アップリンク渋谷『デイアンドナイト』×『No Pain, No Gain』山田孝之２作品の上映延長決定！【レポート連載第６回】牧有太×伊藤主税×灯

10/13〜25開催した『デイアンドナイト』『No Pain,No Gain』2作品上映・トークイベントが好評により延長決定！11/２（土）よりアップリンク渋谷にて再スタートする。

『デイアンドナイト』は阿部進之介さん企画・主演、藤井道人監督、山田孝之さんがプロデューサーとして参加。気鋭のクリエイターたちが自分たちの表現の形を模索して、手探りで作った映画。
その背景や挑戦の数々、企画・制作・劇場公開を迎える過程を記録し、山田さんのエネルギーの根源を知れるドキュメンタリー映画が『No Pain, No Gain』。

２作品を一緒に上映することによって、互いの作品を別の角度から見直すことが出来る。
「正義とは」「善悪とは」をテーマにした今作にどのように行き着いたのか。山田さんが俳優以外の「挑戦」をすることで生まれた感動や新たな可能性。
cinefilのレポート連載は続きます。

10月20日（日）『No Pain, No Gain』
牧有太（監督）×伊藤主税（『デイアンドナイト』プロデューサー）×灯（山田孝之ヘアメイク）

10/20（日）は山田孝之さんの36歳の誕生日。
「今日は山田孝之さんの誕生日当日でございまして…この様子を山田さんに贈りたいんですけど…大丈夫でしょうか」（伊藤プロデューサー）

5年かけて山田さんのドキュメンタリーを制作した牧有太監督、映画を共同プロデュースした伊藤主税さん、20年ヘアメイクを担当している灯さんにとって、特別な一日。トークイベントは会場のお客さんと一緒になって、おめでとう動画を撮影するところから始まった。

■――本日（10月20日）は山田孝之さんの36歳の誕生日ですが、これからどんな山田さんを見てみたいですか？
【牧】30歳の時から毎年誕生日にインタビューをするのを決めていて、毎年の変化が面白い。山田くんが皆を喜ばせるために、何を選ぶんだろうというのが楽しみです。
【伊藤】山田さんが何に興味を持つか。
【牧】それが面白いですよね。僕らが分からないところで伏線を作っているじゃないですか。どこまで見ているんだって思いますね。この人、何年後まで先を見ているんだろうと。
【灯】山田さんって皆の想像を超えてくるから、あれをやって欲しい、これをやって欲しいというのがおこがましいですよね。ファンの皆さんを驚かせるのと同時に身内も驚かせようと、ニヤニヤして教えてくれなかったりする。

■——『No Pain, No Gain』の撮り始めと撮り終わりで、監督として気持ちや表現したいことに変化はありましたか？
【牧】表現したいものは変わっていないんです。撮り始めた時に山田が29歳。役者以外で挑戦したい何か新しい事に挑戦して、それが出来上がった時にどういう感情になるかを撮る、と決めたんですよ。当初「３年」と言われたんですが「５年」かかってしまった。でもそれだけの時間がかかって、お互いに腹を括ってやっていたので、すごくやりがいのある仕事でした。

感覚的な話なんですけど撮っている時って、「3分の１」位その人になるんですよ。「３分の２」が自分自身なのかな。対象のことをずっと考えて、これを言ったら何をするかな、これを言ったらどうするかなという状態でいる。本人が何を言うのか予想しながら撮っていくんだけど、違ったりするのも面白い。

【灯】憑依するの？
【牧】憑依すると言っても「3分の１」ですよ。

【伊藤】牧さんって山田さんの近くにいても空間に同化していましたよね。灯さんはどれくらい同化しているんですか？
【灯】同化はしないですけど、気は消しているらしいです。たぶん経験値ですね。ヘアメイクの直しが終わってるのに「えっ、いつの間に？」って言われたことがあります。例えば、新人の頃なんかは、緊張しておどおどしたりしますが、それって、そのまま、相手に伝わってしまう。
【伊藤】先日、上海にこのメンバーで行きまして、そこで僕も灯さんに髪を切ってもらったんです。思いやりのある、本当に優しい手でした。

■――「ツルツル」の山田さん、「髭」の山田さん、今は「覚醒」の山田さん。時代がいくつかに分けられるとのことですが
【灯】今の覚醒した山田さんは、『No Pain, No Gain』が記録していると思うんですが、お子さんが生まれて変わっていったと言ってますよね。
【伊藤】闇時代の苦しんでいる時は、どう乗り越えていったんですかね。
【灯】徐々に、だと思います。元気・やる気は「待つもの」ではなく、元気・やる気は自分で「出すもの」という感じに戻った。ある現場で小栗旬さんに「（二人は付き合いが長いけど）闇どっぷりの山田も知ってるんだ」って聞かれた時「あ、その前の山田さんも知ってます。元に戻った感じじゃないですかね」って自分でポロっと言って気付いたんです。

もともと、今みたいな明るい人だと思うんですよ。色々な経験をして落ち込んだりもして、今は闇にいるのが飽きたというイメージです。もう乗り越えたから、もう平気というか、落ちないと思います。

■――映画にちなんで、今後何かを表現する人たちに向けて、メッセージをいただけますでしょうか？
【牧】挑戦するのが大変だとよく聞くけど、ABの選択肢があったらどちらか選んでとりあえず進めと。それを本気でやっていたら、ぐるーっと回っていつか目的地に着きます、っていう話を山田がしてくれたんですよ。失敗したところで、進んでいけるから。だからやりたいことがあったら絶対やった方が良い、って話をしていて。
【灯】他人から見たら失敗に見えるかもしれないけど、自分は進んでいる。失敗ではない。
【伊藤】思い込んじゃうだけかも知れないですね。
【牧】それは周りの評価だけでしかないし、失敗したらもう一回やれば良いんだから。

【灯】私は「自己犠牲ではない奉仕」が、これからの表現のスタンスなんじゃないかなと思っています。他者と関わる時「人に与えること」を目指していけば良い表現が出来る。山田さんってそういうスタンスだと思うんですよ。
【牧】それは噛み砕くと、本人も楽しんだ上での、ってことですか？
【灯】そう！自己を満足させたいとか、自己の快楽のための表現するのではなく、大事なことは人とのコミュニケーションが楽しいんだ、ということなんじゃないかなって。山田さんはそれをフロンティアとして前からやっている。『No Pain, No Gain』を見ればそれが分かるんですよね。

【日程】11月2日（土）〜上映延長決定！
「デイアンドナイト」「No Pain, No Gain」の順番で、2作品日替わり上映

【チケット販売】詳細は劇場オンライン/劇場窓口にて
アップリンク会員先行販売10/29（火）・一般販売10/30（水）（11/2〜7までの分）
【会場】東京・アップリンク渋谷
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル　
https://shibuya.uplink.co.jp/　

映画『デイアンドナイト』
善と悪はどこからやってくるのか。

父が自殺し、実家へ帰った明石幸次（阿部進之介）。父は大手企業の不正を内部告発したことで死に追いやられ、家族もまた、崩壊寸前であった。そんな明石に児童養護施設のオーナーを務める男、北村（安藤政信）が手を差し伸べる。孤児を父親同然に養う傍ら、「子供たちを生かすためなら犯罪をも厭わない。」という道徳観を持ち、正義と犯罪を共存させる北村に魅せられていく明石と、そんな明石を案じる児童養護施設で生活する少女・奈々（清原果耶）。しかし明石は次第に復讐心に駆られ、善悪の境を見失っていく——。

■出演/阿部進之介 安藤政信 清原果耶
小西真奈美 佐津川愛美 深水元基 藤本涼 笠松将 池端レイナ
山中崇 淵上泰史 渡辺裕之 室井滋 田中哲司　　　

■企画・原案／阿部進之介
■脚本／藤井道人・小寺和久・山田孝之
■監督／藤井道人
■プロデューサー／山田孝之・伊藤主税・岩崎雅公
■制作プロダクション／and pictures inc.
■制作協力／プラスディー・BABEL LABEL　
■配給／日活
©2019「デイアンドナイト」製作委員会

12 月 13 日(金) Blu-ray&DVD 発売

映画『TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」』
節目の30歳を迎えた2013年〜2019年まで、激動の5年＝2045日に完全密着！

山田孝之が 30 歳を迎えた 2013 年から直近の 2019 年まで約 5 年間=2045 日の長期に渡って、所属事務所スターダストのグループ会社 SDP が主導となり完全密着。 人生の節目を迎えた一人の男が、信念の元に絶えず挑戦を続け、懸命に生き、苦悩を繰り返しながら「人生を楽しもう」と必死にもがく、実直な山田孝之の姿が収められている。彼は一体、何を考え、感じ、どんな未来をみていたのか。山田孝之の 5 年間の全記録とともに、本心が垣間見えてくる。

■出演/山田孝之
■監督・撮影・編集/牧 有太
■制作/テレビマンユニオン
■企画・制作・配給/S・D・P
©2019・SDP/NPNG

Blu-ray&DVD 絶賛発売中