渋江譲二の『嗚呼!銀幕の女神様♡』第11回
「チワワちゃん」
〜無邪気な笑顔にキュン!ホントはさみしがり屋の小動物系女子〜
ご無沙汰も度を超え、
もはや初めましてくらいの不定期連載でございます。
改めまして。渋江譲二です!
色んな映画を観ておりますが、「これだ!」
という映画とヒロインに出会った時、その勢いでバ〜
ッと書くようにしています。
そうじゃないと熱も徐々に冷め、また今度書こう!が億劫になり、
結局書かずまたダラけた生活が始まってしまうのです。
良い作品を観た後は、
その感動がホットなウチにゆっくり思い返して胸に刻みたいもので
す。
さて、今回ご紹介したい映画はこちら!
2019年公開作品『チワワちゃん』
監督・脚本:二宮健 原作:岡崎京子
遅ればせながらNetflixで視聴。
気軽にいつでも映画が観れちゃう。ほんと便利だよなぁVOD。
軽くあらすじ
↓
みんなのマスコット的存在だった女の子・チワワ(吉田詩織 演)の遺体が発見された。
友人だったミキ(門脇麦 演)はチワワの元彼や親友、
関わった人達にチワワとのエピソードを聞いて周る。
そしてそれぞれがチワワとの思い出を語り出すが、
そこで分かったのはチワワの本名も境遇を誰も知らないまま、
毎日バカ騒ぎをしていたということだった。
僕が二宮監督の映画を観たのは「THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY」に続いて2作品目。
今回のチワワちゃんといい、
オシャレで色鮮やかなスピード感ある映像に圧倒されてしまい、
画だけでも十分楽しめてしまいます!
しかしただのファッション映画なんかじゃありません。
その中身は人間ドラマ。
このチワワちゃんという作品は、
一見ただただ馬鹿みたいに遊び回る若者の無謀さを描いているよう
で、抱える孤独や傷を繊細に描いているのです。
主人公のミキを通して見る魅力的な存在への憧れや嫉妬も、
SNSが主流のこの時代だからこそ、
きっと誰もが自分に重ね合わせるのではないでしょうか。
突然手に入れた大金を使い、男女入り乱れて遊びまくる主人公達。
その姿は社会性の無い、
何も将来のことなど考えていないただの愚弄者達にも見えるけど、
その若さ故の無鉄砲さと青春を全力で謳歌している様に、
正直憧れてしまう気持ちにもなりました。
ちなみにこの作品で僕が印象的だった会話。
チワワちゃんがカツオ(寛一郎 演)に、カツオにとっての男と女の違いを訪ねると、
「男とはすぐ価値観が共有できて、
女とはすぐ距離感が共有できる」と答え、
そしてそれを聞いたチワワは、
「女には気を使って、男は楽だけど消耗する」と答えました。
どれだけ仲が良くても、お互いを友人だと思っていても、
やはり男と女の生き方は違うんだなと納得してしまうセリフでした。
さてさて、今回ご紹介したいヒロインはこちら!
題名にもなっているチワワちゃん!!
この映画の魅力の1つ、いや、
これがなきゃこの映画は成立しなかったのではないでしょうか、
とにかくチワワちゃんが魅力的でカワイイ!!!!
チワワのように大きな瞳と華奢な身体(でも胸は大きいというオマケ付き!)で、
突然仲間の輪に無邪気に潜り込んできたかと思いきや、
アッと言う間にその中心になってしまう圧倒的な存在感!!
チワワちゃんがすぐにみんなの人気者になってしまう魅力、
そしていなくなってしまったその喪失感への説得力を、
吉田詩織さんが見事に体現しているのです。
屈託のない笑顔で誰にでも人懐っこいチワワちゃんは、
男なら誰でも恋してしまうでしょう。
僕は断言できます。
もしチワワちゃんに出会ってしまったら僕はお終いです!
骨抜きです!
普通だったら、こんな魅力的なカワイイ女の子に恋したって、
ライバルがいっぱいで自分になんか振り向いてくれるわけがない、
、、と、きっと諦めてしまいますが、
チワワちゃんの人への距離の近さ、
懐へ入る早さは確実に男を勘違いさせてしまうに違いありません。
話している時、
なぜか目をジッと見て目線を外さない女の子ってたまにいません?
その子が意識してやっているのか癖なのかは分かりませんが、
無意識に「自分に興味があるのか?」と錯覚してしまいますよね。
(経験談です。)
個人的に「この子はモテるだろうな〜」と思ったことのある子は、
ふと向こうに座っているその子と目があった時に、
ニコッと笑顔を返してくれたり、
何かしらのリアクションをしてくれる子。
カワイイ女の子にそんなことやられてしまったら意識せざるを得ま
せんね!
現場で会う女優さんにもたまにいるんですよ、そんな人。
あれは反則だよなぁ〜、、、(はい。経験談です。)
無邪気な女の子ってなんであんなに魅力的なんでしょうね?
その少女性が守ってあげたいという男心をくるぐるのかもしれません。
そんな女の子を「お前ってほんと色気ないよな〜」
なんてからかったりする男がよくいますが、
そういうのって実は興味津々で、
シッカリ心持っていかれてるんですよね 笑 ダサいですよね。
(はいはい。体験談ですよーっと。)
チワワちゃんの場合はちゃんとほんのり女性の色気もあるから最強
小動物ですね。。
実は今回、
僕がこのチワワちゃんという作品を観てここに書きたいと思った
理由は、ヒロインが魅力的だったのと、もう1つあります。
チワワちゃんの姿を見て、
数年前亡くなった友人の姿と重なり思い出したからです。
その人もシッポを振った犬のように人懐っこく、
でもなぜか孤独を抱え、
愛情を与えてくれる人や場所を練り歩いていました。
僕がその人のためにできたことはとても少なかったように思います。
でも人伝てに、
僕のことを親友だと話してくれていたことを知って本当にうれしか
ったのを覚えています。
その時から、僕にとっても親友でした。
今でも時々思い出すその親友のこと。
また大事な人のことを思い出させてくれたこのチワワちゃんという
映画は、大好きな作品の1つになりました。
何かあったら簡単に壊れてしまいそうな若者たちの青春。
チワワちゃんという存在は、
誰もが持つ心の傷の象徴にも思えます。
皆さん、ご覧あれ!!!!!
渋江譲二(しぶえ・じょうじ)
1983年3月15日生まれ。
長野県出身。2003年にドラマ『美少女戦士セーラームーン』タキシード仮面役でデビュー。
主な出演作はEX『仮面ライダー響鬼』(2005)、TBS『砂時計』(2007)、NTV『ホタルノヒカリ』(2007)、映画『クロサワ映画』(2010)、『ふるさとがえり《主演》』(2011)など。2017年1月より放送のAbemaTV『特命係長 只野仁』へレギュラー出演。
公式ブログ『矛盾の男』http://yaplog.jp/shibue-jouji/
公式Twitter @shibue0315
岡崎京子原作×二宮健監督『チワワちゃん』本予告
門脇 麦
成田 凌 寛 一 郎、玉城ティナ 吉田志織/村上虹郎
仲万美 古川琴音 篠原悠伸 上遠野太洸 松本妃代 松本穂香/成河
栗山千明(友情出演)/浅野忠信
■監督・脚本:二宮 健
■原作「チワワちゃん」岡崎京子著(KADOKAWA刊)
■主題歌:Have a Nice Day!”僕らの時代“©ASOBiZM
■挿入歌:Pale Waves”Television Romance”©Kobalt Music Publising Ltd ©2017Dirty Hit
■製作「チワワちゃん」製作委員会 企画 東映ビデオ
■企画協力:KADOKAWA
■制作プロダクション:ギークサイト
■配給:KADOKAWA R-15
2019年/日本/カラー/シネマスコープ/DCP 5.1ch/104分
©2019『チワワちゃん』製作委員会