
小川泰平(元神奈川県警刑事、犯罪ジャーナリスト)
不器用な男たちの聞き取りづらい黑い会話と黑いシルエットが生々しい。
背中から撮られるその横顔たちが印象的だった。
窪塚洋介(俳優・アーティスト)
物語設定だけを読むと、どこまでも粗暴な世界が現前していそう。だけれども、実のところ作品を統御し ているのは、俳優演出から撮影、編集、音響、カラー・グレーディングに至るまで、粗暴さとは対極の徹 底して緻密で繊細な監督の感性だ。『JOINT』がありきたりなジャンル映画の1本に終わらなかった理由は、ここにある。
暉峻創三 (映画評論家・大阪アジアン映画祭プログラム・ディレクター)
この映画の衝撃は、裏社会の知られざる実態を、知られざる俳優たち、知られざる新人監督によって紡ぎ出されたであろう、“リアル”を超越した“リアリティ”を感じさせる点にある。もはや映画には「スター俳 優を必要としないのではないか?」と思わせるほど、男たちの面構えがいいのだ。それゆえ『JOINT』は、2021年のインディーズ映画を語る上で最も肝要かつ、いま目撃すべき作品なのである。
松崎健夫(映画評論家)
今年観た映画で「スクリーンの中で生きる」を、一番体感した作品。
劇場からの帰り道、世界がいつもよりうるさく感じた事を覚えている。
多分、私はとても静かに興奮していた。
⻘みがかった画の中で生きる人達に思いを馳せ、良い映画に出逢えたぞと誇らしかった。
皆も、早くこの作品に出逢ってほしい。
柳ゆり菜(女優)
また、本作『JOINT』が、先日発表された新藤兼人賞最終選考9本のうちの1本に選出されました。現役プロデューサーの観点から将来性のある新人監督を発掘する同賞。金賞および銀賞の受賞者は11月22日に発表、12月3日に授賞式が行われます。
山本一賢
キム・ジンチョル キム・チャンバ
三井啓資 樋口想現 伊藤祐樹 櫻木綾 鐘ヶ江佳太
林田隆志 宇田川かをり 平山久能 二神光 伊藤慶徳
片岸佑太 南部映次 尚玄 渡辺万美
監督:小島央大
エグゼクティブプロデューサー:キム・チャンバ
脚本:HVMR
撮影監督:寺本慎太朗 照明:渡邊大和 録音・整音:五十嵐猛吏 衣装:YK.jr
ヘアメイク:安藤メイ 助監督:長橋隆一郎 ラインプロデューサー:翁長穂花
キャスティング:山本一賢 櫻木綾 録音助手:伊藤ゆきの オンライン編集:橋本悠平
配給:イーチタイム
2020/⽇本/115分/カラー/5.1ch /シネスコ
©小島央大/映画JOINT製作委員会