10月3日よりユーロスペースで公開となるドキュメンタリー映画『建築と時間と妹島和世』の予告編が完成しました。
妹島和世。金沢21世紀美術館やルーブル美術館ランス別館などを手掛けた建築家。建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を日本人女性で初めて受賞。
本作は、妹島が大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎を設計、建築していく様子を記録したドキュメンタリーです。
監督・撮影はホンマタカシ。その構想から完成までの3年6か月という時間を追い、一人の建築家がひとつの建築に向き合う姿を、ホンマならではの視点で捉え、鮮明に描き出していきます。
写真はホンマタカシ撮影の妹島和世。
リラックスした表情が印象的。いつもおしゃれなファッションもお見逃しなく!
予告編では、アトリエや現場での妹島和世の様子と共に、新校舎の意味づけや、ひとつの建築物との向き合い方が語られ、現場に入る前の過程で制作する数々の模型が映し出されます。出来上がった新校舎と比べて、その変化の過程も楽しむことができます。また本作の特徴のひとつとして興味深いのが、新校舎を作り上げていく様子を定点で撮影した映像。完成までに永い年月を要する建設の現場を、コマ送りで見せることで、その時間をも本編に焼き付けており、その一部を予告編でも見ることができます。
さらに印象的なのが、ジャズ・ドラマーの石若駿による音楽。King Gnu の前身となったSrv.Vinciの元メンバーであり、くるりのサポートメンバーとしても活躍。昨年からは新プロジェクト「Answer to Remember」も立ち上げた今注目のミュージシャンが書き下ろした音楽が、本編に心地よいリズムを与えています。
『建築と時間と妹島和世』予告
出演:妹島和世(せじまかずよ)
建築家。1956年茨城県生まれ。1981年日本女子大学大学院家政学研究科を修了。1987年妹島和世建築設計事務所設立。1995年西沢立衛とともにSANAAを設立。2010年第12回ベネチアビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターを務める。日本建築学会賞*、ベネチアビエンナーレ国際建築展金獅子賞*、プリツカー賞*、芸術文化勲章オフィシエ、紫綬褒章などを受賞。現在、ミラノ工科大学教授、横浜国立大学大学院建築都市スクール(Y-GSA)教授、日本女子大学客員教授、大阪芸術大学客員教授。 *はSANAAとして。
監督・撮影:ホンマタカシ
写真家。1962年東京生まれ。1999年、写真集「東京郊外TOKYO SUBURBIA」(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。
2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。著書に「たのしい写真 よい子のための写真教室」、近年の作品集に『THE NARCISSISTIC CITY』(MACK)、「TRAILS」(MACK)がある。また2019年に「Symphonyその森の子供mushrooms from the forest」(Case Publishing)、「Looking ThroughLe Corbusier Windows」(Walther König, CCA,窓研究所)を刊行。現在、東京造形大学大学院 客員教授。
音楽:石若駿(いしわかしゅん)
1992年北海道生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校打楽器専攻を経て、同大学を卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。リーダーとしてAnswer to Remember,SMTK,Songbook Trioを率いる傍ら、くるり、CRCK/LCKS、Kid Fresino、君島大空、Millennium Paradeなどのライブ、作品に参加。自身のライフワークであるアルバムSongbookシリーズの"Songbook5"が2020年10月にリリース予定。
監督・撮影:ホンマタカシ
出演:妹島和世
製作:大阪芸術大学
2020年/日本/カラー/16:9/60分/英語題:Architecture, Time and Kazuyo Sejima/英語字幕付き
配給:ユーロスペース
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