セルジュ・ゲンズブール 没後30周年 放送禁止となった愛の結晶 不朽の名曲が彩る恋愛映画の傑作がスクリーンによみがえる

作曲家・作詞家・歌手・俳優・映画監督・小説家として多大な影響を及ぼし続けている セルジュ・ゲンズブール没後30年を記念し、ジェーン・バーキン主演『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』が、いよいよ今週末5月29日(土)より新宿K’s cinemaほか全国で順次公開となる。

かつて放送禁止となるも、不朽の名曲として今なお愛されているセルジュ・ゲンズブールの代表曲で、ジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」。本作は、同楽曲をモチーフに、ゲンズブール本人が初めてメガホンを取り、映画化した作品。

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セルジュ・ゲンズブールの没後30周年記念となる本作の公開を祝し、主演ジェーン・バーキンによる4月に収録された最新メッセージ動画が到着!

画像: 『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』~ジェーン・バーキンからのメッセージ~ www.youtube.com

『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』~ジェーン・バーキンからのメッセージ~

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世界で最も美しいラブソング

1969年にリリースされた、セルジュ・ゲンズブールの代表曲で、ジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」。

この楽曲はゲンズブールにより、当時不倫恋愛関係にあったブリジット・バルドーからの「を作ってほしい」という依頼から、その愛を昇華させるべく作られた。ゲンズブールが完成させた楽曲の内容は性行為を思わせる歌詞で、歌中には喘ぎ声が収録。バルドーはその内容が、夫を激怒させることを恐れた。そして発売中止をゲンズブールに強く要求。楽曲はお蔵入りとなり、バルドーとゲンズブールの関係も破局へ向かった。

一方、ジェーン・バーキンはモデル出身で、女優として活動していた。『007』シリーズの音楽でも知られるジョン・バリーとの間に一児をもうけるが、離婚。互いに傷つき、失意の中にあった40歳のセルジュ・ゲンズブールと21歳のジェーン・バーキン。2人は映画『スローガン』(1968)で共演者として出会い、運命的に恋人となった。ゲンズブールは眠っていた「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」の録音をジェーン・バーキンへ依頼。「バルドーのオリジナル版は二度と聞かない」という約束の元、バーキンは承諾。ロンドンで録音された。

楽曲のリリース後、あまりにも官能的で大胆な内容に当時のローマ法王は激怒し非難。BBCやイタリア国営放送をはじめ、ヨーロッパのほとんどでは放送が禁止となった。それにも関わらず、イギリスでは外国語楽曲として初のシングル・チャート1位を記録。本国フランスや日本を含め、世界的に大ヒット。1986年までに少なくとも400万枚を売り上げ、ラブソングの名曲として今なお愛され続けている。

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不朽の名曲が彩る恋愛映画

映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』は同楽曲をモチーフに映画化された作品。映画音楽を手掛け、俳優として映画に関わっていたゲンズブールが初めてメガホンを取った。

舞台は、アメリカの田舎を彷彿とさせながらも、どことはわからない文明社会のゴミ捨て場。マイノリティが虐げられ、暴力が蔓延する世の中。そこに生きる、愛なしには生きることができない哀しい人々。随所に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のインストゥルメンタル版を使用し、愛の素晴らしさを美しく描き出した。2人が愛し合う場面になると必ず邪魔が入るなど、ゲンズブールならではのユーモアも散りばめられた。

1975年のフランス公開時、ヌーベル・ヴァーグを代表する映画監督フランソワ・トリュフォーからは絶賛されるも、当時ロングヘアのイメージだったジェーン・バーキンが本作では短髪となったことはあまりに衝撃が大きく「ゲンズブールはバーキンをゴミ箱へ入れた」と酷評。また赤裸々な同性愛の描写ばかりが強調され、描かれた本質的な部分やユーモアは理解されなかった。イギリスなどでは、性表現のきわどさから上映禁止。日本でもすぐには公開されず、フランス公開から8年後の1983年に性的なシーンは修正の上、英語版で公開された。

一方で、1995年のリバイバル上映時には修正が加えられたものの、大ヒット。上映されるたびに多くのファンに賞賛されてきた本作が、ゲンズブール没後30年となる今年、待望の4K完全無修正版となり、オリジナル版で鮮やかによみがえる。

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永遠のカリスマ ジェーン・バーキン× 華麗なる美男 ジョー・ダレッサンドロ 豪華競演

ジョニーを演じるのはジェーン・バーキン。今なお歌手、女優としても活躍。白Tシャツとデニムという自然体のスタイルは、ファッションアイコンとして現在も絶大な影響を及ぼし、カリスマ的人気を誇る。ロンドン行きの飛行機で偶然隣り合わせた高級メゾン・エルメスの社長が、ジェーンとの飛行中の出来事からインスパイア。そしてバック<バーキン>が生み出されたエピソードも有名。寡黙ながら知的なクラスキーを演じるのは、ポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホルに見出だされた美男スター、ジョー・ダレッサンドロ。

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必要なのは2つだけ。美しい恋愛と音楽――。自身の人生を変えた存在、ボリス・ヴィアンに捧げられたゲンズブール初監督作品

ゲンズブールは、本作を伝説的作家ボリス・ヴィアンに捧げた。

ヴィアンの代表作となった「うたかたの日々」(1947)は、フランスでは400万部を超える大ミリオンセラーとして、今なお読み継がれている。近年も、2003年に岡崎京子が同名タイトルで漫画化。2013年にはミシェル・ゴンドリーによって映画化されるなど、現代のカルチャーにも多大な影響を及ぼしている。ヴィアンは、小説家である一方、ジャズ・トランペット奏者、ジャズ評論家という顔も持っていた。1956年、ピアニストやギタリスト、バンドマスター、美術教師を経験した当時28歳のゲンズブールは、ボリス・ヴィアンのライブで感銘を受ける。その体験が作曲活動に挑戦するきっかけとなったと公言。ゲンズブールの偉業が始まる瞬間となった。

ゲンズブールのデビュー作「リラの門の切符切り」(1957)や、ファーストアルバム「第一面のシャンソン」(1958)は、ボリス・ヴィアンもその才能を絶賛。2人のコラボレーションの話もあったが、惜しくも翌年1959年6月、心臓発作を起こし、ヴィアンは39歳の若さでこの世を去った。

<STORY>

殺伐とした、暴力が満ち溢れた世界。運命の愛は、性別も国籍もすべてを超える―――。

トラックでゴミ回収を生業とするポーランド人のクラスキーと、イタリア人のパドヴァン。2人は、仕事仲間以上の強い絆で結ばれていた。ある日2人は、立ち寄ったカフェバーで、男の子かと見間違うほどのショートカットでボーイッシュな女の子、ジョニーと出会う。彼女は、飲んだくれでパワハラ気質の主人に反発しながらも、ほかに行き場もなく働いていた。その夜、クラスキーとジョニーはダンスパーティで意気投合。しかし、実はクラスキーはゲイだった。それでも惹かれ合う二人は身体を重ねるが…。

『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』は5月29日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開

画像: ジェーン・バーキンとの官能的なデュエット曲とともに、賛否を巻き起こしたセルジュ・ゲンズブール初監督作『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ4K 完全無修正版』予告 youtu.be

ジェーン・バーキンとの官能的なデュエット曲とともに、賛否を巻き起こしたセルジュ・ゲンズブール初監督作『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ4K 完全無修正版』予告

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監督・音楽:セルジュ・ゲンズブール
出演:ジェーン・バーキン、ジョー・ダレッサンドロ、ユーグ・ケステル、ジェラール・ドパルデュ―、ミシェル・ブランほか
原題:Je t'aime moi non plus/フランス/1975→2019/90分/カラー/フランス語/R18+/日本語字幕:寺尾次郎
配給・宣伝:セテラ・インターナショナル

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