1990 年代の韓国。14 歳の少女ウニ(パク・ジフ)は、何百もの世 帯が暮らす無機質な姿をした集合団地で両親、姉、兄と共に生活し ている。思春期を迎え、大人の世界への興味も持ち始めていたウニ は、学校にあまりなじめず、別の学校に通う親友と悪さをしたり、 男子生徒や後輩の女の子とデートをしたりして過ごしていた。ウニ の両親は、朝から晩まで小さな店を切り盛りし、厳格な父は子供た ちに学歴や世間体を求めるばかりで、彼らの心の動きと向き合う余 裕がない。ウニは、自分に無関心な大人たちに囲まれ、どこか孤独 な思いを抱えていた。そんななか、初めて自分の人生を気にかけてくれる大人に出会う。

画像1: ベルリン映画祭を始め、世界各国で 45 以上の賞を受賞!韓国の単館公開としては異例、公開 1 か月で観客動員数 12 万人超の大ヒット作『はちどり』
画像2: ベルリン映画祭を始め、世界各国で 45 以上の賞を受賞!韓国の単館公開としては異例、公開 1 か月で観客動員数 12 万人超の大ヒット作『はちどり』

38歳のキム・ボラ監督による初⻑編作品である本作は、監督自身の少女時代の体験がベースとなっている作品。2018年釜山国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、ベルリン国際映画祭ジェネレーション 14plus 部門をはじめ国内外の映画祭で 45 を超える賞を受賞(2020 年 1 月現在)。2019 年8月に公開され、単館 公開規模ながら公開 1 か月で観客動員数 12 万人超、最終的に 15 万に迫る異例の大ヒットを果たし、かつて世 界を熱狂させた韓国映画『息もできない』(2008年)を凌ぐ評価を得るなど、今韓国で最も話題の女性監督の一人です。

主人公・ウニは、2016年に韓国で発売されるやベストセラーとなった小説「82 年生まれ、キム・ジヨン」の主 人公の少女時代とも重なる。男性が優遇されることが当たり前だった時代、女性であるという理由で我慢しなくてはいけなかったこと、それがおかしいということに気がつかなかったこと。2つの作品に共通するのは、 そんな時代に生きた女性の物語であり、声をあげようとする姿である。そして、それは韓国の同年代の女性の共感を呼びました。

世界で最も小さい鳥のひとつでありながら、その羽を 1秒に80 回も羽ばたかせ、蜜を求めて⻑く飛び続けるという「はちどり」。それは希望、愛、 生命力の象徴とされ、その姿が主人公のウニと似ていると思った、と監督は語る。映画の中で、ウニは様々な感情を抱えながら、成⻑し、この世界 に羽ばたいていこうとする姿に共感し、多くの感動を呼ぶ本作。

今回解禁されたポスタービジュアルは、主人公ウニの未来への強い意志を秘めた眼差しを捉えたもの。「この世界が、気になった」というキャッチコピーが中心に添えられており、ウニがこれから出会う世界への希望と不安を感じさせるものになっている。

画像3: ベルリン映画祭を始め、世界各国で 45 以上の賞を受賞!韓国の単館公開としては異例、公開 1 か月で観客動員数 12 万人超の大ヒット作『はちどり』

シーン写真では、友人とともに教室で学習する様子や、放課後のデ ートシーン、友人とのたわいない時間など、ささやかでありふれ ているけれど決して忘れることのできない貴重な瞬間を切り取っ たものとなっております。

画像4: ベルリン映画祭を始め、世界各国で 45 以上の賞を受賞!韓国の単館公開としては異例、公開 1 か月で観客動員数 12 万人超の大ヒット作『はちどり』
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画像6: ベルリン映画祭を始め、世界各国で 45 以上の賞を受賞!韓国の単館公開としては異例、公開 1 か月で観客動員数 12 万人超の大ヒット作『はちどり』

<STORY>
1994 年、空前の経済成⻑を迎えていた韓国、ソウル。14 歳のウニは、両親、姉、兄と集合団地に暮らしていた。学校に馴染めず、 別の学校に通う親友と遊んだり、男子学生や後輩女子とデートをしたりして過ごす日々。両親は小さな餅屋を切り盛りし、子供達
の心の動きと向き合う余裕がない。父は⻑男である兄に期待を寄せていたが、兄は親の目を盗んでウニに暴力を振るっていた。ウ ニは、自分に無関心な大人に囲まれ、孤独な思いを抱えていた。 ある日、ウニが通う漢文塾に女性教師のヨンジがやってくる。大学を休学中のヨンジは、どこか不思議な雰囲気を漂わせていた。 自分の話に耳を傾けてくれるヨンジに、ウニは心を開いていく。ヨンジは、入院中のウニを見舞いに訪れ、「誰かに殴られたら黙っ ていてはダメ」と静かに励ます。ある朝、ソンス大橋崩落の知らせが入る。それは、いつも姉が乗るバスが橋を通過する時間帯だ
った。ほどなくして、ウニのもとにヨンジから一通の手紙と小包が届く。

監督・脚本:キム・ボラ
出演:パク・ジフ、キム・セビョク、イ・スンヨン、チョン・インギ

2018年/韓国、アメリカ/138分/英題:HOUSE OF HUMMINGBIRD/原題「벌새」/PG12/
(C)2018 EPIPHANY FILMS. AllRights Reserved.

提供:アニモプロデュース、朝日新聞社
配給:アニモプロデュース

4/25(土)ユーロスペースほか全国順次ロードショー

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