「日本の古都・奈良でハードボイルド映画を創ろう」を合言葉に、俳優・加藤雅也と監督・上本聡の二人で企画を発進させ完成した短編映画『決着』。昨年秋の「なら国際映画祭2020」特別招待作品としてワールドプレミア上映後、アメリカの映画祭 Japan Connects Hollywood2020で作品がスポットライト・アワード、主演の加藤雅也が最優秀俳優賞のダブル受賞を果たした。
第74回カンヌ国際映画祭「ショートフィルムコーナー」正式出品
この作品が今月6日からフランスで開催される、第74回カンヌ国際映画祭「ショートフィルムコーナー」に正式出品されることとなった。ショートフィルムコーナーは、映画祭と同時開催される世界最大の国際映画見本市であるカンヌ・フィルム・マーケットを訪れる様々な映画人たちに、世界各国から集められたすぐれた短編映画を紹介しているカンヌ国際映画祭事務局がオフィシャルに設置している部門。
主人公を演じる加藤雅也、女優・歌手として活躍する秋本奈緒美、話題のNetflix作品『全裸監督』などに出演の冨手麻妙、監督・脚本・主演の映画『ひとくず』がロングランヒット中の上西雄大、フィリピンの巨匠、ブリランテ・メンドーサ監督の最新作『義足のボクサー』(仮)に主演の尚玄、また本年度のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門でオープニング上映を飾る映画『ONODA』(原題)に出演するカトウシンスケほか、多彩なキャストが好演。観終わった後にさまざまな解釈が成り立つよう、できる限り説明的なセリフや演技をなくし、実験的な演出を試みた意欲作。
上本聡監督のコメント
この作品はジャック・ベッケル監督、ジャン=ピエール・メルヴィル監督などによるフランスの暗黒街映画を見て育った私が、フレンチ・フィルム・ノワールへの思いを込めて創った作品です。世界各国の映画人たちが集うカンヌ国際映画祭に出品できることをうれしく思います。
『決着』予告編
<STORY>
時の流れが止まったような静かな町で暮らす一匹狼の殺し屋「私」は、自ら課したルールに従って、世間から隠れるように生きて来た。だがそんなある日、標的の人物を殺して手に入れた封筒を依頼主に受け渡そうとしたところ、突然命を狙われる。その封筒には「私」にとっては巨大すぎる陰謀の証拠が入っていた…。
出演:加藤雅也、冨手麻妙、上西雄大、柴田明良、尚玄、カトウシンスケ、秋本奈緒美 ほか
監督・脚本・編集:上本聡
プロデューサー:上本聡、座間淳平/アソシエイト・プロデューサー:山崎正春、夏原健、藤田佳予子/撮影:根岸憲一/照明:本間光平/録音・音響効果:吉方淳二/助監督:鹿川裕史/特殊造形:土肥良成/特殊効果:大宮敏明/VFXスーパーバイザー: 渡辺輝重/協賛:株式会社10ants
英語タイトル:『The payoff』
2020年/日本/26分/カラー/5.1ch