2020年公開の映画『犬鳴村』より、第3回平遥国際映画祭・ノクターン部門に招待出品されました。
日本人前人未到の全米初登場第1位を2度も獲得するという快挙を達成!世界が認めたJホラーの第一人者である清水 崇監督(『呪怨』『THE JUON/呪怨』)が新作映画のテーマに選んだのは日本に実在する心霊スポット。九州にある犬鳴トンネルの先には“犬鳴村”と呼ばれる村があるという都市伝説。
“犬鳴村“は福岡市内からそう遠くなく幹線道路からも離れていない場所に“あるはず”にも関わらず、地図上にその痕跡は残っていない。ただ分かっているのは、「旧犬鳴トンネルの先にある」と言われていることだけ。「近くの小屋には死体が山積みされている」「トンネルに入ると車に乗っていた男性が突然笑い出し、精神病院へ20年間入院した」といった恐怖体験が絶えないスポット…。果たしてこれらは単なる都市伝説なのか、それとも真実なのか…。そんな常に恐怖体験で名が上がるほどの最凶スポット「犬鳴村」がまさかの映画化!
完成前である2018年11月に開催された「アメリカン・フィルム・マーケット」(AFM)にて、海外セールスがスタートするやいなや、10カ国以上のプリセールスが決定し、その注目の高さを証明している本作ですが、この度、第3回平遥国際映画祭に本作が招待!
その様子をレポートでお届け。
▼主演の三吉彩花と清水崇監督がレッドカーペットに登場!イベントレポート
中国の巨匠ジャ・ジャンクーが主宰する平遥国際映画祭が、国山西省晋中(しんちゅう)市にある平遥古城にある平遥電影宮で10月10日~19日の間開催。その中のノクターン部門に本作『犬鳴村』が招待され、主演の三吉彩花と監督を務めた清水崇がレッドカーペットを闊歩し、オープニングセレモニーに参加。初めての平遥国際映画祭にも関わらず、中国でも三吉の人気は高く、下見に会場入りした時でさえ写真やサインを求める声が多く上がった。
三吉と監督がレッドカーペットに登場すると、現地の若い女性から三吉へのラブコールが。現地のファンと触れ合った三吉は、「中国のファンの人は熱量が高い人多くて、写真を撮ってほしいとかもちゃんとアピ―ルしてくれるので嬉しいです」と笑顔で話した。
明日のワールドプレミアについては、「参加できないのはとでも残念」と話、「中国の方はあまりホラー映画を観ないと聞いたので、これを機に、ホラーにハマってくれたらすごく嬉しいです」とファンへのコメントを述べた。
清水監督は、「比較的お行儀のいい人たちが多い映画祭だなと思いました(笑)」と話す。また、明日のワールドプレミアを目前に、「きっと反応がいいのは、若い男女だと思うので、そういった現地の人たちはもちろん、お行儀の良い人たちもたくさん見てくれると嬉しい。でも、どういう反応がくるのか、楽しみな反面怖さもありますね(笑)」と意気込みを語った。
▼清水崇監督が記者会見並びにワールドプレミアに参加!イベントレポート
中国の巨匠ジャ・ジャンクーが主宰する平遥国際映画祭が、国山西省晋中(しんちゅう)市にある平遥古城にある平遥電影宮で10月10日~19日の間開催。
その中のジャンル映画部門にあたる「ノクターン部門」に本作『犬鳴村』が招待され、清水崇監督が10月11日(金)に記者会見とワールドプレミアを実施。前日のレッドカーペットに引き続き、清水監督が移動するたびにファンが殺到し、スタッフが止めに入るほどの大人気ぶりだった。
記者会見では集まった記者たちから、どういうきっかけで主演女優を選んだのかと聞かれた監督は、「三吉彩花という女優は、子どものころからお芝居をやっていてすごく技術があるけれど、主演として色々なジャンルをやるべきだと思ったのと、一緒に作品をやって彼女の怯える顔を見たいと思ったからですね」と主演・三吉への思いを語った。さらにホラー映画を観に行くことの意味を問われ、「一言では言えないけれど、ホラーは人間特有のものかなと思います。というのも、“わざわざ”怖がる・驚く・怯えるという行為を自らして楽しむのは、人間にだけの“特権”なのかなと思います。」と答え、またホラー映画にこだわる理由には、「特にこだわってきたわけでもなく、たまたま映画監督としてデビューするきっかけがホラー映画だったのもある。あと僕が小さいころ怖がりで、ホラー映画なんて全然見れなくて、逆にそういう人たちの気持ちも分かるから作れているのかなと思います。だから自分で作っておきながら全ての人には勧められないっていう葛藤もありますね(笑)」と答え、会場の笑いを誘った。本作を作ったきっかけを聞かれ、「プロデューサーから“犬鳴村を題材に映画を作ろう”と言われたことがきっかけですね。最初はびっくりしたけど、聞いた時からすでに頭の中で構成を考え始めていたのはあります(笑)」と作成秘話を教えてくれた。
また同日ワールドプレミアも行われ、『犬鳴村』が上映!映画祭最大の会場での実施となった本作は、1,500席のチケットがすべて完売。また本作のプレゼンターを本映画祭の主宰であるジャ・ジャンクー自らが務めたことから、中国でも本作への期待度が非常に高いということが分かる。
ジャ・ジャンクー監督から紹介され、舞台上へ登壇すると客席からは拍手喝采!登壇した清水監督は、「ジャ・ジャンクーという素晴らしい監督に紹介されとても緊張しますが、身長が同じくらいで安心しました(笑)」と話し、これにはジャ・ジャンク―本人も大笑い。また本作の上映について、「一般の方にお披露目するのは、全世界通じて今日の上映が初めてです。ぜひ楽しんでいってください!」と詰めかけた観客に向けてメッセージを述べた。
本編終了後、エンドロールに“Takashi Shimizu”の名前が出ると会場に集まった1,500人の観客から割れんばかりの拍手が巻き起こった。本映画祭のディレクターを務めるマルコ・ミュラーに促され、ステージへ再度登壇し、「日本に来た時に絶対にトンネルへ行かないでね!」とジョークを飛ばすと、会場は笑いの渦に包まれ大盛況の中、ステージを後にした。
あまりホラー映画というジャンルがメジャーではない中国の地で、Jホラーを確立した清水崇監督の最新作『犬鳴村』にますます期待が高まるワールドプレミアとなった。
【STORY】
臨床心理士の森田奏の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。「わんこがねぇやに ふたしちゃろ~♪」奇妙なわらべ歌を歌い出しおかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして、繰り返される不可解な変死。
それらの共通点は心霊スポット【犬鳴トンネル】だった。突然死した女性が死の直後に残した言葉「トンネルを抜けた先に村があって、そこで●●を見た・・・」これは、一体どんな意味なのか?
全ての真相を突き止めるため、奏は犬鳴トンネルに向かう。しかしその先には、決して踏み込んではいけない、驚愕の真相があった・・・。
身も凍る恐怖と戦慄、古より続く血の祝祭からあなたは逃げられない。
出演:三吉彩花
監督:清水崇
脚本:保坂大輔
企画プロデュース:紀伊宗之
©2019「犬鳴村」製作委員会