3月23日(土)より新宿K’s cinemaにて公開の、ベトナムの現在地を描き出す珠玉の2本『漂うがごとく』と『ベトナムを懐う』。
今回は『ベトナムを懐う』の予告編が到着しました。
ベトナム映画市場は近年アジアのなかでも目を見張る急成長を遂げており、ハリウッド映画の他、国内産ジャンルムービーがどんどんクオリティを上げ、日本では2017年に公開された『草原に黄色い花を見つける』のような、海外で研鑽を積んだクリエイターがベトナムに戻り叙情的なドラマをヒットさせる例が増えてきている。
今回予告が解禁された『ベトナムを懐う』は祖国を離れ、ニューヨークで暮らす3世代のベトナム人たちを描いた戯曲が原作。
長く戦争が続いたベトナムの歴史を背負いながら、異国で故郷をおもう各世代の心情を丁寧に描いている。監督は「サニー」ベトナムリメイク版『輝ける日々に』のグエン・クアン・ズン。
世代や文化のギャップが生むユーモラスな衝突から、息子とその父親、そして孫娘が対峙することで、ベトナム移民の哀しい背景を描き出した一作です。
予告編は、劇中で鍵となるベトナムの歌が流れる中、戦争に出征するため若かりし頃の主人公・トゥーが妻子と別れるシーンから始まる。時は移り、真冬のNYで年老いたトゥーが、NY育ちの孫娘タムとの激しい衝突や叱責、そして故郷への想いを捨てられないトゥーにタムが突き付ける異文化への違和感など、悲しみと切なさが溢れる予告編となった。
『ベトナムを懐う』予告編
さらに、3月23日(土)の公開初日にはスペシャルトークイベントが決定。SPゲストに元「アイドリング!!!」の創設メンバーとして活躍し、最近ではNHKドラマ「ベトナムのひかり ~ボクが無償医療を始めた理由~」に出演し再度話題を集めているベトナム出身の美人女優・フォンチーが登壇決定。映画についてベトナム人のフォンチーから観た感想や移民問題、映画に込められたメッセージ等深く掘り下げていくトークイベントを予定。
<フォンチー Profile>1990年12月16日、神奈川県出身。スターダストプロモーション所属。元「アイドリング!!!」の創設メンバー。最近の出演作には、フジテレビ月9ドラマ「絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜」Final Case、NHK土曜ドラマスペシャル「ベトナムのひかり〜ボクが無償医療を始めた理由〜」がある。また、2010年よりベトナムフェスティバルの宣伝部長と総合司会を務めている。現在、毎週土曜日19:00〜渋谷クロスFM「アーティスト応援部」にてレギュラーMCとして活動中。
【あらすじ】
1995年のニューヨーク。雪の中を老人ホームから抜け出してきたトゥーは、息子グエンと孫娘タムが暮らしているアパートに転がり込むが、ボーイフレンドの誕生日を祝おうとしていたタムは祖父の乱入に困惑を隠せない。祖父との時間に堪えきれなくなったタムの怒りは爆発、トゥーは家を飛び出すこととなる。そこへ帰って来た息子・グエンは故郷への哀しい思いを語り始めた。なぜグエンは祖国を捨てたのか。タムはベトナム移民である自分のルーツと家族の歴史を知ることになる……。
『ベトナムを懐う』(原題:Dạcổhoài lang/英題:Hello Vietnam)
監督:グエン・クアン・ズン
出演:ホアイ・リン、チー・タイ
【2017年/ベトナム/88分】
©HKFilm
『漂うがごとく』(原題:Choi voi/英題:Adrift)
監督:ブイ・タク・チュエン
脚本:ファン・ダン・ジー
撮影:リー・タイ・ズン
音楽:ホアン・ゴク・ダイ
出演:ドー・ハイ・イエン リン・ダン・ファム ジョニー・グエン グエン・ズイ・コア
【2009年/ベトナム/106分】
©Vietnam Feature Film Studio1,Acrobates Film
配給:ムービー・アクト・プロジェクト