8月14日(金)より新宿武蔵野館/YEBISU GARDEN CINEMAにて全国公開予定の映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』より、本作で語られる、傑作寓話「動物農場」の誕生秘話特集をご紹介させていただきます。
若き英国人記者の主人公:ガレス・ジョーンズを演じたのは、次期ジェームズ・ボンド役とも噂される実力派イケメン英国俳優のジェームズ・ノートン。ニューヨーク・タイムズのモスクワ支局に勤める女性記者:エイダを近年では『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』にも出演し、硬軟を演じられる女優として日本でも話題のヴァネッサ・カービー。さらにニューヨーク・タイムズのモスクワ支局長であり、ピューリッツァー賞も受賞した:ウォルター・デュランティを演じたのは数々のハリウッド大作に出演する演技派俳優であるピーター・サースガード。
本作の監督を務めたのは、米アカデミー賞ノミネート経験もあり、世界的に活躍するアグニェシュカ・ホランド(『僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ』、『太陽と月に背いて』、『ソハの地下水道』)。彼女の息もつかせぬサスペンスフルな語り口、陰影豊かなビジュアルで、秘密主義の独裁国家に潜入した実在のイギリス人ジャーナリストの闘いを描出。無力な存在でありながら命の危険も顧みず、眩しいほどまっすぐに真実を追い求めたジョーンズの不屈のドラマに心揺さぶられずにはいられません。
傑作寓話「動物農場」について
1903年英国生まれの小説家、ジョージ・オーウェルによる寓話。全体主義的ディストピアの世界を描いた「1984年」が有名。1945年に発表した「動物農場」は、登場人物を人間ではなく、ブタやウシやヒツジといった動物に代えて、権力構造やスターリン主義への痛烈な批判を寓話的に描出しています。
三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーが英国版アニメDVD化、石ノ森章太郎がコミカライズ、開高健が邦訳!
1954年にイギリスで長編アニメ化された『動物農場』は、2008年に三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーの配給で劇場公開後、DVD化されています。そのジャッケット裏面には、独裁者をブタに見立てたこの作品に対しての宮崎駿氏のコメントが寄せられています。
「歴史は繰り返す。支配する者とされる者。その構造は変わらない、ただ… 今、豚は太っていない。」
これまで幾度となく日本でも出版された「動物農場」には、石ノ森章太郎氏がコミカライズ、開高健氏が邦訳で参加しており、錚々たる面々が関わってきたことからもこの寓話がいかに人を惹きつけてきたか、うかがい知ることができるでしょう。
劇中では歴史的人物との巡り合わせもー
「動物農場」を、ジョゼフ・マウル扮するオーウェルが冒頭でタイプしているシーンから幕が上がる本作には、興味深いサブストーリーが盛り込まれています。実は、ジョーンズのソ連における取材こそが「動物農場」の誕生のきっかけとなっているのです。他にも劇中では、ジョーンズとオーウェルの意外な接点に加え、映画の終盤には天才監督オーソン・ウェルズが『市民ケーン』で描き、自ら演じたアメリカの新聞王ウィリアム・ランドルフ・ハーストも登場します。ドラマティックなストーリーのうねりが知的好奇心を刺激してやみません。「動物農場」農場主の名前が“ジョーンズ”だということも興味深い点です。
そんな「動物農場」の誕生秘話が、劇中で語られる映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』は8月14日(金)より公開。
傑作寓話のきっかけにもなった、ソビエト連邦がひた隠しにした歴史の闇を照らし出す衝撃作を、是非劇場でご覧ください。
【STORY】
1933年、ヒトラーに取材した経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズには、大いなる疑問があった。世界恐慌の嵐が吹き荒れるなか、なぜスターリンが統治するソビエト連邦だけが繁栄しているのか。その謎を解くために単身モスクワを訪れたジョーンズは、外国人記者を監視する当局の目をかいくぐり、すべての答えが隠されているウクライナ行きの汽車に乗り込む。やがて凍てつくウクライナの地を踏んだジョーンズが目の当たりにしたのは、想像を絶する悪夢のような光景だった……。
監督:アグニェシュカ・ホランド『太陽と月に背いて』『ソハの地下水道』
脚本:アンドレア・チャルーパ
出演:ジェームズ・ノートン「戦争と平和」(BBCドラマ)、ヴァネッサ・カービー『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』、 ピーター・サースガード『ブルージャスミン』
配給:ハピネット
配給協力:ギグリーボックス
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