1985年から絶え間なくシリーズ出版が続き、累計発行部数は2,000万部を突破。
宮沢りえデビュー作の実写映画の記憶が色褪せない名作をついにアニメ映画化!『ぼくらの七日間戦争』を原作としたアニメ映画「ぼくらの7日間戦争」が本日12月13日(金)より全国公開となった‼
宮沢が演じた中山ひとみが廃工場に立てこもり大人たちをやっつけた少年少女たちの“七日間戦争”から30年ほどの時が流れた2020年の北海道が舞台となり、原作のスピリットを受け継いだ新たなストーリーがアニメーション映像によって展開される。
日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した経歴を持つ北村匠海と芳根京子の日本を代表する若手実力派俳優二人が夢の初共演でW主演。1988年に公開された実写版『ぼくらの七日間戦争』で女優デビュー&初主演を飾った宮沢りえが、“2020年の中山ひとみ”役として登場することも明らかとなっており、更に46の国と地域での公開も決定し、すでに大きな注目を集めている本作。
そしてこの度、W主演の北村匠海、芳根京子に加え、約30年ぶりに中山ひとみを演じた宮沢りえ、そして本作のメガホンを取った監督の村野佑太が登壇し、初日舞台挨拶が実施された。
映画『ぼくらの7日間戦争』初日舞台挨拶
■日時:12月12日(金)
■会場:TOHOシネマズ日比谷
■登壇者(敬称略):北村匠海(鈴原守役)、芳根京子(千代野綾役)、宮沢りえ(中山ひとみ役)、村野佑太(監督)
登壇した宮沢は「30年後にこの役をやるとは夢にも思っていませんでした。私のデビューが『ぼくらの七日間戦争』ですが、『いい映画だった』とか『青春です』と言って下さる方がいっぱいいて、デビューの作品が『ぼくらの七日間戦争』で本当に良かったと思っています。その感謝の気持ちを込めて今回ささやかですけども参加させて頂きました。この青春の空気を多くの人に感じて貰えたらと思います」と挨拶。
村野監督は「ようやく皆様に映画を見て頂けたという事で、本当に幸せな気持ちで一杯です。素晴らしい役者さんにも出演して頂いて、アフレコの雰囲気も良かったですし、どこに出しても恥ずかしくない出来になっていたのではないかと思います。今回僕は映画の監督は初めてなのですが、映画監督の先輩から、『初めての舞台挨拶は生きた心地がしないよ』と言われまして、正に今その状態です(笑)」と挨拶し、会場の笑いを誘った。
宮沢と一緒の登壇ということで、実写版を観た感想を聞かれた北村は「子ども対大人の対決なんですけど、今22歳の僕が見ても宮沢さん含めて子ども達が大人に見えて不思議な感じでした。達観しているというか」とコメント。
芳根は「子どもはこうやって大人の階段を上って行くんだなぁとも思いましたし、今の時代には無いその時代ならではの力強さを感じて羨ましく思いました」とコメント。
村野監督は「もの凄くエネルギッシュな映画ですよね。今若者達の映画を作ろうと思うと、ちょっと立ち止まって考えるシーンをどうしても入れたくなるんですけど、当時の映画は行動力の早さや瞬発力がもの凄くて、それが魅力的ですね。凄い時代だったんだなと思います」とコメントした。
宮沢は当時を振り返って「演技の経験が初めてだったので、映画の撮影に入る前に子ども達で2泊3日の合宿をしたんですね。そこでエチュードみたいなことをやったんですけど、それが苦痛で(笑)他の方達より経験が少なかったので苦労しました。でも現場に入ってみると工場のセットやたくさんのスタッフさん達のエネルギーに押されて、出来ないと思っていたことがどんどん出来ていくという、“演じることの奇跡”というようなものを感じた記憶があります」と懐かしそうに語った。
実写映画の「ぼくらの七日間戦争」からアニメーションになり、更に2020年の北海道が舞台になった本作。2つの作品を比較して〈かわったところ〉〈かわらないところ〉を聞かれた村野監督は、「 子ども達の悩みの種類や子ども達を取り巻く環境は30年前とはガラッと変わっていて、〈かわらないところ〉は子ども達が持つ頑固さや頑なさだろうなと思っています。大人の人に聞くと『今の子どもは軟弱になった』って言うんですが、本当に軟弱になった訳じゃなくて、周りの環境がそうさせるのではと。子どもは時代の変化や空気を敏感に感じていて、何か失敗したら取り返せないんじゃないかと思って引っ込み思案になってしまっているような子に、劇中でキャラクターが『人生何とかなるもんよ』と言ってくれるように、周りの大人達が言ってあげられたらもっと生きやすいんだろうなと思いますね』と作品に込めた思いと共に語った。
北村は今回宮沢とアフレコブースで共演する機会があり、その時の思い出を聞かれた北村は「緊張しましたね(笑)朝現場に入ったら宗田先生がいらっしゃっていて。1日前にアフレコをやった時とは違う空気が漂っていて。なるほど...、みたいな感じでした(笑)宮沢さんから『頑張ってね』と言って頂けたので、収録を最後まで走り抜けられました」と語った。
それに対して宮沢は「こう言ってますけど全然緊張しているようには見えなくて(笑)私はアフレコのシステムもよく分からなくてすごく緊張していたんです。そうしたら『ここですよ』とかタイミングを教えて下さって、もの凄く余裕があるように見えました」と北村がアフレコをリードしてくれたとコメント。
北村は「余裕があるように見せるのはうまいんです(笑)アフレコの1日目に僕もプロの声優さんと一緒にやって、そこで学んだことを活用したんだと思います(笑)」と笑いながら語った。
ここで、キャストとスタッフへのサプライズとして原作者の宗田理先生からお手紙が届き、司会によって代読された。
【手紙全文】 映画の完成と公開おめでとうございます! ぼくが30年以上前に書いた原作が、現代を舞台にしたアニメ映画としてどう生まれ変わるのか楽しみにしていましたが、見事な出来栄えでした。 この映画は、まさに新しい時代、令和の『ぼくらの七日間戦争』です。 ぼくが自信をもっておすすめします。 北村匠海さんは、クラスで孤独だった少年が成長していく姿を、芳根京子さんは、他人を思いやれる少女を繊細に凛と、演じられました。 素晴らしかったです。 また、30年前の実写映画でみずみずしく映画デビューされた宮沢りえさんが、今作品で、やさしく、強く、信頼できる大人になった『中山ひとみ』を演じてくれたことも嬉しかったです。 さすがの存在感でした。 そして、村野佑太監督。長い時間をかけて、素晴らしい映画をつくってくれてありがとう。 本当におもしろかったです! この映画の制作にたずさわってくれた全ての皆様に、心から感謝します。 ぼくもまだまだ、ぼくらシリーズの新作を書き続けていきたいと思います。 宗田 理 |
本作のアフレコで30年ぶりに宗田先生と会ったという宮沢は「私達の青春時代は宗田先生の小説もいっぱい出ていて、それを読んで育ったので、今新作を書いてらっしゃると伺ったので嬉しかったです」とコメント。
村野監督は「映画を作ってる時って皆さんにお届けしたいなという所から始まるんですけど、作っている最中に誰か一人の顔になっていくんですね。今回僕にとってはそれが宗田先生でした。アフレコの時にもすごく優しく接して下さって、本当に楽しみにしていますと仰って下さって。時代が変わっても原作に対するリスペクトだけは忘れないようにしよう、宗田先生にちゃんと面白いと言って貰えるような作品にしようと思っていたので、今お手紙の内容を聞いてすごく有り難い気持ちで一杯です」と目を潤ませながら語った。
最後に芳根は「ここから『ぼくらの7日間戦争』がはじまります!皆様のお力を借りられればと思いますので、是非劇場に観に来てください!」と語り、北村も「今日から僕らの手を離れて羽ばたいていきます。青春エンタテイメントの金字塔的作品のバトンを僕らが今回受け取って、もしかしたら30年後、違う『ぼくらの7日間戦争』が出来た時には出れたらいいなと思います(笑)時代は変わっても、きっとずっと皆さんの心に残る作品だと思いますので、映画館に足を運んで頂ければと思います」と挨拶し、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。
北村匠海&芳根京子が"W主演"×宮沢りえ!
実写版の感動が蘇るー『ぼくらの7日間戦争』本予告
<原作「ぼくら」シリーズ>
宗田理が、時代の空気を読み解き、そのときどきの社会背景を下地に、爽快な作戦やいたずらで “悪い大人”に一矢報いる子どもたちを描く“ぼくら”シリーズは、既刊40巻以上、累計発行部数2000万部以上を記録(2019年8月現在)。長年にわたり主人公の菊地英治たちの中学から高校、青年時代を描き続けてきた。2018年には「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」で、あまたの新作タイトルの中で、唯一のロングセラー小説として第8位に選出され、世代を越えて愛される傑作として確固たる地位を示した。新作を期待する読者の声に応え、91歳を迎えてなお、“ぼくら”シリーズの新作を執筆している。シリーズに『ぼくらの天使ゲーム』『ぼくらの大冒険』(角川文庫、角川つばさ文庫)など多数。
■キャスト:北村匠海 芳根京子/ 宮沢りえ(特別出演)/潘めぐみ 鈴木達央 大塚剛央 道井悠 小市眞琴 櫻井孝宏
■原作:宗田理『ぼくらの七日間戦争』(角川つばさ文庫・角川文庫/KADOKAWA刊)
■監督:村野佑太
■脚本:大河内一楼
■制作:亜細亜堂
■配給:ギャガKADOKAWA
■製作:ぼくらの7日間戦争製作委員会