12/18(金) 山形・仙台先行公開そして、1/15(金)より全国公開となる岡本かの子の傑作小説を映画化、日本、台湾、マレーシア、3つの地で紡がれる恋の物語『越年 Lovers』が、10月17日(土)に台湾・高雄で行われた高雄映画祭にて特別招待され、記者会見とプレミア上映会が行われました
■“高雄映画祭”参加!
今回、10月16日~11月1日に台湾・高雄で行われる“高雄映画祭”にて本作が出品!本映画祭は今年20年目という節目を迎え、まさにアニバーサリーイヤー。高雄映画祭では毎年テーマを掲げますが、今年は「時光幻遊(TIME VOYAGE)」。 過去~現代、未来などと「時間軸」が交差する様な構成の作品が多く集まり、その中で3つの街を舞台に恋人たちを描く本作が、上記のテーマに一致するということで特別招待作品に選出されました。
17日のオフィシャル記者会見も行われ、本作の台湾キャストのオスカー・チュウ(邱志宇) ユー・ペイチェン(余佩真) ウー・ホンシュウ(呉宏修)と、グオ・チェンディ(郭珍弟)監督が登壇し、リモートで峯田和伸(銀杏BOYZ)・橋本マナミの日本人キャストも参加。国境も超えた純愛映画の真骨頂を語りつくしました。
■峯田と橋本のリモートでの会見参加に沸き立つ台湾マスコミ
映画祭に先駆けて10月7日に台北市内で行われた台湾のメディア向けの試写会で、山形パートのヒロインを演じた橋本マナミの美しさに各メディアが衝撃を受け、“女神”と橋本を称する記事が配信されるなど一躍注目作となった本作。
オフィシャルな場で本作の監督とキャストがマスコミに対面するのは、今日の会見が初めてで、橋本の”女神”効果のせいか、今日の会見は男性記者が通常よりも多かったと現地配給担当者は語ります。また20周年を迎える高雄映画祭の歴史の中でリモートでの会見は初めてであり、取材に来た現地マスコミ陣も、今日の会見への峯田と橋本のリモート参加に「本当か!?」と沸き立ちました。
会見の前に行われたフォトセッションでは台湾キャストは日本から参加する峯田と橋本の顔写真入りパネルと映画の象徴的なシーンの一つであるビンタシーンにちなんだ映画タイトルのパネルを持って撮影しました。その後行われたオフィシャル記者会見ではプレミア上映を迎えた心境を聞かれた監督が「結構リラックスしています」と答えると、会場のムードも一気にリラックスした雰囲気に。台湾映画ではなかなか描かれない女性上位のラブシーンについて、「映画の中で一番親密なシーンはどのように撮影されたのか?」という質問には、今回唯一の参加女性キャストとなったモーリー役のユー・ペイチェンが、台本には描かれていなかった演出を監督とだけ相談して撮影に挑んだという裏話を撮影から1年半以上を経て明かし、相手役を務めたウー・インシューが「なるほど、こんな風に演じるんだと思った記憶があります。おかげで俳優としての幅が広がりました」と答えながら、笑いを誘った。また、マレーシアを舞台にしたシーンで連続するビンタシーンを演じたオスカー・チュウは、「実は何度もビンタシーンを撮影したことで顔が腫れ、氷を冷やしながら撮影をしました。本気でやらないと見てる人に伝わらない!と自分奮い立たせて撮影をしました。」と作品の裏側を語るなど、注目の若手俳優たちが本作を振り返りました。
■“女神”の橋本マナミと祝福しながら泣く峯田和伸!?
その後、いよいよ峯田と橋本がリモートで会見に参加。まず、現地マスコミのラブコールに橋本が登場すると、ビジネスライクだった記者会見が、一気に熱を帯び、記者の間からは「橋本マナミ美しい…」と思わぬ声が漏れました。映画にちなんで「実際に初恋の相手に再会して恋愛感情が再燃した経験はあるか?」と聞かれると、橋本は「小さいころ好きだった子は地元にいますが、東京に出てきてからはもう会う機会も無くて…。でもキレイな思い出として残しておきたいので、会わなくていいかな(笑)」と答えました。
今回、2010年の参加に続いて2回目の参加となった峯田。銀杏BOYZとしても人気を集める彼の今回の参加は、映画祭側からの熱烈なオファーによって実現しました。初めての台湾人監督の作品への出演についての感想を問われると、「やりにくさはなかったです。言葉は通じなくても、気持ちで通じ合えたなと思いました。また監督は僕のやりたいことを全部尊重してくれました。」と答えた。続いて、台湾でも話題になっている峯田のドラマでの共演者である石原さとみの結婚について聞かれると、「ライブに来てもらって以来、1年くらいお会いしていなくて、ニュースで見てびっくりしました。映画で共演した橋本さんといい、お二人には幸せになって欲しいです…僕は一人で部屋で泣いています(笑)」と共演者2人が続けて結婚したことを祝福しつつ、峯田らしいコメントを添えました。
最後に、橋本からこれから映画を観るファンに向けて「映画の中の海辺のシーンには人情味を感じるノスタルジーがあるし、山形のシーンでは自慢の雪景色の中でもどかしい純愛が描かれていたり、それぞれの土地の魅力が映し出されていて、全てを一緒に見るとすごく見ごたえのある映画です。家族、友達、皆さんで楽しめる映画になっているので、ぜひ映画館で見ていただきたいです。」とメッセージを述べ、終わりに橋本が手を振ると記者たちも全力で手を振り返し、オフィシャル記者会見は幕を閉じました。
■普遍的な恋愛物語の誕生秘話
その後、早速現地では本作がお披露目され、コロナ対策のため人数制限をしつつも、対象席は早々に全て売り切れとなり、注目度の高さが感じられました。上映後のQ&Aでは観客からの「なぜ日本の小説家である岡本かの子の小説を原作にしたのか」という質問に対し、グオ・チェンディ監督は「岡本かの子は昭和初期の作家だが、その作風が全く古さを感じさせず、衝撃的なラブストーリーだと思った。これをぜひ映像にしたいと思ってプロデューサーに相談をしたところ、現代劇にできるかと聞かれ、ディスカッションをしているうちに原作の普遍性に気付き、現代の台北でも世界のどこでも置き換えられると確信したのが、プロジェクトの始まりです。」と本作の誕生について語りました。
Q&A終了後の本作のブースには昨今の情勢下にかかわらず大勢の観客が押しかけ、監督とキャストはファンへのサインに追われる一場面も。『越年Lovers』の高雄映画祭でのお披露目は思いもよらない大盛況となり、いよいよ間近に迫った台湾全土での公開、さらに日本での公開に期待が高まる形で終了しました。
『越年 Lovers』予告
《STORY》
越年―新しい年を迎える瞬間の高揚はどこから来るのだろう。
きっとそれは、新しいことが始まることへの希望。
いきなり男にビンタをされたシャオラン、初恋の相手に会うために数十年ぶりに帰郷した寛一、亡き母の家を片付けるモーリー。日本、台湾、マレーシアの年越しの風景を舞台に、不器用な3組が織りなす物語。台湾・アカデミー賞受賞(金馬奨)監督のグオ・チェンディ(郭珍弟)が愛に生きた作家・岡本かの子が紡いだ傑作小説をもとに、素直になれずにこじれた恋心たちを描く。
恋だけが人生じゃない。けれど、こんな恋があってもいいと思わせてくれる恋の物語。年を越えたら、新しい人生に出会えるかもしれない。
峯田和伸 橋本マナミ
ヤオ・アイニン(ピピ) オスカー・チュウ(邱志宇) ユー・ペイチェン(余佩真) ウー・ホンシュウ(呉宏修)
菜 葉 菜 吉村和彬 岡野一平 結城貴史
原作:岡本かの子「越年 岡本かの子恋愛小説集」(角川文庫)/「老妓抄」(新潮文庫)
監督・脚本:グオ・チェンディ(郭珍弟)
プロデューサー:片原朋子 吉村和文 饒紫娟 陳世庸
撮影監督:周以文 美術:陳炫劭 遠藤雄一郎 VFX:嚴振欽 照明:譚凱富 衣裳指導:黃中觀 宮本まさ江
サウンドデザイン:羅頌策 編集:陳博文 音楽:トマ・フォゲンヌ 助監督:吳怡靜 大野伸介
製作:ジェイアンドケイ・エンタテインメント ダイバーシティメディア
花千樹電影有限公司 現代電影沖印股份有限公司
台北市電影委員會 ㈶台北市文化基金會 臺北市文化局 臺北市政府
協力:彰化縣 山形県 山形フィルムコミッション
配給・宣伝:ギグリーボックス
後援:台北駐日経済文化代表処
2019年/台湾・日本/116分/中国語 日本語/シネマスコープ
©2019映画「越年」パートナーズ