第69回ベルリン国際映画祭コンペティション部門正式出品、ファティ・アキン監督最新作『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』が、2月14日(金)バレンタインデーより、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開となります。
あの男はいつも片隅に座っていた――。
1970年代ドイツに実在した連続殺人鬼の物語。
敗戦がまだ尾を引いていた1970年代ドイツ、ハンブルク。安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカは、夜な夜な寂しい男と女が集るバー“ゴールデン・グローブ”で酒をあおっていた。彼がカウンターに座る女に声を掛けても、いつも顔をしかめられるだけ。一見、無害そうに見えるフリッツの狂気に気づく常連客は誰ひとりいなかった……。
フリッツ・ホンカが足繁く通うバー“ゴールデン・グローブ”の常連客を紹介する映像が解禁!
常連客たちが殺人鬼以上に超曲者で強烈な個性を放っているのだ。24時間営業のこのバーは掃除のために客を一旦外に出す。常連たちは慣れっこで酒瓶片手に席を外す。店主いわく常連の呼び名には等級があり、一等なら“ダブルネーム”、つまりあだ名で呼ばれている。しかし、このあだ名がひどい! 演じたキャスト情報含めて、そのいくつかを紹介しよう。
“兵隊ノルベルト”
元武装親衛隊の大男。武装親衛隊とはヒトラーが私的に組織した、ほぼ「ヒトラーを守る」ためだけに存在した自警団。爆弾の爆発のため、耳が悪く、片目も悪いらしい。常にエロい話ばかりをしている大男。
“ジン・マックス”
ジンばかり飲んでいる男。本名はペーター。酔うとマックスと名乗る。演じているのはファスビンダー監督作品の常連俳優であり、『50年後のボクたちは』『女は二度決断する』のでファティ・アキン監督と共に共同脚本を務めたハーク・ボーム。
その他、タンポンに酒を染み込ませ頬張る“タンポン・ギュンター”、意味も知らずに“アヌス”と呼ばれる店員アルネなど、卑猥なダブルネームもいれば、ラムコークばかり飲んでいる“ラムコーク・ヴェルトラウト”、ドイツの代表的シュナップス、コルンばかりを飲んでいる“コルン・ウシー”、見た目そのままの“デカ鼻エルニ”、出展がはっきりしない“ブルガリア・ハリー”などひねりなしのダブルネームの常連も。そんないい年した大人たちが昼間からゴールデン・グローブで酒を煽っている。実は、フリッツ・ホンカ以上に“ヤバい”奴がこの常連客たちの中にいたかもしれない
…。
ちなみに、ファティ・アキン監督の前々作『50年後のボクたちは』の主人公マイク役を務めたトリスタン・ゲーベルが、すっかり成長した姿で男子高生役を務め、背伸びをしてこの店の座席に一見さんとして座っている。ファティ・アキン監督ファンはぜひ見逃さずにチェックして見てほしい。
殺人鬼フリッツ・ホンカ以上に超曲者で強烈なキャラクターが勢揃い!
ファティ・アキン監督最新作『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』本編映像
【STROY】
あの男はいつも片隅に座っていた――。1970年代ドイツに実在した連続殺人鬼の物語。
敗戦がまだ尾を引いていた1970年代ドイツ、ハンブルク。安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカは、夜な夜な寂しい男と女が集るバー“ゴールデン・グローブ”で酒をあおっていた。彼がカウンターに座る女に声を掛けても、いつも顔をしかめられるだけ。一見、無害そうに見えるフリッツの狂気に気づく常連客は誰ひとりいなかった……。
監督・脚本:ファティ・アキン(『ソウル・キッチン』『女は二度決断する』)
出演:ヨナス・ダスラー、マルガレーテ・ティーゼル、ハーク・ボーム
2019年/110分/ドイツ/原題: Der Goldene Handschuh /英題: The Golden Glove
配給:ビターズ・エンド
©2019 bombero international GmbH&Co. KG/Pathé Films S.A.S./Warner Bros.Entertainment GmbH